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<山本敦のAV進化論 第106回>

ソニーのフラグシップスマホ「Xperia XZ」の進化点を “AVファン目線” でチェック

公開日 2016/09/07 14:59 山本 敦
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CMOSイメージセンサー「Exmor RS for mobile」は1/2.3型の、Xperiaシリーズに対してカスタマイズ設計された「IMX300イメージセンサー」が乗っている。画づくりを土台から支える画像処理エンジン「BIONZ for mobile」も健在だ。

センサーの画素数はメインカメラが約23メガピクセル、フロント側が約13メガピクセルという仕様はXperia X Performanceに同じ。カメラのクイック起動機能を「起動&静止画撮影」に設定しておけば、本体カメラキーの長押し起動からオートフォーカスを合わせて写真撮影まで、最速約0.6秒で写真が撮れる機能も変わらず備える。

「搭載するハードは既存の機種と同じですが、信号処理の部分でベースの画質を改善しています。特に写真の“明るさ”に対する方針を見直して、画像の明るい部分で発生しがちだった白飛びやテクスチャーの欠損を抑えるようにチューニングを整えました」(高野氏)

新しいセンサーを追加した「トリプルイメージセンシング技術」により、オートフォーカスの精度を上げ、被写体の色合いが正しく再現できるようになったことがXperia XZの特徴だ。

「トリプルイメージセンシング技術」の採用によりカメラ機能が大きく進化した

オートフォーカスはコントラストAFと位相差AFのハイブリッド技術を基本として、Xperia X Performanceの時に誕生した「先読みオートフォーカス」を継承する。これが載ったことで、画面の奥から被写体が速いスピードで近づいてくるような動きを予測して、正しく追従しながらきれいな写真が撮れるようになった。

AF機能の系譜。昨年のIFAでXperia Z5を発表したことを考えると、ものすごいスピードで進化したことがわかる

■「レーザーAFセンサー」と「RGBC-IRセンサー」を新搭載

加えて今回のXperia XZから新しく搭載されているセンサーのひとつが「レーザーAFセンサー」だ。

コントラストAFは被写体の明暗差を判別しながらフォーカスを合わせる技術であるため、暗い場所で写真を撮る際には距離情報を素速く把握できずに、その実力が十分に発揮できない。そこでソニーのエンジニアは、被写体に対して人体に影響のない微弱なレーザー光を当てて、返ってくるまでの時間を測定して距離に換算するというレーザーAFセンサーを開発して、あらたにXperia XZから搭載している。

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