【特別企画】連載第3回:「ざんまいスマートアクセス」など新機能を試す
折原一也が“最も心動かされた4Kテレビ” − レグザ「Z10X」の進化した“タイムシフトマシン機能”を体験レポート
先にも紹介した通り、「タイムシフトマシン」機能は今回のZ10Xやタイムシフトマシン機能に対応しているレグザ各モデルだけのものではなく、レコーダーの”レグザサーバー”も対応している。
今回新たに搭載された「タイムシフトリンク」とは、Z10Xが元々対応している「タイムシフトマシン」と、家庭内にあるレグザサーバーの「タイムシフトマシン」をネットワーク経由で連携させるという機能。まるで、レグザサーバーがZ10Xに最初から内蔵されていたかのように、一体動作させてくれる。
その実用性はZ10Xで録画番組にアクセスするための「過去番組表」や「ざんまいスマートアクセス」を一目見ればすぐに判る。何故なら、本当にZ10Xの内蔵チューナーと区別が付かないくらいに一体化し、そのままテレビ側の操作で視聴できてしまうのだから。
■「タイムシフトリンク」のオススメ設定
今回は、レグザサーバーのラインナップのうちトリプルチューナー機の「BDR-T560」をセットアップ。3チューナーすべてを「タイムシフトマシン」用に設定している。
筆者はZ10Xのタイムシフトマシン用チューナー6chをすべて地デジの放送局にあてたので、こうしてレグザサーバーを使用したことによってBS/110度CS放送もタイムシフトマシン録画できるようになった。さらにレグザサーバーは「タイムシフトマシン」も長時間録画の設定が可能なので、録画画質を変更すれば一週間以上の番組保存もできる。
使用シーンとしては例えば、T560の3チャンネル全てをWOWOWに割り振ってもいいだろう。また、BSの特定チャンネルをタイムシフトマシン録画の対象にしたり、あるいはアニメファンであれば、独立U局やBS11のような“必須チャンネル”を登録するのもオススメだ。
なお、レグザサーバー側のチューナーでタイムシフトマシン録画した番組は「シーン検索」機能の対象にはならない(番組検索では対象になる)。そのため、シーン検索を頻繁に行いそうな番組(放送局)はZ10X側、それ以外の放送局をレグザサーバーと住み分けた方が、全機能を使いこなす上ではさらにスマートだ。
いざ「タイムシフトリンク」を使ってみると、テレビとレコーダーの入力切り替えを省けることの便利さを実感できる。使用感としては従来のレコーダー外部接続とは別次元のものだ。感覚としては「外部レコーダーを接続する」のではなく、「テレビ内蔵のタイムシフトマシン機能が強化される」と捉えた方が近いかもしれない。録画テレビとレコーダーを両方所有していても、使い勝手を損なわず録画機能を利用できるこうした取り組みは、是非とも他社にも見習ってもらいたいと思えるほどだ。
■「テレビ放送を思う存分に楽しむなら、Z10Xは“間違いのない選択肢”」
ここまで見てきたように、Z10Xの「タイムシフトマシン」は、基本的な録画性能こそ従来機種と同等だが、「ざんまいスマートアクセス」でよりいっそう機能性を高めている。また、「タイムシフトリンク」の機能によりレグザサーバーを利用したチャンネル・録画時間の増設にも対応した。
なお、Z10Xの録画機能をレポートしてきた本稿だが、4K試験放送の録画には2015年春のアップデートで対応予定となっていることも念のため最後に紹介しておこう(筆者としてもこのアップデートを心待ちにしている)。
冒頭にも書いたように本機は4K試験放送を視聴できるチューナーを内蔵し、4K試験放送の録画もあと少しで可能になる。将来の4K録画を見据えているテレビとしても購入できるわけだ。テレビ番組やブルーレイソフト、4K放送や4K配信、そして4K録画……テレビ放送を思う存分に楽しむなら、Z10Xは“間違いのない選択肢”と言えるだろう。