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同社のミドル/エントリークラス機

FOCAL「Aria/Chorusシリーズ」レビュー。エレガントな外観に最新技術を内包したスピーカー

公開日 2018/04/06 10:52 生形三郎
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FOCALは、ユニットメーカーならではの強みを活かし、コストパフォーマンスに優れたエントリークラスから、独自技術を活かしたハイエンドラインまで、幅広いラインナップのスピーカーを展開している。近年では、小型のアクティブ・スタジオモニターやヘッドホン分野でも成功を収めるなど、言わずと知れた老舗スピーカーメーカーである。スタイリッシュかつエレガントなデザインが目を引くが、極めて先鋭的な技術を内包することも見逃せない。

そのFOCALブランドから、ここでは売れ筋のミドルクラス「Aria 900」シリーズと、エントリークラスとなる「Chorus 700」シリーズの魅力をご紹介しよう。上位機から受け継いだ技術に加え、両シリーズでしか味わえない魅力を紐解いていく。

FOCALスピーカーの売れ筋モデル、「Aria 900」シリーズ

FOCALスピーカーのミドルクラスを担う「Aria 900」シリーズは、2013年に登場した注目のラインナップで、特徴的なのは、長年の研究開発の末に行き着いたという「フラックス素材」つまり「亜麻」を用いた振動板を採用した点だ。剛性確保のために特殊加工が施された麻は、グラスファイバーでサンドされ、振動板として最適化される、同社お得意のコーン形成技術「サンドイッチ構造」を用いている。そのルックスには、天然素材ならではの素朴な美しさがある。

「Aria 900」シリーズ

トゥイーターには、同社の顔とも言える「インバーテッドドーム・トゥイーター」を搭載。あえて逆ドーム型とすることで俊敏かつ精確な再生を実現するというもので、振動板素材にはアルミとマグネシウムの合金を採用し、各素材の特徴である高い剛性とダンピング特性を獲得している。

振動板には、コーン形成技術の「サンドイッチ構造」を用いてフラックス素材(亜麻)を最適化

洗練されたフォルムも美しい。顔となるスピーカーバッフル面は、ブラックレザー調の仕上げが丹念だ。天面にはガラス板が配置され、上位機譲りの流麗な仕上げとなっている。ミッドウーファーやウーファーのフレームは、バッフル面にフラットにビルトインされ、すっきりとしたプロポーションを持つ。トゥイーターの周りにはウェーブガイドを設け、指向特性をコントロールしている。

ブックシェルフ型の「Aria 906」には、鉄製の頑強な専用スタンド「Aria S900 stand」も用意されている。入念な音作りが実現されたシルバーフィニッシュの支柱を持つスタンドで、906の魅力をしっかりと引き出す。当然ながらデザインのフィット感も抜群だ。

「Aria 906」(写真は新色プライムウォールナット)税抜ペア価格:ブラックハイグロス/新色プライムウォールナット¥192,000、ノイヤー¥162,000

ブックシェルフ型のAria 906には、専用スタンド「Aria S900 stand」を用意(写真右)

一方で、926をはじめとするフロアスタンディングタイプは、スピーカー下部に台座構造を持つ。オーディオボードとインシュレーターを内蔵する効果が得られるため、デフォルト状態のまま設置しても、場所を選ばず十分な音質を発揮できるようになっている。

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