PR50周年の老舗ブランドから登場の3シリーズ
良い音を身近にする良心的メーカー、「Polk Audio」スピーカーのポイントを解説!
■主力シリーズのSignature EliteとエントリーのMonitor XTシリーズ
Signature Eliteシリーズは、内部補強の追加やMDF材の厚みを増やすなど、強固な筐体構造とするとともに、特許技術のパワーポートを搭載し、壁際の設置でもポート圧の影響を受けにくい構造とするなど、設置のしやすさにも配慮している。高域は40kHzまでカバーする25mmテレリン・ドーム・トゥイーターを備え、ウーファーにはマイカ強化ポリプロピレン・コーンを採用。
試聴では130mmウーファー仕様の小型機ES15から聴いたが、密度良く引き締めながらも、朗らかでコクのある中低域の描写によって音楽の骨格を逞しく表現。高域はわずかに煌びやかで、華やいだ艶を持つ潤いある響きを聴かせてくれる。
3発の165mmウーファーを備えるフロア型ES60は、堂々としたリッチな低域の押し出しと、高域の華やかさがコントラスト良く融合し、メリハリ良いサウンドを展開。低域はR700より奔放な表現で、ヴォーカルはクールに輪郭が際立つ。
Monitor XTシリーズは、かつてのモニターシリーズの系譜に連なるコンセプトを持ち、フロアスタンディング型には2発のパッシブラジエーターを搭載。高域は25mmテレリン・ドーム・トゥイーターを用い、キャビネットは肉厚MDFによって共振も抑えている。
130mmウーファー一発のMXT15は、爽やかな高域の透明感とヌケの良さを軸とした明瞭なサウンドを持つ。低域はアタックの厚みと余韻の音伸びをバランス良くまとめた、リズムのキレを大事にした表現である。
一方165mmウーファーと200mmパッシブラジエーターを各2発備えるMXT70は、パッシブラジエーターの効果もあり、堂々とした低域の押し出しとともに、アタックのキレが良いクリアなサウンドを展開。高域は若干細身にまとまり、潤い良くクールな音像。ピアノやホーンセクションはブライトで輝き良く実に爽快だ。エレキギターのコシも太く、リフの小気味良さも印象に残った。
■価格を超えた音楽表現の豊かさの実現は使命感がなせた業である
ポークオーディオの製品群は、サイズやユニット構成によって “このくらいの価格だろう” という予測の範疇を大きく超える驚異的なコストパフォーマンスであった。
手にしやすいMonitor XTシリーズで、まずスピーカーならではの空間再生の魅力を感じてほしい。予算に余裕があれば大型のモデルを選ぶのも良い。Signature Eliteシリーズはインテリアや、より幅広い音楽への融和性の高さがポイントであり、3つのラインアップの中で最もゴージャスな音色を持つ。そしてReserveシリーズはより上質、高解像度でナチュラルな表現力を持ちながらも、ロック音源に至るまでそのおいしいポイントを余すところなく聴かせてくれるワンランク上のシステムだ。
リーズナブルであっても価格を超えた音楽表現の豊かさを実現させているのは、50年の歴史と技術の積み重ねだけでなく、そうした製品を提供し続けるという使命がなせる業である。こういう時代だからこそ、ポークオーディオに触れる好機といえよう。
本記事は季刊Audio Accessory vol.186からの転載です。本誌の詳細および購入はこちらから
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