AirPlayで逆に分かりづらくなったワイヤレス音楽再生 − 本当に便利な方法はどれ?
(2)PC/MacのiTunesをiOSデバイスのRemote Appで操作し、Apple TVにAirPlayで転送
(NAS→Mac→Apple TV→アンプ)
PC/Macの設置場所と、音楽を聴く場所が離れている場合には便利な使い方。iOSデバイスをリモコン代わりにし、PC/MacのiTunesが操作できる。iOSの画面を見ながら選曲操作できるので、好みの楽曲を容易に選ぶことができる。
これも再生操作を行う主体はPC/MacのiTunesなので、当然ながらMacの電源が入っていて、iTunesが起動している必要がある。
このスタイルの問題点は、Remote AppのUIが非常にiPod Appなどと似ており「良く出来すぎている」こと。直接iOS内のライブラリを操作するのと区別が付きにくいのだ。
iPadでは特にその傾向が強い。Remote AppはインターフェースのフィーリングがほぼPC/Mac版iTunesと同じであるだけでなく、iPad版iPod AppともUIが似ている。このため、Remote Appを操作するときは常に「いま使っているのはRemote」と意識し、iPod Appではないことを確認しておかないと、どのファイルをどういう経路で再生しているか混乱してしまうことがある。
しかも、Remote Appには複数のiTunesライブラリを登録することができる。複数のPC/Macが家庭内にある場合、これがさらに複雑さに拍車をかける。いま自分がどのライブラリを操作しているのか、常に頭の片隅で確認しながら操作しなければならない。
統一されたUIはアップルの大きな強みだが、似ているようで異なる操作を行う際、インターフェースが酷似しているばかりに使い勝手が悪くなってしまっているのは何とも皮肉だ。
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