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K2テクノロジーで実現した“高音質ワイヤレスイヤホン”の実力は? JVC「HA-FD70BT」を聴く
ザ・ジャクソンズのベストアルバムから『This Place Hotel』ではリズムの起伏が変化に富んでいる。躍動感あふれる音楽だ。金管楽器のハイトーンが煌めいている。ザクザクと大胆に、かつ正確なリズムを刻むギターのカッティングが小気味良い。チタンコート振動板、ステンレスのハウジングの効果が、この解像度の高いサウンドを引き出しているとみていいだろう。
K2テクノロジーをオンにすると、ボーカルのハイトーンが一段と伸びやかさを増した。コーラスとシンセサイザーによる厚みのあるメロディが柔らかく濃厚な余韻を残す。
ウィルソン・フィリップスのアルバム「Shadows and Light」から『You Won't See Me Cry』の艶っぽくふくよかなハーモニーも絶品だ。音場の見晴らしがよく、スケールも大きい。
3人のボーカルによる肉厚なハーモニーを、ストリングスのしっとりとした和音が柔らかく包み込む。余韻が華やかに広がり、タイトな低音のリズムが演奏の立体感を高めてくれる。K2テクノロジーをオンにすると、バスドラのキックのインパクトが一段とたくましくなった。ボーカルも輪郭の彫りが深くなる。
グランビートにケーブルで接続してハイレゾ音源も聴いてみた。MISIAのライブアルバムから『Everything』では、空間描写がクリアで、ディティールが鮮明に描かれる。
ボーカルの細かな表情の変化が間近に感じられた。声の質感も潤いにあふれている。スピード感の豊かな低音がライブ録音の演奏に張り詰めた緊張感を与えている。広々としたホールの情景が自然と目の前に浮かび上がってきた。
HA-FD70BTにはJVCが持てるポータブルオーディオの最先端技術と資産が惜しみなく注ぎ込まれている。特にこれからワイヤレスイヤホンを選ぶ方には、ハイレゾ再生も楽しめるワイヤードスタイルとの使い分けが楽しめる2ウェイ・イヤホンとしてもその魅力をプッシュしたいと思う。
(協力:JVCケンウッド)