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これぞ完全ワイヤレスの“次世代”。ファーウェイ「HUAWEI FreeBuds Pro」レビュー
■2台のスマホ・PCと接続できる “デュアルアンテナTWSイヤホン”
FreeBuds Proは、Bluetooth部分も強力だ。360度の信号をカバーする2つのBluetoothアンテナを搭載。電波が弱くなるとアンテナを切り替える、スマートアンテナスイッチング・干渉防止機能を搭載している。
とはいえBluetoothデバイスとして認識されるのは一台で、実際のペアリング操作は、本体ケース横のボタン長押しで実行する。ファーウェイ製スマホでは自動的に画面がポップアップするので設定も楽だが、iPhoneや他社製Androidスマホでも通常通りの手順でペアリングを実行できる。Bluetoothは同時に2台のデバイスを接続可能だ。
FreeBuds ProにAndroidとiPhoneの2台を接続して検証してみると、デバイス側はどちらも接続済みとなり、FreeBuds Proは常に2台どちらでも入力を受け付ける待機状態になる。同時に音楽を再生しても同時にサウンドが流れるわけではなく、片方の再生が停止されるだけ。他のデバイスに、数秒でシームレスに切り替わる。
例えばスマホとPCをペアリングしておけば、そのままスマホで音楽も聴けるし、テレワークで使用するPC用の通話マイクとして利用する際にもつなぎ直す手間無く使えるなど、一台二役で活用しやすくなる。
FreeBuds Pro本体による操作は、タップではなくアンテナ部分を指先でつまむ “ピンチ” が基本。触覚フィードバックが働くので操作もわかりやすく、タッチセンサーのような誤操作の心配もない。
操作はアプリから左右個別のカスタマイズも行えるが、デフォルトでは左右ともに1回押しで再生/停止、2回押しで曲送り、3回押しで曲戻し。長押しでノイズコントロールが行えるほか、上下スワイプで音量操作できるなど、操作性も直感的だ。これほど操作しやすいイヤホンは他にないというほど扱いやすい。
■-40dBのスペック以上に実用的なハイブリッドノイズキャンセル
最大のポイントが、デュアルマイク搭載による最大40dBの強力なハイブリッドノイズキャンセル。ノイズキャンセルの機能は「標準」、ノイズの少ない場所向けの「くつろぎ」、騒音の大きい所に向けた「ウルトラ」、自動選択にあたる「ダイナミック」を用意する。手動のモード切り替えはHUAWEI AI Lifeアプリで可能だ。
ちなみに、僕は以前「HUAWEI FreeBuds 3」の検証も担当したのだが、当時とは違って、環境に応じたモード切り替えではなく、標準/くつろぎ/ウルトラといった3モードの自動切り替えになっているようだ。
エアコンの効いた室内でFreeBuds Proを装着すると、自然とくつろぎモードになり、エアコンの動作音が自然と軽減。効果はとてもナチュラルで、騒音を全てカットするわけではなく、ゴーと響くような繰り返す騒音を自然に抑え、残る騒音も音楽を聴くと自然とマスクされるくらいの効き目だ。
ノイズキャンセルが活躍する騒音の厳しいシチェーションは、公共交通機関だろう。電車内で検証したところ、ウルトラの設定となり、静寂を作り出す効果がアップした。走行中の唸るような重低音の騒音を大幅に低減してくれるし、ノイズキャンセルで消すことが難しいレールの擦れるような中高域であっても、音の尖りを落としてくれる。
また、路上で装着していると標準モードとなり、周囲の喧騒のような喧騒を自然と低減しつつ、車の走行音などは残る程度に抑えてくれた。このように様々なシチュエーションで試したが、-40dBというスペック以上に、耳障りな騒音のストレスがない、実用的な騒音低減効果だと感じた。