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どこが変わった? iFi audio「iPurifier DC2」の進化度を新旧徹底比較

公開日 2018/06/13 19:11 逆木 一
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「より静かになった」iPurifier DC2

まず、付属のスイッチング電源アダプターにiPurifier DCを挿入した際の変化は歴然としている。空間の背後にうっすらとかかっていた靄が綺麗に晴れ、ピアノとギターの一音一音が俄然輝きを増す。音が消え入る瞬間まで克明に追えるようになり、音楽のより繊細な表情が顕わになる。

比較試聴中の様子。iPurifier DC2は、AC-DCアダプターと接続機器の間に挿入するだけ

iPurifier DC2に替えると、音にまとわりついていた微細なノイズがさらに洗い落とされるという印象で、端的に言えば「より静かになった」。闇が深まるほど光が際立つように、静寂の存在が再生音にもたらす恩恵は多岐に渡る。輪郭描写や音の立ち上がりの表現が一段と明瞭になり、ピアノとギターの重なりが生む響きもより清澄なものとなる。

ただし実際のところ、付属のスイッチング電源アダプターにiPurifier DCを挿入した際の効果が大きすぎて、それに比べるとiPurifier DCからiPurifier DC2の差は必ずしも大きなものではない。

それでも、iPurifier DCとiPurifier DC2の差は確かにある。傑出した効果を実現していたiPurifier DCから、販売価格を上げることなく、さらなる改善を果たしたことは素直な称賛に値する。

iPurifier DC2は、既存製品の完成度に安住することなく、さらなる地平を目指して進化を続けるiFi audioの姿勢を体現する製品だ。

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