ユーザーに寄り添うアップデートも実施
“AQUOSの中のレンタルビデオ店”「ココロビデオ」、シャープ×ビデオマーケットが作る新しい映像配信のかたち
■映像配信でありながら”レンタルビデオ屋”を目指す「ココロビデオ」
キーワードとなるのは、「ココロビデオ」は、巷の話題の“定額映像配信”ではなく配信による“レンタルビデオ屋さん”であること。
「ココロビデオ」の第1の強みは、レンタルビデオ店以上に新作の配信が早いということ。映像作品(映画を例に挙げるが、海外ドラマ、アニメも基本的な考え方は同じ)はパッケージ、有料放送、映像配信といったメディアの種類別に作品の解禁時期を定めている(映像業界ではウィンドウと呼ばれる)。
現在の主な洋画のウィンドウは、「ココロビデオ」を始めとしたデジタル・レンタル型の映像配信が最も早く、劇場公開から4、5ヶ月程度。一方、パッケージセル・レンタルは更に最大約1ヶ月遅れるため、いわゆる“デジタル先行“が主流となっている。この配信の早さこそ、従来レンタルビデオ店で新作・準新作を借りていた最大多数派に向け、「ココロビデオ」が訴えるメリットだ。
ちなみに、同じ映像配信でも定額見放題の映像配信はそこから遥かに遅く、劇場公開から3年〜4年程度で、忘れていた頃にラインナップに加わる感覚だ。
ならば、旧作派なら定額見放題で良いのでは?と思われるかもしれないが、今度は配信タイトルのラインナップ数が、レンタルビデオ店のユーザーにとって問題となる。
そこが「ココロビデオ」第2の強みで、旧作も含めた一般作品の配信数が20万本以上と業界トップである(あくまで一般作品なので、アダルトやカラオケ等はカウント外)。これは洋画の旧作なら定額見放題の3〜5倍程度にもなる。
前回取材時の18万本から20万本以上と、配信数をさらに積み増している訳だが、その原動力となっているのが、あらゆる版元の一般作品を継続的に出していくこと、そしてビデオマーケット独自のコンテンツ調達だ。
ライオンズゲートのようなハリウッドの準メジャースタジオや米国以外のロシア・タイといった国の作品も直接ライセンスを取得している。更に国内で字幕や吹替音声を探して権利処理を行い、自社で字幕焼き付けまでしてラインナップに加えている。