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低音調整機能でどこでも快適サウンド

ゼンハイザー「HD 630VB」レビュー。同社初の密閉型ハイエンドヘッドホンの実力とは?

公開日 2016/05/10 10:23 山本 敦
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■低音調整機能でシーンを選ばず快適なサウンドを楽しめる

右側のイヤーカップには、HD 630VBの特徴的な低域調整機能を操作するためのダイヤルが搭載されている。正円形のハウジングは外周がリングダイヤルになっていて、これを回すと50Hz帯の低音が±5dBの範囲で増減できる。このベースコントロール機能は、単なる低域増強を目的に開発・搭載されたものではないと、ゼンハイザーのコンシューマー向けハイエンドモデルのアコースティック・エンジニアリングを担当するアクセル・グレル氏は強調している。

右側イヤーカップの側面にダイヤル式の低音コントローラーと、ケーブルに接続したスマホの楽曲再生・ハンズフリー通話に対応するタッチパッドタイプのリモコンを搭載した

その効果を実際に試してみると、低音の量を最大値に設定しても音楽全体のバランスが崩れない。クリアで伸びやかな中高域をキープしたまま、透明でスピード感に富む低域のキャラクターを変えることなく、その量感だけを足し引きできる。上手に使いこなせば、地下鉄、あるいはバスに乗って音楽を聴いている時に、低域の量感を少し強めることで聴感上のバランスを整えられる。あるいは低域が強めな音楽ソースなら、少し弱めてバランスをフラットに整えてもいい。

ダイヤルを回すと低音の量感が調節できる

右のイヤーカップの表側はリモコンパッドになっている。しかもケーブルにつないだiOS/Android、それぞれのモバイル機器を正確に操作できるよう、リモコン信号をiOSとAndroidで切り替えられる仕様も盛り込んだ。信号の切り替えはハウジングの側面に搭載した小さなスイッチで操作する。これも、スマホによるポータブルリスニングを快適にするために考案された本機の特徴的な機能の一つだ。

ケーブルは本体固定式。iOSとAndroidのリモコン信号を小さなボタンで切り替える

リモコンパッドは中央のボタンをシングルクリックすると音楽の再生/停止、マルチクリックで曲送りになる。上下の矢印ボタンがボリュームのアップダウンだ。リモコンは音楽再生だけでなくハンズフリー操作にも対応しており、マイクはケーブルのインラインにある。長さ1.2mのケーブルは右側のハウジングから伸びる片出し・固定式だ。

マイクはケーブルのインラインに搭載した

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