【特別企画】正確な色再現、時代に求められる機能を備えた本格派
Macと相性抜群のデザイナーモニター、BenQ「PD3220U」レビュー
■ノートPCとの接続はUSB Type-Cケーブル1本で完了!
早速試用すべく届いたデモ機を開梱するところからスタート。32インチの筐体は本体のみで約8kg、ベース込みで約10.7kgとなかなかの重量だが、成人男性であれば1人で設置できるだろう。金属製ベースの取り付けは本体を伏せた状態で進めたほうが安心なため、事前に広めの作業台とキズ防止シートを用意しておこう。
あとは立ち上げて電源ケーブルをつなげば準備完了。Macユーザの筆者はノートPCとの接続も、ノートPCと本機を1本のUSB Type-Cケーブルでつなぐだけで全てが完了した。ベースの質感も上々、手を添えて軽く上げ下げするだけで高さ調整できる点もうれしい。
画の第一印象は「メリハリのよさ」。色味は自然で明るさとのバランスに違和感がなく、4K解像度らしく輪郭はくっきり。レタッチ前の風景写真は自分の記憶に近く、リアリティを感じる。カラーグレーディング前のRAW写真をいきなり映しても、それなりに鑑賞できてしまう。植物の写真は葉や花弁のディテールを細やかに描写し、生々しさを感じさせる。
画面全体の輝度と色合いの均一性を意味する「ユニフォーミティ」もしっかりしている。電源を入れて30分ほど経過したあと、画面周縁部と中央部で明るさと色調の違いを入念にチェックしたが、目立つほどのムラは確認できなかった。パネルを数百の区域に分け色と明るさを微調整するベンキューの製造ポリシー、そして高いムラ補正技術があるからこその仕上がりなのだろう。
またベンキューならではの機能としては、「M-bookモード」に注目したい。名前から想像されるとおり、MacBookシリーズ(Air/Pro)を強く意識した画作りが特長の映像モードで、OSDスクリーンからカラーモードに指定すれば、MacBookのモニターに近いコントラストの効いた描画に切り替えられる。付属のOSDコントローラー「ホットキーパックG2」を使えばさらに簡単、M-bookモードへの切り替えはワンクリックだ。
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