カートリッジ交換で潜在能力も検証
ティアックのハイCPターンテーブル「TN-350」レビュー。初心者にも再挑戦にも薦めたい実力派
■まずは内蔵フォノイコで再生。繊細な高域と温かみのある中低域が魅力的
テストは音元出版試聴室で行った。リファレンス機材はアキュフェーズのエレクトロニクスで、フォノイコライザー「C-37」、プリアンプ「C-3800」、パワーアンプ「A-70」。そしてスピーカーにはエラック「FS249BE」を組み合わせた。
まずTN-350に内蔵しているフォノイコライザーを使って聴いた。初めてアナログプレーヤーを使う人のために書いておくと、接続としてはCDプレーヤー等を使っているのと同じ感覚で、背面のアナログRCA端子とアンプをRCAケーブルで接続するだけでよい。トーンアームの高さ調節はメーカー出荷状態で合っているだろうから、あとは針圧を調整し(1.4g±0.4g)、アンチスケーティング調整機構(インサイドフォース・キャンセラー)を合わせるだけだ。1.4gというのは針圧としてはけっこう軽い数値だが、指定通り1.4gで聴いていった。
筆者のリファレンスソフトのひとつ、エリック・クラプトンの『アンプラグド』は、以前から1枚構成のLPがあったが、2011年に2枚組としてリリースし直された。このLPを聴くと、正統派のトーンが実に印象的だ。オーディエンスの拍手の弾け方や、手のひらの肉厚な感じなどがきちんと表現されている。高域には繊細感があり、中低域の温かみなど魅力的な音を持っている。また音場空間としては左右はもちろん、前後の定位が明確なのもいい。比較するべきものでもないが、同じ価格帯のCDプレーヤーでCDの『アンプラグド』を聴くよりも演奏の良さが伝わってくるのは間違いない。
■付属カートリッジと内蔵フォノイコで音楽的な音にまとめている
クラシックからは、ズーカーマンがソロを弾いているラロのスペイン交響曲を聴く。メータ指揮ロスアンジェルス・フィルのLPだ。低音は膨らんだり、逆にタイトになることなく、元のソフトの印象そのもの。ワイドレンジな感じはないが、音楽好きが楽しむのに過不足のない帯域感を持っていて、しかも音の密度は高めだ。パブリックイメージとしてのアナログレコードのあたたかみと言うよりも、冒頭のフォルテの弦のザッという音の立ち上がりや、ソロヴァイオリンの細かいフレーズの聴こえ方など、アキュレートな方向性を持っている。明瞭にはっきりと聴かせてくれる音だ。
テストは音元出版試聴室で行った。リファレンス機材はアキュフェーズのエレクトロニクスで、フォノイコライザー「C-37」、プリアンプ「C-3800」、パワーアンプ「A-70」。そしてスピーカーにはエラック「FS249BE」を組み合わせた。
まずTN-350に内蔵しているフォノイコライザーを使って聴いた。初めてアナログプレーヤーを使う人のために書いておくと、接続としてはCDプレーヤー等を使っているのと同じ感覚で、背面のアナログRCA端子とアンプをRCAケーブルで接続するだけでよい。トーンアームの高さ調節はメーカー出荷状態で合っているだろうから、あとは針圧を調整し(1.4g±0.4g)、アンチスケーティング調整機構(インサイドフォース・キャンセラー)を合わせるだけだ。1.4gというのは針圧としてはけっこう軽い数値だが、指定通り1.4gで聴いていった。
筆者のリファレンスソフトのひとつ、エリック・クラプトンの『アンプラグド』は、以前から1枚構成のLPがあったが、2011年に2枚組としてリリースし直された。このLPを聴くと、正統派のトーンが実に印象的だ。オーディエンスの拍手の弾け方や、手のひらの肉厚な感じなどがきちんと表現されている。高域には繊細感があり、中低域の温かみなど魅力的な音を持っている。また音場空間としては左右はもちろん、前後の定位が明確なのもいい。比較するべきものでもないが、同じ価格帯のCDプレーヤーでCDの『アンプラグド』を聴くよりも演奏の良さが伝わってくるのは間違いない。
■付属カートリッジと内蔵フォノイコで音楽的な音にまとめている
クラシックからは、ズーカーマンがソロを弾いているラロのスペイン交響曲を聴く。メータ指揮ロスアンジェルス・フィルのLPだ。低音は膨らんだり、逆にタイトになることなく、元のソフトの印象そのもの。ワイドレンジな感じはないが、音楽好きが楽しむのに過不足のない帯域感を持っていて、しかも音の密度は高めだ。パブリックイメージとしてのアナログレコードのあたたかみと言うよりも、冒頭のフォルテの弦のザッという音の立ち上がりや、ソロヴァイオリンの細かいフレーズの聴こえ方など、アキュレートな方向性を持っている。明瞭にはっきりと聴かせてくれる音だ。