【特別企画】折原一也が自宅の4Kレグザで実験
「4Kテレビは消費電力が高い」は誤解? 実測して分かった“消費電力の本当の読み方”
■テレビの「消費電力」 “本当の読み方”とは?
昨今、薄型テレビのトレンドは一気に「4K」へと急加速した。思えば2011年の東日本震災以来、夏の電力不足が続き薄型テレビでも「エコ」が注目されたのは記憶に新しいが、いまでは世間の風潮としてエコ性能よりも高付加価値製品が好まれているように思う。
しかし一方で、「4Kをはじめとした高性能化に伴って、テレビの消費電力が激増しているのでは?」と心配している人もいるかもしれない。たしかに、テレビのカタログを眺めていると、例えば50インチクラスのテレビでは300〜500W近い消費電力の数字が並んでいて、いったい電気料金がいくらかかるか、心配してしまう人もいることだろう。
だが、実はほとんどの場合、これらの数字を信じ込む必要はないと言える。
まず、基本的な事実を再確認しよう。薄型テレビのカタログには、「消費電力(単位=W)」と、「年間消費電力量(単位=kwh/年)」という2種類の消費電力値が必ず掲載されていることがわかると思う。このうち他の家電製品と比べやすいのが「消費電力」だが、実は、薄型テレビという製品の性格を考えると、この数値は実態に即していないとも言えるのだ。
それはどういうことか? 家電製品のカタログや本体に記載されている「消費電力(単位=W)」は、その製品が消費する可能性のある瞬間的な最大電力を表している。例えば、ドライヤーなどのように瞬間的に電力を使い、使用後はスイッチを切ったままにする製品であれば、一般的な「消費電力」のイメージ通りと考えられる。
しかし、テレビは“常につけっ放し”という製品ではない。また、テレビの場合の消費電力とは、「輝度も最大だし、裏では録画動作も動き、とにかくすべての機能を同時に使っている」といったような、すべての電力をフル稼働した際のものを示している。普通であればこうした状況はなかなか起こらないし、AVファンであれば、最大輝度の画面は眩しくて見ていられないということもわかるはずだ。
また、輝度に関して言えば、昨今のテレビは画面内容に応じてLEDバックライトを制御して輝度を絞る形でエコの工夫も進んでいる。つまり、カタログ値通りの消費電力を常に使うわけではないということだ。
■「年間消費電力量」のほうが参考にしやすいが…
もうひとつの目安である「年間消費電力量」という値は、資源エネルギー庁による基準をもとに制定されている。
昨今、薄型テレビのトレンドは一気に「4K」へと急加速した。思えば2011年の東日本震災以来、夏の電力不足が続き薄型テレビでも「エコ」が注目されたのは記憶に新しいが、いまでは世間の風潮としてエコ性能よりも高付加価値製品が好まれているように思う。
しかし一方で、「4Kをはじめとした高性能化に伴って、テレビの消費電力が激増しているのでは?」と心配している人もいるかもしれない。たしかに、テレビのカタログを眺めていると、例えば50インチクラスのテレビでは300〜500W近い消費電力の数字が並んでいて、いったい電気料金がいくらかかるか、心配してしまう人もいることだろう。
だが、実はほとんどの場合、これらの数字を信じ込む必要はないと言える。
まず、基本的な事実を再確認しよう。薄型テレビのカタログには、「消費電力(単位=W)」と、「年間消費電力量(単位=kwh/年)」という2種類の消費電力値が必ず掲載されていることがわかると思う。このうち他の家電製品と比べやすいのが「消費電力」だが、実は、薄型テレビという製品の性格を考えると、この数値は実態に即していないとも言えるのだ。
それはどういうことか? 家電製品のカタログや本体に記載されている「消費電力(単位=W)」は、その製品が消費する可能性のある瞬間的な最大電力を表している。例えば、ドライヤーなどのように瞬間的に電力を使い、使用後はスイッチを切ったままにする製品であれば、一般的な「消費電力」のイメージ通りと考えられる。
しかし、テレビは“常につけっ放し”という製品ではない。また、テレビの場合の消費電力とは、「輝度も最大だし、裏では録画動作も動き、とにかくすべての機能を同時に使っている」といったような、すべての電力をフル稼働した際のものを示している。普通であればこうした状況はなかなか起こらないし、AVファンであれば、最大輝度の画面は眩しくて見ていられないということもわかるはずだ。
また、輝度に関して言えば、昨今のテレビは画面内容に応じてLEDバックライトを制御して輝度を絞る形でエコの工夫も進んでいる。つまり、カタログ値通りの消費電力を常に使うわけではないということだ。
■「年間消費電力量」のほうが参考にしやすいが…
もうひとつの目安である「年間消費電力量」という値は、資源エネルギー庁による基準をもとに制定されている。