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リスニングでもゲームでも大活躍!64 AudioハイブリッドIEM「U4s」を使い倒す

公開日 2023/10/25 11:50 草野晃輔/ファイルウェブ編集部
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プレートのとなりにある丸い突起が前述のapexモジュール。上部のスリットに指をかけて引っ張ると容易に外せる。まずは3種あるフィルターのうち、ノイズアイソレーションが15dBと中間の「m15」を試してみよう。

apexモジュールはスリット(切り欠き)を引っ掛けて取り外し、押し込めば2つのゴムリングで固定、密閉される

■クリアで高解像、装着感も含めて「聴きやすい」


DAPにはソニーの「NW-ZX707」を使い、Amazon Musicアプリからストリーミングで楽曲を再生した。

U4sを装着してすぐ、しっかりフィットしてるのに圧迫感がほとんどないことに気づく。一般的にここまで遮音性の高いIEMを付けると、耳が詰まったような圧迫感があるケースがほとんど。しかし、本機で感じるのはノズルが刺さっている感覚のみ。ANC対応のイヤホンやヘッドホンを装着したように自然な静寂感を得られる。これなら長時間のリスニングでも耳への負担は相当少ないだろう。

その音は、解像感が高くクリア。レスポンスがよく音に濁りがないため、一つひとつの音の分離がよい。各帯域のバランスも自然で、素直な聴きやすいサウンドだ。

あいみょん「愛の花」は、イントロのキーボードが広い音場に気持ちよく伸びていく。ボーカルは高域の抜けが良く透明感に溢れ、音の細部まで見通せる。ベースは音が濃密で立体的。決して前に出ることはないが、楽曲の芯を構成し、繊細な中高域を上手に引き立てる。各帯域が絶妙なバランスで支え合って成せるサウンドだ。ジャズやロックなど複数の曲を聴いたが、どのジャンルも相性がよかった。m15はジャンルを問わないモジュールといえる。

モジュールをノイズアイソレーションが10dB相当の「mX」に変更すると、低域がやや奥に位置し、ボーカルが一段前に出て感じられる。透明感や抜けの良さはそのままに、音のバランスが変わるイメージだ。コーラスも厚みが増し、いっそう聴きやすくなっている。他のジャンルも聴いたが、アニソンやJ-POPのようにボーカルを中心に楽しみたいときにmXモジュールは特に相性がよかった。

今度はノイズアイソレーションが20dB相当の「m20」にすると、これもまた同様にサウンドのバランスが変わる。全体的にはm15のバランスに近いが、中域から低域の押し出しが一段強くなっている。

ギターはボーカルと同程度に音が明瞭になり、ベースの低域も分厚くなる。といっても、ズンズン迫るような音というより、聴きやすくなるという感覚だ。このモジュールもジャンルを選ばないが、ロックやEDMのような曲でもう少し低域の迫力がほしい場合に使うとよいだろう。

通常のカナル型イヤホンに比べ、耳が詰まったかのような違和感が少なく、音もクリアで分離が良い。apexモジュールを付け替えれば、遮音性や低音の質を好きなように変えられる

最後にモジュールをm15に戻し、iPhone 14で動画を楽しんでみた。接続には、アップル純正のLightning - 3.5mm変換アダプタを使っている。音楽はDAPの再生に比べると音のエッジが滑らかになるが、透明感や抜けの良さはそのまま。十二分なハイクオリティだ。

映像で観たのはNetflixの実写版『ワンピース』。中高域が明瞭で声が本当に聴きやすい。密度のある低域は重々しく立体的で迫力十分。映画館のようというと大げさかもしれないが、スッと作品の世界に入り込めた。U4sを使い、DAPとスマホで約3時間程度楽しんだ。結局、目や腕が疲れて視聴を中断したのだが、耳の疲労はほとんど感じなかった。

■64 Audioのテクノロジーはゲーマーにもピッタリ!


U4sのサウンドと装着感は、「音に込められた情報量が多い」「長時間に渡り楽しめる」コンテンツ……ゲームとの相性も抜群だ。

そう主張する根拠のひとつが、遮音性はあまり落とさず耳内の空気圧を調整してくれるapexモジュールの効果。集中力を削ぐような耳の圧迫感が減るだけでなく、再生する音の抜け感、広がり感も豊かにしている。これが、ゲームサウンドの “奥行き” をとても良く表現してくれるのだ。

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