<山本敦のAV進化論 第67回>
もうすぐ開催「IFA2015」でなにが発表される? イベントのみどころをチェック!
ヨーロッパは特にソニー「Xperia」の人気が高い地域なので、高級ラインのZシリーズを含めたハイレゾ対応スマホへの注目も高いはずだ。国内・海外のブログメディアなどでは次期フラグシップの「Z」の仕様について、IFAでの発表も含めた色々な予測が飛び交いはじめた。
一方で、ソニーモバイルはXperiaのフラグシップの発売周期を年2回から1回に絞りこむという方針を既に表明している。今年は15年夏商品として国内3キャリアからも発売されたフラグシップモデルの「Xperia Z4」がグローバルに展開されているので、年内に「Z」を冠したハイエンドモデルが発売されることはないという見方もある。海外では主戦場となるミドルレンジのスマートフォンのモデルチェンジに止まるのだろうか。
ウェアラブルではサムスンが最新の「Gear S2」をIFAで発表することを、8月中旬にGALAXY新製品の記者発表をニューヨークで開催した際に予告済みだ。HuaweiやASUSなどのブランドからも新しいスマートフォンやウェアラブル製品が用意されているかもしれない。アップルがiPhoneの最新機種を9月の上〜中旬頃に発表するというウワサも出てきていることから、これに対抗するべく、ライバルがどんな製品をIFAで発表するのか、興味は尽きない。
これまでのIFAには、どちらかと言えばコンシューマーの手元に近く、現実の生活に即したエレクトロニクスの新製品が多く発表され、いち早く体験できるイベントというイメージがあった。一方、世界最大規模で開催されるエレクトロニクスショーには年初にアメリカで行われる「CES」もある。
以前は毎年初に開催されるCESにはその1年間のエレクトロニクスのトレンドを牽引するプロトタイプの技術や商品が集まり、クリスマス商戦に近いIFAのタイミングで商品として披露されるという、それぞれイベントのキャラクターや役割分担の違いがあると言われていたものだが、今やデジタル技術のトレンドは半年サイクルでめまぐるしく移り変わるようになり、実質IFAが商品発表の場としてだけでなく、“IFA以降”のエレクトロニクスのトレンドセッターとしても注目を浴びている。
その傾向はIFAの展示内容にも表れており、今年はエレクトロニクスの近い未来を見据えた技術や研究成果が発表されるテーマ展示「IFA TechWatch」の中に「Startups(スタートアップ)」の特設スペースが設けられる。また「IFA Fitness & Activity」のテーマ展示には日本を代表するスタートアップ企業であるCerevoがIFAに初めてブースを構える。
ほかにもIoT(Internet of Things/モノのインターネット)をキーワードに、白物家電製品やカーエレクトロニクスとの融合も含めて、インターネットを介してコンシューマーエレクトロニクス製品が連動していく様子を先取りして体験できるイベントがIFAだ。Phile-webのイベントレポートにもぜひ注目してほしい。