配信がまさかの大健闘
UHD BDとiTunesの4K/HDR映像をガチンコ比較!「パッケージソフトが最高画質」は本当か?
■美しすぎるスクリーンセーバーと超マニアックな設定メニュー
他のApple製品と違い、真っ黒でプラスチッキーな外観はお世辞にも美しいとは言えないが、持ってみるとズッシリと重い。これだけでもFire TVやChromecastとは別ジャンルの製品といった印象を受ける。一方でユーザーインターフェースはAppleならではの洗練されたデザインと、4Kという名にふさわしい高精細さをあわせ持つ。
そして極めつけは、スクリーンセーバーとして用意された4K/HDRの空撮映像集だ。環境モノのUHD BDでもお目にかかれない圧巻の映像美であり、それが定期的に更新されるというのだから驚く。もうこれだけのためにApple TV 4Kを買っても良いと思えるほどだ。
それにしても、たった2万円の製品がここまでやるのである。10倍以上もする高級テレビや高級UHD BDプレーヤーは一体何をやっているのかと、声を大にして言いたい。
■Apple TV 4Kの設定項目をチェックする
まずは「ビデオとオーディオ」の設定からチェックしよう。ここは初心者向けの言葉遣いとは裏腹に、相当にマニアックな項目のオンパレードだ。
最初に「ケーブルを調べる」という項目があるが、これは接続したHDMIケーブルのスペックを自動的に判別してくれる機能のようだ。今回55X910とはApple推奨のBelkin製ハイスピード(18Gbps)対応HDMIケーブルで接続しているので、「フォーマット」は4K/HDR/60p対応と判別された。
次に「クロマ」だが、デフォルトでは互換性重視のためか4:2:0に設定されていたので、これを4:2:2に変更する。Appleの説明では「4:2:2は、画像がより鮮明になります」とあるだけだが、これによって4K/HDR/60p再生時でも12bitでHDMI出力が可能になる(4:2:0の場合、60pは10bit止まり)。
なお「フォーマット」から4K/SDRを選択した場合には「クロマ」から4:4:4が選べるようになるだけでなく、「HDMI出力」という項目も加わり、「YCbCr」「RGB高(リミテッド)」「RGB低(フル)」が選べるようになるという徹底ぶりだ。
さらには1080p/HDRを選ぶと、4K/HDRコンテンツ再生時にオリジナルの輝度情報のまま、1080pで出力させることまでできる。これまでもPS4 Proのようなゲーム機で可能だったが、UHD BDプレーヤーでは不可能だった機能だ。恩恵を受ける人はごく一部だろうが、どうやらApple TV 4Kの中の人は根っからのマニアのようである。
他にも「調整」にはオーバースキャン/アンダースキャンの確認用チャートや、カラーバー表示機能まで備えている。いやはや、恐れ入りました。
そして前述したtvOS 11.2の画質的な目玉が、「ダイナミックレンジに合わせる」と「フレームレートに合わせる」だ。
結論から言うと、原画に忠実な再生を行いたい場合は両方ともオンにしよう。前者によってHDRコンテンツはHDRのまま、SDRコンテンツはSDRのまま、後者によって24pコンテンツは2-3プルダウン処理が入らないオリジナルのフレームレートで再生されるようになる。しかもこの機能はiTunesだけではなく、(今回検証した限りでは)Amazonプライム・ビデオやNetflixでも有効なのが嬉しい。
2K以下のコンテンツを視聴する場合は、「フォーマット」から4K解像度を選ぶと、Apple TV 4K側でアップコンバートして出力される。画質傾向としてはハッキリクッキリと描くタイプなのだが、全体の画作りは非常に巧い。
これがA10X Fusionチップによる演算処理の賜物なのかは不明だが、日頃テレビやBDプレーヤーの内蔵アプリ、またはAndroid系のプレーヤーで視聴している人は「配信ってこんなに鮮明だったのか!」と驚くこと請け合いだ。初めてPS3でDVDのアップコン映像を観た時の感動に通じるものがある。
この状態で「ダイナミックレンジに合わせる」をオフにすると、SDR→HDR変換が入って4K/HDR出力となる。しかしメタ情報を確認すると一率ピーク輝度250nit、平均輝度100nitに変換されるようなので、あまり使い道はないかも知れない。もしディスプレイ側でアップスケーリングやダイナミックレンジ変換をしたい場合は、「フォーマット」から1080p/SDR/60Hzを選ぶ必要がある(この場合のビット深度はコンテンツ準拠で8bit)。
他のApple製品と違い、真っ黒でプラスチッキーな外観はお世辞にも美しいとは言えないが、持ってみるとズッシリと重い。これだけでもFire TVやChromecastとは別ジャンルの製品といった印象を受ける。一方でユーザーインターフェースはAppleならではの洗練されたデザインと、4Kという名にふさわしい高精細さをあわせ持つ。
そして極めつけは、スクリーンセーバーとして用意された4K/HDRの空撮映像集だ。環境モノのUHD BDでもお目にかかれない圧巻の映像美であり、それが定期的に更新されるというのだから驚く。もうこれだけのためにApple TV 4Kを買っても良いと思えるほどだ。
それにしても、たった2万円の製品がここまでやるのである。10倍以上もする高級テレビや高級UHD BDプレーヤーは一体何をやっているのかと、声を大にして言いたい。
■Apple TV 4Kの設定項目をチェックする
まずは「ビデオとオーディオ」の設定からチェックしよう。ここは初心者向けの言葉遣いとは裏腹に、相当にマニアックな項目のオンパレードだ。
最初に「ケーブルを調べる」という項目があるが、これは接続したHDMIケーブルのスペックを自動的に判別してくれる機能のようだ。今回55X910とはApple推奨のBelkin製ハイスピード(18Gbps)対応HDMIケーブルで接続しているので、「フォーマット」は4K/HDR/60p対応と判別された。
次に「クロマ」だが、デフォルトでは互換性重視のためか4:2:0に設定されていたので、これを4:2:2に変更する。Appleの説明では「4:2:2は、画像がより鮮明になります」とあるだけだが、これによって4K/HDR/60p再生時でも12bitでHDMI出力が可能になる(4:2:0の場合、60pは10bit止まり)。
なお「フォーマット」から4K/SDRを選択した場合には「クロマ」から4:4:4が選べるようになるだけでなく、「HDMI出力」という項目も加わり、「YCbCr」「RGB高(リミテッド)」「RGB低(フル)」が選べるようになるという徹底ぶりだ。
さらには1080p/HDRを選ぶと、4K/HDRコンテンツ再生時にオリジナルの輝度情報のまま、1080pで出力させることまでできる。これまでもPS4 Proのようなゲーム機で可能だったが、UHD BDプレーヤーでは不可能だった機能だ。恩恵を受ける人はごく一部だろうが、どうやらApple TV 4Kの中の人は根っからのマニアのようである。
他にも「調整」にはオーバースキャン/アンダースキャンの確認用チャートや、カラーバー表示機能まで備えている。いやはや、恐れ入りました。
そして前述したtvOS 11.2の画質的な目玉が、「ダイナミックレンジに合わせる」と「フレームレートに合わせる」だ。
結論から言うと、原画に忠実な再生を行いたい場合は両方ともオンにしよう。前者によってHDRコンテンツはHDRのまま、SDRコンテンツはSDRのまま、後者によって24pコンテンツは2-3プルダウン処理が入らないオリジナルのフレームレートで再生されるようになる。しかもこの機能はiTunesだけではなく、(今回検証した限りでは)Amazonプライム・ビデオやNetflixでも有効なのが嬉しい。
2K以下のコンテンツを視聴する場合は、「フォーマット」から4K解像度を選ぶと、Apple TV 4K側でアップコンバートして出力される。画質傾向としてはハッキリクッキリと描くタイプなのだが、全体の画作りは非常に巧い。
これがA10X Fusionチップによる演算処理の賜物なのかは不明だが、日頃テレビやBDプレーヤーの内蔵アプリ、またはAndroid系のプレーヤーで視聴している人は「配信ってこんなに鮮明だったのか!」と驚くこと請け合いだ。初めてPS3でDVDのアップコン映像を観た時の感動に通じるものがある。
この状態で「ダイナミックレンジに合わせる」をオフにすると、SDR→HDR変換が入って4K/HDR出力となる。しかしメタ情報を確認すると一率ピーク輝度250nit、平均輝度100nitに変換されるようなので、あまり使い道はないかも知れない。もしディスプレイ側でアップスケーリングやダイナミックレンジ変換をしたい場合は、「フォーマット」から1080p/SDR/60Hzを選ぶ必要がある(この場合のビット深度はコンテンツ準拠で8bit)。