e-onkyo music/mora/KRIPTON HQM STORE/Linn Recordsなど
今日から始める“ハイレゾ”入門(2)国内外のハイレゾ配信サイト総まとめ − それぞれの特徴と使い勝手をチェック
・mora
http://mora.jp
幅広いジャンルの曲を揃える注目株
ソニー系のレーベルゲートが運営する国内最大級の音楽配信サイトで、ハイレゾ音源の配信は2013年10月からサービスを開始した。いまのところFLAC形式のみでの提供だが、サンプリング周波数は楽曲によって異なり、44.1kHzから192kHzまで広範囲に及ぶ。
参加レーベルはソニーミュージックのほか、ユニバーサール、ワーナー、コロムビア、キングなどを含む大手レーベルがほぼ揃っており、国内外のマイナーレーベルの参加も進んでいる。ハイレゾ音源の配信アルバム数は2014年3月現在で約1,000タイトルに及び、邦楽、洋楽、ジャズ、クラシック、アニメ・ゲーム、サウンドトラックなどジャンルの幅の広さでは随一の存在だ。
ハイレゾ配信では後発だが、タイトル数を急速に増やし、新譜や話題作を相次いでリリースすることでmoraへの注目度はどんどん上がっている。音源以外のデータ(インレットやブックレットのPDFデータなど)は販売していない。改善を望みたいポイントの一つだ。
<moraの購入方法と使い勝手>
トップページから「ハイレゾ」を選ぶと、ハイレゾ音源専用ページが開く。サイト全体の検索機能ではハイレゾ音源だけを絞り込むことができないが、ハイレゾページのアーティスト一覧経由ならハイレゾ作品だけが表示される仕組みだ。ただし、このアーティスト一覧は英語と日本語表記が混在しているうえ、数が増えてきた現在はあまり見やすいとは言えない。最上部の検索機能である程度絞り込んでから探し始めると少し手間が省けるが、あと一歩の改善が望まれる。
サインインした状態で決済に進む手順はシンプルでわかりやすく、支払い方法の選択肢もクレジットカード以外に4種類(mora music card/NET CASH、WebMoney、BitCash、auかんたん決済)を揃え、充実している。
手続き完了後、実際にダウンロードできる状態になるまで「準備中」の表示が出るが、通常は1〜2分で消えるので、ここは余計な操作はせず、じっと待つことが肝心。
moraはWindowsマシン用に一括ダウンロードができるソフトを用意しているが、ハイレゾ音源には使用できない。またMac用には最初からダウンロードソフトは用意されていないため、いずれの場合もブラウザから手動で1曲ずつダウンロードすることになり、手間がかかる。
Macでダウンロードした場合、ファイル名は「1-0003016900.2116.flac」という具合に数字だけで構成されるため、それを見ただけでは曲の中身がわからない。もちろんアルバム名やアーティスト名はタグ情報に埋め込まれているので、再生ソフトや操作アプリ上にはジャケット画像とともに正確に表示されるのだが、パソコンにダウンロードしたデータをNSAに移動するときなどは不便を感じる。
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