【特別企画】激戦区に投入の新モデル
アラウンド5,000円ハイレゾイヤホンにまたも新星。「極の音域 Hi-Res ALDEBARAN」を聴く
■「極の音域 Hi-Res ALDEBARAN」の音質とは?
さて、そんな「極の音域 Hi-Res ALDEBARAN」の実際の音質をチェックしていこう。
まずは、iPhone 6のイヤホンジャックの出力で検証してみた。定番の検証曲として宇多田ヒカルの『Automatic』を聴いてみると、そのレンジの広さが遺憾なく発揮される。ハイレゾ対応ということで高域重視のイヤホンと思われがちだが、まず気付くのがそのディープな重低音の沈み込みである。耳へのフィット感も含め、このクラスではそうそう得られないレベルだ。
リズムの刻みも、グルーブ感ある空気の振動と音圧が両立していて聞き心地が良い。また、入門クラスのイヤホンにありがちな中域のヌケもなく、特に宇多田ヒカルのボーカルのプレパレーションも明確だ。藍井エイルの『IGNITE』を聴いてみても、女性ボーカルのシャープな立ち上がり、エレキギターの音の刻みまでスキがない。
ここでジャンルを変えて、ジャズやクラシックを聴いてみた。SHANTIの『Born to Sing』では、その声のフォーカス感とゴリッとした重低音のパワー感が発揮される。声のウェットな質感よりも、フラットな鳴りのままに空間をしっかりと広げて鳴らすタイプで、その特性の良さが伝わってくる。カラヤン指揮の『ヴィヴァルディ:四季 -春-』を聴くと、ヴァイオリンの弦の音までその情報量が維持され、高域までの特性がよく発揮される。
J-POPからクラシックまで、抜群に解像感重視という指向性ではないが、高域も低域も全体的に隙がなく、常に水準以上のクオリティを確保していて、聴感上の音の出来もよく整えられてる。ハイレゾ対応というスペック抜きでも、オーディオファンでも納得できるサウンドだ。
それでは、ハイレゾ試聴ではどうだろうか?同じiPhone 6の試聴環境に、CHORDのPCM768kHz/32bitネイティブ再生対応ポタアン「mojo」をカメラコネクションキット経由で接続し、同じ検証曲を聴き比べてみると、「極の音域 Hi-Res ALDEBARAN」の真の音の実力が発揮された。
『Automatic』は特にアタックの弾みの良さを出しつつ、重低音のディープな沈みを維持している。特に音質向上が目覚ましかったのが、藍井エイルの『IGNITE』で、女性ボーカルのアタックの鋭さが遺憾なく発揮され、音数の多いバンド演奏もシャープに鳴らし切っている。
SHANTIの『Born to Sing』も音に艶を増し、ボーカルが高解像志向となるので相当聴き応えがあるサウンドになる。『ヴィヴァルディ:四季 -春-』も音の分解能を素直に向上させている。
「Mojo」を繋いでハイレゾクオリティで試聴した結果からも分かる通り、「極の音域 Hi-Res ALDEBARAN」の最大の魅力は、ハイレゾイヤホンとしてのポテンシャルの高さにある。しかも、これほど素性の良いイヤホンが店頭価格ではアラウンド5,000円クラスで販売されているのだ。
イヤホンを買い換えたいが、「ハイレゾ」も気になるし、せっかくだから正しく高音質なイヤホンが欲しいという人にとって、「極の音域 Hi-Res ALDEBARAN」はうってつけの存在ではないだろうか。
入門モデルとしてだけでなく、ハイレゾの音質を極めた上級者にも体験してみてほしい、アラウンド5,000円イヤホンの決定版だ。
(特別企画 協力:MSソリューションズ)