【特別企画】ウォークマンやAK120IIとの組み合わせで折原一也が聴く
マクセルからハイレゾ対応イヤホン「MXH-RF550」&バランス対応機「MXH-RF550B」登場!その音質を速攻チェック
■マクセルからハイレゾ対応の最新モデル「MXH-RF550」「MXH-RF550B」が登場 |
カセットテープ時代からの名ブランドとして音楽と関わり続けたマクセルが、独自のこだわりを投入した製品にのみ付与する「m」マーク(※maxellとmusicの頭文字という二重の意味を持つ)を発表し、それを冠する製品群を誕生させたのは2012年のこと。
そのデビュー作「MXH-DBA700」は、“BA+ダイナミック”のハイブリッドドライバー搭載イヤホンの先駆者となり、同時に発表された兄弟機「MXH-DD600」も“デュアルダイナミックドライバー”というチャレンジングな構造を取り入れていた。
以来、2013年には“BA+ダイナミック”の構成に加えてアルミニウム合金と樹脂を組み合わせた筐体による“Wハイブリッド”の「MXH-DBA900」、“デュアルチャンバー構造”の「MXH-RF500」を立て続けに投入。そして2014年には、デュアルチャンバー構造とハイブリッドボディを採用した「MXH-RF800」、重厚な重低音再生を目指してパッシブラジエーターを搭載した「MXH-MB500」を発売。このように、新モデルのたびに様々な技術を採り入れながら同社のイヤホンは進化を続けているのだ。
そんなマクセルの次なる一手として登場するモデルが、今回紹介する新機種「MXH-RF550」「MXH-RF550B」。型番からも分かる通り、MXH-RF500の系統として発売される、足かけ2年以上の月日をかけて作られた渾身のニューモデルだ。
ポイントとして挙げられるのはまず、新開発ドライバーによるハイレゾへの対応だ。ドライバーユニットは振動系を軽量化した上で、新設計となる拡散音場バランサーを搭載したもので、その高域再生は40kHzまでをカバーするとともに抜けの良い引き締まったレスポンスと繊細な高域を兼ね備えたワイドレンジ再生を実現する。
ハウジング内のユニットを二層空間設計とする“デュアルチャンバー構造”もさらに進化。同構造では、イヤホン筐体のなかのドライバーから近い内部空間を1stチャンバー、ボトム側を2ndチャンバーとして分割して空間設計が行われている。
この構造によって、音場表現を豊かにすることに加え、イヤホン挿入時に塞がれる外耳道で発生する6kHz付近のピークを抑制。伸びやかな広域再生を実現するという。なお、筐体は高剛性アルミニウム合金とABS樹脂を組み合わせたハイブリッドボディを採用している。
そして今回、マクセルによるイヤホン革新への挑戦の象徴とも言えるのが、型番に”B”が付いた「MXH-RF550B」の発売だ。基本的なスペックは通常モデルと同じだが、標準プラグが2.5oの4極仕様となり、バランス接続に対応するのだ。
高音質化の手段としてバランス接続が注目されているのはご存知の通りだが、まさかマクセルからバランス仕様のイヤホンが登場するとは、僕は全く予想していなかった。ちなみに、こちらには3.5o3極プラグの変換ケーブルも同梱するので一般的な機器との接続も問題なく行える。
■「MXH-RF550」試聴 − 抜群の空間再現性と心地良さを発揮 |
さて、それでは両機のサウンドレビューを始めていこう。試聴には、ノーマルモデル「MXH-RF550」用にソニーの「ウォークマンA20シリーズ」、バランス対応モデル「MXH-RF550B」用にAstel&Kern「AK120II」をプレーヤーとして組み合わせた。なお、試聴している音源はすべてハイレゾで統一している。