[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域【第247回】
この想い Just for you!STAYホームな今こそ「SA700 LS Edition」でLUNA SEA「EDEN」を聴きまくる!
「Dejavu」(IMAGE)タイプのドラムサウンドは、ちょっと甘め緩めに再生されてもそれなりの格好はつく。しかし「BELIEVE」(EDEN)タイプのドラムサウンドは、甘め緩めに再生されてしまうとあまり格好がつかない。肝心のキレや硬質な迫力、ソリッドなビート感がぼやけてしまうからだ。
SA700は!そこの緩みがほとんど全くない!キレッキレ!それでいて痩せた感じでもない、ソリッドな太さ!それが少し引いてやや後方に配置されたギターのスジャータと合わさることで、当時のLUNA SEAらしいあのリズムコンビネーションが完成する!
「Rejuvenescence」ではINORANさんパートのギターに注目。ミニマムな音数と効果的な空間系エフェクトで生み出す幻想的なアルペジオ、いわゆるINOぺジオだ。
この曲では、ドラムスやベースが響きすぎずタイトに鳴っているおかげで、空間にクリアなスペースがたっぷり残されている。だからこそ、その余白にINOぺジオが綺麗に浮遊するのだ。そのタイトなビートとスペーシーなギターのコンビネーションをSA700は見事に描き出してくれる!
さらに、「EDEN」の中では比較的にふくよかな響きのドラムとベースがポイントである次のトラック「RECALL」。ここでは、SA700がそのふくよかな響きもちゃんと生かしてくれる。ソリッド&タイトが得意だけれど、ソリッド&タイト特化ではなくオールラウンダーとしての力も備える。SA700はLUNA SEAサウンドの幅広さにも対応しているのだ!
■EDENのギターとSA700の相性も抜群!
ギター周りの機材をチェックすると、その面でも「EDEN」期は特徴的であり、「EDEN」はSUGIZOさんとINORANさんのお二人ともが、シングルコイルピックアップ3基搭載のFender Stratocasterを特に多用したと思われる作品なのだ。
レコーディングで使用したギターを反映して、ツアーに向けて製作されたのであろう、お二人のESP製シグネーチャーモデルの仕様の流れを、みなさまお手元の「Complete Guitar Book」で確認してみよう。
「AFTER the IMAGE」ツアーのSUGIZOさんのESP「PR」はネック側にシングルコイル、ブリッジ側にハムバッカー。INORANさんのESP「ILP」はネック/ミドル/ブリッジすべてシングルコイル。
「SEARCH FOR MY EDEN」ツアーになるとPRも3シングル仕様へと移行し、お二人とも3シングル。
「MOTHER OF LOVE, MOTHER OF HATE」ツアーでは、SUGIZOさんニューモデル「ECLIPSE S-I」は3シングル維持だが、INORANさんの「ILP-III」はブリッジ側をハムバッカーに変更。
以降の流れはとしては「SUGIZOさんJaguar期」「LUNA SEA内でP-90ピックアップ大流行」「SUGIZOさん菊丸伝承」「INORANさんJazzmaster移行」という感じか。
というわけで「お二人ともストラト系3シングルがメイン」はEDEN期のみの特徴となる。そのシャープなギターサウンドが主軸となっていることも、EDEN期のLUNA SEAサウンドのポイントと言えるだろう。そして、EDEN期のギターサウンドに対してもSA700はフィット!SA700の筐体はステンレス製なのだ!
Astell&Kernのポータブルプレーヤーには他にも、同じ仕様で筐体材質だけが異なる「SP1000 Stainless Steel」と「SP1000 Copper」というモデルがある。また、そのSP1000をベースに筐体材質をアルミ合金へ変更した「SP1000M」というモデルも存在する。
ちなみにCopperというのは真矢さんがドラムスのシェルに使っていた、現在もスネアドラムには引き続き採用しているあの「コパー=銅」のことだったりする。
▼パール楽器:SensiTone Copper Snare Drum supervised by 真矢(https://www.pearlgakki.com/_blog/?p=48683)
次ページステンレス筐体は「シャープでいて艶やかな音色」が感じられる