集中連載「ハイレゾ聴き方ガイド<第3回>
ベテランオーディオファンもハイレゾを! 山之内 正のナビでハイレゾの魅力を体感
■ハイレゾでもケーブルやボード、アクセで音が劇変する
今回、なぜこのような実験を行ったでしょうか。それは、特にハイレゾ音源になると、ケーブルやアクセサリーによって音質をチューニングする余地があまりないのではないか、という意見が一部にあるからです。それを払拭したいと考えました。
山之内氏は「実際には、ハイレゾ音源にもチューニングする要素は多くあります。たとえばネットワークプレーヤーは回転部がないにも関わらず、置くラックによって音が劇変しますし、インシュレーターによっても相当音が変わります。ネットワークオーディオを始めた当初は『これはやるべきことが多くて大変なことになったな』と感じたものです」と振り返りました。
さて、今回編集部が用意したのは、クリプトンのUSBケーブル「UC-HR」とオーディオクエストのUSBケーブル「シナモン」、そして外付けUSB-HDDに付属していたノーブランドのケーブルです。
試聴に使用した音源は、これも定番中の定番楽曲である、イーグルス「ホテル・カリフォルニア」。まずクリプトン、次いでオーディオクエスト、最後にノーブランドケーブルで楽曲を再生しました。
ケーブルを付け替えて再生を開始するやいなや、すぐに音の違いを感じられたのか、大きくうなずく方もいらっしゃいました。山之内氏は「私からは特に感想を申し上げませんが、かなり音が違うことはお分かりいただけたのではないでしょうか」と悪戯っぽく笑います。
果たしてみなさんの反応は…と言いますと、さすがベテランオーディオファンと言うべきか、これもそれぞれの違いを明確に聞き分けられたようです。中には「ノーブランドのケーブルに変えたら、音がモノラルになったのかと思いました」と言う方もいらっしゃったほどです。
さて、長時間にわたる試聴で、ベテランオーディオファンのみなさんにハイレゾの魅力をご堪能いただけたようです。「ハイレゾはたいしたものだと実感でき、ちゃんと検討していかないといけないな、とあらためて感じました」というコメントに、みなさんのご感想が集約されていたように思います。