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リーズナブルな本格派グラフィック向けモニター、ASUS「PA279CRV」レビュー
実際にテストチャートや自分で撮影した作品を表示したり、LightroomやPhotoshopなどを使って画像処理を試したが、出荷時状態でも標準値に調整されているため、表示はとても自然だ。
もちろん色の誇張もなく、ハイエストライトからディープシャドーまで、実に自然で滑らかな階調を再現してくれる。また画面内の均一性も高く、全面をグレー表示しても、左右のフチがわずかに暗くなる程度で、通常使用では気にならないレベルだった。
人によっては、やや地味に感じるかもしれないが、作品作りに必要なのは、あくまでも標準的な表示環境。モニターでの偏差や誇張があってはならない。それこそがプロの使用に耐えるグラフィック向けモニターの条件であり、本機はきちんとその条件をクリアしており、安心して作業することができた。
一方、使い勝手の面では、やはり4K解像度による作業領域の広さがとても魅力的に感じた。普段WQHD(2560×1440)のモニターを使っているため、いつもなら重なっているウィンドウを切り替えながらの作業も、本機ならウィンドウを2つ並べて同時に表示できるため、作業効率の差は歴然だ。
LightroomやPhotoshopを使う際も、この作業領域の広さであれば、さまざまなツールを表示した状態でも編集用の画像も十分な大きさで表示できる。動画編集のように、タイムラインや2画面表示、多彩なツール表示が不可欠な編集作業であれば、作業時間に雲泥の差が出てくることは明白だろう。
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