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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第125回】今年もやります!「春のヘッドフォン祭2015」高橋敦の“超”個人的ベスト5発表!

公開日 2015/05/21 14:05 高橋敦
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【第3位】ロシアより愛を込めてFischer Audio登場

親愛なる同志諸君。木製ハウジングを採用したモデルの多さが印象的なヘッドホン&イヤホンメーカーがロシアから上陸!

以前に別件で聴いたイヤホンの音が悪くなく、そして「ロシア」に惹かれてここで改めてチェックしてみたメーカーなのだが、ヘッドホンの方がさらに好印象だった。木材の部分の魅力はもちろん、それと組み合わされる金属部分の造形や仕上げも美しい。相乗効果で全体の魅力を高めている。

エボニーハウジングの「Coda」。こう見えて密閉型とのこと。イヤーパッドの抜群の装着感もポイント

同じくエボニー製の「Con Brio」。バンドやアームなど金属部分の仕上げもよい

音については「Con Brio」と「Coda」が特に好印象だった。エボニーという硬い木材を使っていることもあってか、やや硬質で透明感の高い音色。「木材の柔らかな響き云々」というタイプではないので、木材の雰囲気は好きだけれどいかにもそれっぽい音色は好きではないというような方でも、これならしっくりくるのではないだろうか。

【第2位】ALO audio「The Continental Dual Mono」

ポータブル据え置きを問わず、DAC一体型ヘッドホンアンプとして最も印象が強かったのはALO audio「The Continental Dual Mono」だ。

無骨なような洗練されているような…とにかくかっこいい

「左右chを独立させたデュアルモノラル構成のポータブルアンプ」というだけならさほどのインパクトでもないが、その左右独立のアンプ回路が真空管駆動でサブミニチュア管6111が各1本計2本搭載されているとなれば、インパクトがでかい。メーカーとしてもやはりそこを推しているようで、筐体の上面はガラスになっていてビジュアルでも真空管を主張している。ゴリラガラス(強化ガラス)とのことなのでポータブル機としての耐久性にも問題はないだろう。価格は20万円くらいになりそうとのことだ。

DAC機能も搭載しており、USB入力で384kHz/32bit、DSD2.8MHzまで対応。アナログの入力も3.5mmと2.5mmバランス…と思われるものを装備。となればもちろん出力の方にもバランス駆動の端子が用意されている。DSD系の対応は少し弱いがPCMの方は最高峰だし、アナログ入力からのアナログアンプとしての実力も見事なので(今回はそちらで試聴した)、将来的には別のDAC等との組み合わせでのアナログ運用も視野に入れておけるだろう。アルミ切削だという筐体も、その切削の雰囲気を感じさせる荒い質感も出しつつシンプルに上質に仕上げられている。

左右の真空管に挟まれているのは一部の回路を電磁波等を遮断して収めてあるシールドブロックとのこと

真空管なので春先の時点でもそれなりに発熱はしていたが、「それもまたよし」とか「それくらいは受け入れられる」というレベルで音の印象もよかった。個人的にはポータブルではなくPCとのUSB接続で据え置きとして使ってみたい。ラインアウトも用意されているので、パッシブプリ等を挟めばパワードモニタースピーカーとの組み合わせにも対応してくれそうだ。

次ページ第1位は…いまあえて純アンプを推す!

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