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【特別企画】編集部が徹底的に使ってみた

フライトの良き相棒!ボーズのノイキャン“2トップ”「QC25」「QC20」と1週間海外出張

公開日 2016/01/20 12:02 編集部:風間雄介
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結論から言うと、QC25とQC20は、どちらも際だったノイズキャンセリング性能を備えている。今回は飛行機の翼の近くの席に座ることが多く、ジェットエンジンが間近にある。ヘッドホンやイヤホンをつけない状態だと、ものすごくうるさい。

だがQC25とQC20のスイッチをオンにすると、「ゴォーーーーーー」という大きな騒音が、文字通りピタッと止まり、瞬時に静寂が広がる。このノイズの消え方は本当に感動的なほどだ。しかも、NC効果がものすごく大きいのに、耳をふさがれるような圧迫感がない。

機内から撮影。翼の近くなので騒音がとりわけ大きかった

iPadで映画を長時間視聴したが、まったくストレスを感じなかった

さらに周囲の声の帯域は聞こえやすいようノイズキャンセリング効果が調整されているため、機長のアナウンスやキャビンアテンダントの声も自然に聞こえてくる。

今回は他社製品と厳密な比較は行っていないが、筆者がこれまで使った他社製の最新ノイズキャンセリングヘッドホンと比べて、そのノイズ抑制能力の高さは最高レベルにあるといって間違いない。

両機ともボーズ独自の最新技術を使っていることもあり、ノイズキャンセリング機能の実力は甲乙付けがたい。あえてノイズ抑制効果の高さだけを厳密に比べると、イヤーパッドからの音の侵入が少ないイヤホンが有利だと感じたが、どちらを選んでもガッカリすることはないはずだ。

音質については、中域と低域がリッチな、ボーズならではのサウンドを聴かせてくれる。解像感がそれほど高いわけではないが、機内で長時間映画を見たり、音楽を聴いたりするときに、あまり解像感が高くても疲れてしまう。長時間聴いても聴き疲れせず、そのうえでメリハリもしっかりと感じさせる音作りをねらったのだろう。

音質はiPhone 6と直結してテスト。とにかく疲れにくく、それでいて音楽のメリハリをしっかりと伝えるサウンドだ

QC25とQC20は、年末年始の帰省にも活用した。指定席が取れずデッキで3時間弱過ごしたが、ノイズキャンセリングのおかげで全く騒音を感じなかった

このサウンドキャラクターは両モデルとも共通している。今回の出張では、QC25とQC20でそれぞれ数本ずつ映画を見て、ほかにも長時間音楽を聴いたりしたが、終始快適だった。

ノイズキャンセリングによる疲労軽減は明らか。35,000円は安い投資?

今回QC20とQC25をテストしたが、あらためて強調しておきたいのは、ノイズキャンセリングによる疲労軽減効果の大きさだ。いつも機内では騒音に悩まされ安眠できず、また騒音を終始受け続けるストレスも強力なようで、10時間以上のフライトになると、空港に降り立った瞬間にかなり疲労を感じていた。

今回の出張は行きがダラス経由、帰りがシカゴ経由で、長時間機内にいるかなりハードな日程だったが、移動がそれほど苦にならなかった。QuietComfortシリーズの効果であることは明らかだ。

たとえばエコノミークラスからビジネスクラスへアップグレードしたら、それだけで5〜10万円程度が吹き飛ぶ。シートが広くなってリクライニングを深々と行える快適さも良いものだが、あの騒音からは逃れられない。だがQuietComfortを1台買えば、機内での騒音ストレスから何度でも逃れられる。35,000円は、考えようによっては安い投資だと思う。

ところで肝心の、どちらを選べばよいのかという問題についてだが、筆者の実感としては、より携帯性の高いイヤホン「QC20」の方が好みだ。この大きさなら、ポケットに入れて電車での通勤・通学時にも活用できることも大きい。

とはいえ、「QC25」の包み込むような装着感や、バッテリー持続時間の長さも捨てがたい。いずれにしても、次の出張までにはフライトの相棒を決めなければならない。

(編集部:風間 雄介)

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