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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第142回】迷えるあなたへ! オンキヨー「DP-X1」とパイオニア「XDP-100R」徹底比較

公開日 2016/01/15 10:00 高橋 敦
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■DP-X1とXDP-100Rのソフトウェアインターフェース

続いてはソフトウェア的なインターフェースを比べてみよう。というかバランス駆動の件を除けばここが両モデルの決定的な違いだ。ベースとなるシステムはAndroid OSでオーディオ再生のコア技術(エンジン)がAndroid版「HF Player」アプリからのものであることは共通だが、シェルというか被せてあるインターフェースは大きく異なる。

参考までに、両モデルを並べての発売前試聴イベントにアドバイザーとして参加させていただいた際には、僕が担当したユーザーさんでは「パイオニアの方が好み、使いやすい」という方が多かったように感じた。

これは、パイオニアの方は左右へのフリックで画面を普通に行き戻りできる場面が多く、それがスマートフォンやタブレットの操作としてなじみ深いからではないかと思う。対してオンキヨーのインターフェースは画面移動時に横と縦のフリックが入り乱れていて、使い分けに迷いやすい気はした。

なお音楽再生ではないシステム全般のインターフェースはプレーンな状態のAndroidに近い…らしく、Androidスマートフォンユーザーなら違和感は少ない…らしい。「らしい」としか言えないのは僕がその「プレーンなAndroid」に触れる機会がほぼないから。なので僕の個人的な印象はどちらも「マニュアルなしで使えるほどには使いやすくない」なのだが、Androidに慣れている方であれば話は別かもと思う。

オンキヨーの再生中画面。タイムバーはサークル型。そしてその中央の特に何も表示されていないところに不可視の再生・停止ボタン

パイオニアの再生中画面。こちらのタイムバーやボタンは普通。この画面にスペクトラムアナライザが表示されるのがかっこいい


オンキヨー。ライブラリブラウズはごく普通の構成なので迷いはしないだろう

パイオニア。ライブラリブラウズはこちらもほとんど同じ


オンキヨー。画面上からの二段階のスワイプでこれらの設定にアクセスできる。バランス駆動のBLTとACGの切り替えもここからOK

パイオニア。同じく画面上からの二段階のスワイプでこれらの設定にアクセス。ただしバランス駆動関係の設定はもちろんない


オンキヨーのEQ画面。インターフェースは少し異なるが機能的には同等と思われる

パイオニアのEQ画面。インターフェースは少し異なるが機能的には同等と思われる


オンキヨー。右サイドから表示されてくる設定パネルの内容はほぼ同じ。e-onkyo music関連機能もここに搭載

パイオニア。こちらのみの機能「クラブサウンドブースト」の設定もここに搭載

両モデル共通で現状において気になるのはフォルダブラウズ機能が用意されていないこと。アーティストやアルバムといったタグ情報での分類によるブラウズしかできない。アプリのHF Playerとも共通の仕様だ。iPodやiPhoneなら昔からそうなのでそれらとの比較なら違和感はないだろうが、他のポータブルプレーヤーとの比較では「それないとちょっと困る…」という方もいるだろう。そういったユーザーが少なくないことはメーカー側も認識しているようなので、アップデートでの対応に期待しておきたい。プレイリスト作成の面倒さは、現状では多くのプレーヤーに共通の課題なので、これらのモデル特有の弱点というほどではない。

もうひとつ気になるのはボリューム操作への反応の不安定さ。例えば「ダイヤル回す→反応遅れて音量上がらず→回し続ける→いきなり反応→音量が下からグイッとポンして大きな音がドーン!」のようなことがあるので、恐る恐るてさぐりで音量操作しないと不安だ。また100Rの方はイヤホン出力と内蔵スピーカーとの音量設定の受け渡しが不安定?と思えるような場面も。どの場面どの画面でもユーザーの操作にリニアに追従し、誤動作はしないように改善を期待したい。

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