【特別企画】正確な色再現、時代に求められる機能を備えた本格派
Macと相性抜群のデザイナーモニター、BenQ「PD3220U」レビュー
■プロクリエーターの厳しい要求に応える厳密な色再現
「PD3220U」の魅力を語るにおいて特筆すべきは、やはりAQCOLORシリーズならではの厳しい画質管理体制だろう。表示エリアを数百に分割し色と輝度を微調整する作業は、画面の隅々まで色と明るさを均一にするユニフォーミティ(ムラ補正)を目的としたもの。
CalMAN、PANTONEカラーという外部機関の認証取得も、各認証製品とのカラーマッチのみならず品質安定化に寄与している。そのうえ出荷時には1台1台に映像キャリブレーションを実施、その証としてレポートを同梱するという念の入りようだ。
もちろんPCモニターとしてのスペックも充実。31.5インチ/IPSパネル採用の4K UHD(3840×2160)解像度という基本性能に加え、sRGB、Rec.709のカバー率は100%、Display P3/DCI-P3のカバーは95%と、色空間という映像制作の現場を想定した厳密なカラーマネジメントを実施。HDR10もサポート、液晶パネル向けのHDR認証規格「DisplayHDR 400」を取得している。
試用したデモ機に同梱されていたレポートを確認したところ、色の差異(デルタE)の平均は「1.0902」。1以下は肉眼では違いをほとんど認識できないレベルとされるから、実用的には必要十分な精度だ。ハードウェアキャリブレーション機能こそ搭載されていないものの、この点は安心材料といえるだろう。
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