HOME > レビュー > BenQの4K DLPプロジェクターはキャラに違い。視聴でわかった「HT8050」は専用室、「HT9050」はリビング向きの理由

異なる環境向けにそれぞれ別モデルを用意

BenQの4K DLPプロジェクターはキャラに違い。視聴でわかった「HT8050」は専用室、「HT9050」はリビング向きの理由

公開日 2017/11/24 10:00 折原一也
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いまホームプロジェクターを購入する選択肢として、4KのハイエンドDLPプロジェクターを考えた際に真っ先に候補が上がるのがBenQだ。

さて、BenQではハイエンド製品として、世界で初めて4K対応DLP方式のホームシアタープロジェクターとして登場した「HT8050」、そして同製品をベースとしてHLD LED技術を搭載した4K DLPプロジェクター「HT9050」をラインナップする。ともに4K DLPプロジェクター、かつデザインも共通だ。この2モデル、導入するならどちらを選ぶべきなのだろうか?

「THX認証」取得の「HT8050」は本格的なホームシアターに最適

まずはBenQの4K DLPプロジェクター、HT8050からチェックしていこう。

BenQ「HT8050」

採用デバイスはDLP方式の415万画素(2,716×1,528)のマイクロミラーを備える0.66型。4Kプロジェクターとしては画素ずらしを利用して4K解像度を実現するタイプだが、もとが高品位なデバイスなためその精度が高いことをポイントとしている。最大の特徴は、ホームシアタープロジェクターの高画質認証である「THX HDディスプレイ認証」を取得しており、まさしく信頼性の高いDLPデバイスの発色と合わせて、本格的なシアター向けのホームプロジェクターと呼べる点にある。

設置性だが、BenQ独自の低分散コーティングのガラス製レンズは6群14枚構成の豪華仕様で、100インチ画面時の投写距離は3.0m〜4.5に設定できる。左右27%/上下65%のレンズシフトも、手動方式ながら搭載している。

出荷時点での性能を記したファクトリーキャリブレーションレポートが付属するのも特徴だ

実際に試聴室にセッティングした製品を観ると大柄なボディに業務用機を彷彿とさせる精悍な外見であり、天板にはTHX HD認証を受けた証である「THX HD DISPLAY」など様々な技術名称が印字される。

本機が搭載する技術名称が印字される

4K DLPプロジェクターのHT8050をどんなシチェーションで視聴するのか--視聴室で用意したのは完全暗室の環境だ。リファレンスとして映画『ラ・ラ・ランド』を鑑賞した。

主に視聴したのはチャプター2だが、まずひと目見て実感したのはHT8050の4Kプロジェクターとしての優れた画質ポテンシャル。冒頭のオーディションのシーンから、ミアの人肌の質感の描き込みの高さ、ブルーのなかで階調の作れる発色の精緻を見せつけられる。

写真では明るさを足しているが、実際は画面しか見えない暗室で試聴

ビビッドな色の衣装を身にまとった女子達のダンスが繰り広げられるチャプター2は室内の移動撮影で画面の明暗も変化し続けるが、画面全体を通しての追従性も素晴らしく暗部までの階調表現も安定して実力を発揮する。

HT8050を視聴する映像モードはリモコンからダイレクトに選択できる「THX」の一択と思われがちだが、それ以外の表現も良い。「THX」では暗部階調の表現など、忠実な再現であると共に重厚な映像というのが視聴した印象。別に用意されている「シネマ」のモードを選択すると、色彩表現が豊かで、色やディテールの表現がより華やかな印象となる。

色やディテールの表現を豊かに描写

UltraHD Blu-rayのタイトルを鑑賞するなら、「シネマ」のモードの設定をベースとして、暗室へのコントラストを重視するならガンマを調整する方向で変えていくと良いだろう。

HT8050のポテンシャルを確認するべく照明を付けた状態で同じ映像を視聴してみても、「シネマ」の設定であれば基本的には色のトーンは変わらない事は実に心強い。映画を鑑賞する次世代4K DLPプロジェクターとしてHT8050は価値あるモデルだ。

次ページもう1つの4K DLPプロジェクター「HT9050」に適したシーンは?

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