公開日 2011/10/24 16:16
エレクトロニクス市場にIFAがもたらす「ポジティブなインパクト」 ー メッセ・ベルリン社ハイテッカー氏に聞く
スペシャルインタビュー
世界最大のエレクトロニクスショー「IFA2011」がドイツ・ベルリンのベルリン国際見本市会場(メッセ・ベルリン)で、9月2日から6日間にわたって開催された。開催後に発表された出展・来場者数のクロージングレポートでは、「出展企業数:1,441社」「実質展示面積:140,200平方メートル」「来場者総数:238,000人 内トレード・ビジター数:132,900人 内インターナショナルビジター数:51,200人」「期間中の受注総額:37億ユーロ(約4,000億円)」という大きな記録を達成した。今年のイベントが成果した背景を、メッセ・ベルリン社 IFAグローバル統轄本部長のイエンズ・ハイテッカー氏に訊ねた。
(インタビュー/Phile-web編集部)
■インターナショナルトレードビジター数は「2倍」に。世界各国のジャーナリスト数も大きく増えた
− 今年も困難な環境の中、IFA2011は大変な盛況の後に幕を閉じました。期間中の来場者数についても良い結果が残せたのではないでしょうか。
ハイテッカー氏:おかげさまで、IFA2011には非常にたくさんの来場者の方々にお越しいただきました。トレードビジター数は昨年のIFA2010から13%アップとなる132,900人にご来場いただきました。中でもインターナショナルトレードビジターの数が2倍以上に増えたことは、私たちにとっても驚きでした。IFA2011の取材にお越しいただいたジャーナリストの方々も例年にないほど多く、ドイツ国外からのジャーナリストが2,200人を数えました。これもIFA史上最高の数になります。3年前のジャーナリストビジターは1,400人でしたので、短期間にIFAの認知が飛躍的に上がったと言うことができると思います。
今年はメッセ・ベルリン見本市会場中央の「サマーガーデン」で、イベントの開催期間中にあたる9月4日(土)に一般来場者を集め、音楽フェスを開催しました。このイベント単体で約13,000人の来場者にお越しいただいたことも、IFAにかつてないほどの活気をもたらしました。IFAの開催期間中に、サマーガーデンでオープンステージのイベントを開催するのは、今回が史上初の試みだったと思います。来場者の皆様には大変好評でしたので、来年もぜひ企画したいと考えています。
しかもこの音楽イベントは、ドイツ最大のテレビ局であるARDが全国放送を行いました。録画放送でしたが、IFAの熱気溢れるショーを自宅に帰ってからもう一度味わえる番組ということで、視聴率も好成績だったと聞いています。
− ビジター数の増加について、今年何か特別に働きかけたことはあったのでしょうか。
ハイテッカー氏:ジャーナリストの増加については、毎年春に開催しているグローバルプレスカンファレンスの効果が現れているのだと思います。本イベントは2006年にヨーロピアン・プレスカンファレンス、2007年から2010年まではインターナーショナル・プレスカンファレンスとして、毎年世界各国の地域からジャーナリストの方々をお招きして、その年のIFAのハイライトをご紹介するというものですが、この積み重ねがいよいよ昨年、今年にかけて成果を結んできたと実感しています。
イベントの効果は単純にジャーナリストの方々へ、IFAの見所を先行してお伝えできるだけでなく、カンファレンスに集まったジャーナリストの方々どうしのネットワークができてきたことで、「IFAは見逃せないイベントだ」という認知が、世界各地に拡大していることが重要なのだと思います。
これまではなかなか、国外で開催されるショーには目を向けることのなかった地域の方々にも、IFAがグローバルにNo.1のエレクトロニクスショーであることを実感いただき、ジャーナリストの方々の記事を読んだり、評判を聞いたトレードビジター、出展社の方々へ情報が広がっています。
IFAがエレクトロニクス市場に与えたプラスの効果とは
− IFA2011が現在のエレクトロニクス市場にもたらしたプラスの効果とは何でしょうか。
ハイテッカー氏:コンシューマーエレクトロニクスの市場では、先進国諸国においてもリテーラーの方々が置かれている環境が大変厳しいものであることは存じ上げています。一方で、IFA2011の成功により、経済環境が厳しいと言われている中でも、コンシューマーが新しく、ハイクオリティな製品を手に入れたいという欲求は、全く衰えていないことが明らかになりました。コンシューマーは常に、魅力的な商品との出会いを求めています。
エレクトロニクス市場にはいま、商品をいくら売っても利益を獲得できない環境が形成されてしまい、大手を含む各メーカーが価格競争ですっかり疲弊していました。また価格下落の激しさと同時に、市場が変化していくスピードがあまりに速いため、リテーラーの方々も変化に順応し、利益を生むビジネスモデルを作り出すことがとても難しい環境にありました。実際、ヨーロッパのエレクトロニクス市場には多くの不安定要素があり、経済全体の環境もそうでした。IFAが始まる直前の7月、8月まで状況は大きく好転することもなく、信頼のおける市場予測を誰も立てられない状況でした。
そのぶん、IFA2011に出展される企業の方々が、とても大きな期待を寄せられていたことは、私たち主催者も実感していました。多くの来場者を呼ぶこと、ジャーナリストに来ていただくこと、そして会場によいムードをつくり上げて、イベントを成功に導くことは、私たちにとって大きなチャレンジでした。
私たち主催社は、IFAに良いムードをつくるため、出展社の方々とのコミュニケーションに力を注ぎました。彼らの求めるものをヒアリングしながら、会場の設計、情報の出し方、あるいは期間中のサポートなども含め、可能な限り期待に応えられるよう努めました。
イベントが幕を開けてからは、会場は一気に楽観的で明るいムードに包まれました。ふだんリテーラーの方々はコンシューマーと最も近いところで接していらっしゃるので、いまの経済のムードに対して悲観的な受け止め方をされていたものと思いますが、IFAが始まって会場の明るい雰囲気を体験された方々の、市場の見方はとても楽観的なものに変わりました。
おかげさまで、イベント期間中の受注総額についてもわずかではありますが昨年の成績を上回ることができ、確かな成長を残すことができました。
− こうしたIFAの成功は、クリスマスシーズンのセールスにも良い影響を及ぼすのではないでしょうか。
ハイテッカー氏:そうかもしれませんね。もし、ドイツのコンシューマーに「自由に使えるお金があったら、何が買いたいか」を尋ねたとしましょう。多くの人は「車」と答えるかもしれません。次に上位に上がるのは「休暇のため」でしょうか。そして、その次に来るのが「コンシューマーエレクトロニクス」になるのが、近年のコンシューマーの消費傾向だと思います。ひょっとすると、今や家電は2番目に上がってくるかもしれません。ホームアプライアンスを含む、コンシューマーエレクトロニクスの注目度はいま大変高まっています。
出展社の魅力的な商品とコンシューマーをつなぎ、市場にポジティブなムードをつくり出しながら活性化を促していくこともIFAの大事な役割であると認識しています。IFAの雰囲気づくりが成功することによって人々のマインドが楽観的なムードになれば、コンシューマーの購買意欲が高まって、業界も元気になります。例えばスマートフォンのように、高価だけれど注目度の高い商品カテゴリーの販売が好調なことも市場を支えています。商品が売れればリテーラーのマインドもポジティブになって、市場に好循環が生まれます。
− 今年のIFAに日本から参加したメーカーの展示内容はいかがでしたか。
ハイテッカー氏:日本の方々は今年の春に未曾有の大災害に見舞われましたが、いま着実にその困難を乗り越えようとしていることを、今回IFAに参加いただいた出展社の皆様が証明されました。日本メーカーの出展されたブースには魅力的な製品が数多く並び、常時大勢の来場者による熱気に満ちていました。
今回IFAのオープニング・キーノートにご登壇いただいた東芝・大角氏のスピーチは大変印象深いものでした。日本のエレクトロニクス産業界の現状を正確に把握した上で、決してあきらめることなく、新しい技術とサービス、ネットワーク社会を構築して行こうとした、大角氏の力強い宣言が多くのジャーナリストの共感を呼んだものと思います。また、今後の日本社会の発展のために、先進国社会とのコミュニケーションが大事であり、より強化していくべきであるという、大角氏の示した方向性も非常に正しいものであると思います。
今年のIFAでは、日本からのビジター数も大幅に増えています。現在大変な環境にある中で、日本の皆様は海外市場とのつながりを大事にしながら、ビジネスの成功に向けて力強く活動されていることが、私の印象に大変強く残りました。
来年のIFA2012はどんなイベントになる?
− 来年はどんなIFAにしたいと考えていますか。
ハイテッカー氏:そうですね。まずは今、とても高いレベルに達したIFAのクオリティを落とさず、今後もキープし続けることが大事だと考えています。私があえて中立的な立場に立って評価してみても、コンシューマーエレクトロニクスとホームアプライアンスの広大なカテゴリーをカバーして、インターナショナルなトレードビジターやジャーナリストをこれほどまでに集めているエレクトロニクスショーは、世界でIFAしかないと思います。
IFAの展示では、人々のライフスタイルに根付いたかたちで商品の魅力に触れることができ、しかも昨今のトレンドになっている「ネットワーク」のかたちが、様々な商品カテゴリーをつないだかたちで見ることができます。これほど多くのソリューションに、一度に触れられるイベントはほかにありません。またトレードビジターとのコミュニケーションの場を、これほどまで効率よく提供できるイベントも、ほかにないと思います。
IFAに参加いただいた方々が求めている情報を、それぞれ正確なチャンネルへお届けすることがIFAのポリシーです。来年もより効率的に情報とビジネスチャンスを皆様にご提供できるよう、最良のプランを練っていくことに力を注いでいきたいと考えています。
IFAの品質向上を図るため、私たちは今年IFAに足を運んでいただいたヨーロッパのリテーラー組織の方々へ、オンラインアンケートをお願いしています。例えば今年、ヨーロッパのある地域から100人のリテーラーを団体で派遣いただいたグループがありました。彼らは団体用の飛行機をチャーターして、1日のIFA視察ツアーを組まれていました。彼らに今年のIFAの感想をうかがったところ、「来年は倍の200人の参加者が集まるだろう。もっと大きな飛行機が必要だね」と、大変有意義な滞在だったおっしゃっていました。
また「視察に2倍の時間が必要」とも話されていました。私たちの調べでは、トレードビジターの方々の平均滞在日数はこれまで1.6日でしたが、今年の平均は2日に伸びています。出展社の方々にはトレードビジターの方々とのコンタクトタイムが、今後ますます増えだろうとお伝えしたいと思っています。
IFAの展示会場スペースは、出展社の増加に対応するため拡張を検討しています。2014年には2階建ての常設ホールを新設します。来年のIFA、そしてこれからのIFAの成長にもぜひ、ご期待をいただきたいと思います。
◆IFA2012(2012年8月31日〜9月5日開催)に関する問い合わせ先
メッセ・ベルリン日本代表部
TEL/03-5276-8730、FAX/03-5276-8735
Mail/info@messe-berlin.jp
(インタビュー/Phile-web編集部)
■インターナショナルトレードビジター数は「2倍」に。世界各国のジャーナリスト数も大きく増えた
− 今年も困難な環境の中、IFA2011は大変な盛況の後に幕を閉じました。期間中の来場者数についても良い結果が残せたのではないでしょうか。
ハイテッカー氏:おかげさまで、IFA2011には非常にたくさんの来場者の方々にお越しいただきました。トレードビジター数は昨年のIFA2010から13%アップとなる132,900人にご来場いただきました。中でもインターナショナルトレードビジターの数が2倍以上に増えたことは、私たちにとっても驚きでした。IFA2011の取材にお越しいただいたジャーナリストの方々も例年にないほど多く、ドイツ国外からのジャーナリストが2,200人を数えました。これもIFA史上最高の数になります。3年前のジャーナリストビジターは1,400人でしたので、短期間にIFAの認知が飛躍的に上がったと言うことができると思います。
今年はメッセ・ベルリン見本市会場中央の「サマーガーデン」で、イベントの開催期間中にあたる9月4日(土)に一般来場者を集め、音楽フェスを開催しました。このイベント単体で約13,000人の来場者にお越しいただいたことも、IFAにかつてないほどの活気をもたらしました。IFAの開催期間中に、サマーガーデンでオープンステージのイベントを開催するのは、今回が史上初の試みだったと思います。来場者の皆様には大変好評でしたので、来年もぜひ企画したいと考えています。
しかもこの音楽イベントは、ドイツ最大のテレビ局であるARDが全国放送を行いました。録画放送でしたが、IFAの熱気溢れるショーを自宅に帰ってからもう一度味わえる番組ということで、視聴率も好成績だったと聞いています。
− ビジター数の増加について、今年何か特別に働きかけたことはあったのでしょうか。
ハイテッカー氏:ジャーナリストの増加については、毎年春に開催しているグローバルプレスカンファレンスの効果が現れているのだと思います。本イベントは2006年にヨーロピアン・プレスカンファレンス、2007年から2010年まではインターナーショナル・プレスカンファレンスとして、毎年世界各国の地域からジャーナリストの方々をお招きして、その年のIFAのハイライトをご紹介するというものですが、この積み重ねがいよいよ昨年、今年にかけて成果を結んできたと実感しています。
イベントの効果は単純にジャーナリストの方々へ、IFAの見所を先行してお伝えできるだけでなく、カンファレンスに集まったジャーナリストの方々どうしのネットワークができてきたことで、「IFAは見逃せないイベントだ」という認知が、世界各地に拡大していることが重要なのだと思います。
これまではなかなか、国外で開催されるショーには目を向けることのなかった地域の方々にも、IFAがグローバルにNo.1のエレクトロニクスショーであることを実感いただき、ジャーナリストの方々の記事を読んだり、評判を聞いたトレードビジター、出展社の方々へ情報が広がっています。
IFAがエレクトロニクス市場に与えたプラスの効果とは
− IFA2011が現在のエレクトロニクス市場にもたらしたプラスの効果とは何でしょうか。
ハイテッカー氏:コンシューマーエレクトロニクスの市場では、先進国諸国においてもリテーラーの方々が置かれている環境が大変厳しいものであることは存じ上げています。一方で、IFA2011の成功により、経済環境が厳しいと言われている中でも、コンシューマーが新しく、ハイクオリティな製品を手に入れたいという欲求は、全く衰えていないことが明らかになりました。コンシューマーは常に、魅力的な商品との出会いを求めています。
エレクトロニクス市場にはいま、商品をいくら売っても利益を獲得できない環境が形成されてしまい、大手を含む各メーカーが価格競争ですっかり疲弊していました。また価格下落の激しさと同時に、市場が変化していくスピードがあまりに速いため、リテーラーの方々も変化に順応し、利益を生むビジネスモデルを作り出すことがとても難しい環境にありました。実際、ヨーロッパのエレクトロニクス市場には多くの不安定要素があり、経済全体の環境もそうでした。IFAが始まる直前の7月、8月まで状況は大きく好転することもなく、信頼のおける市場予測を誰も立てられない状況でした。
そのぶん、IFA2011に出展される企業の方々が、とても大きな期待を寄せられていたことは、私たち主催者も実感していました。多くの来場者を呼ぶこと、ジャーナリストに来ていただくこと、そして会場によいムードをつくり上げて、イベントを成功に導くことは、私たちにとって大きなチャレンジでした。
私たち主催社は、IFAに良いムードをつくるため、出展社の方々とのコミュニケーションに力を注ぎました。彼らの求めるものをヒアリングしながら、会場の設計、情報の出し方、あるいは期間中のサポートなども含め、可能な限り期待に応えられるよう努めました。
イベントが幕を開けてからは、会場は一気に楽観的で明るいムードに包まれました。ふだんリテーラーの方々はコンシューマーと最も近いところで接していらっしゃるので、いまの経済のムードに対して悲観的な受け止め方をされていたものと思いますが、IFAが始まって会場の明るい雰囲気を体験された方々の、市場の見方はとても楽観的なものに変わりました。
おかげさまで、イベント期間中の受注総額についてもわずかではありますが昨年の成績を上回ることができ、確かな成長を残すことができました。
− こうしたIFAの成功は、クリスマスシーズンのセールスにも良い影響を及ぼすのではないでしょうか。
ハイテッカー氏:そうかもしれませんね。もし、ドイツのコンシューマーに「自由に使えるお金があったら、何が買いたいか」を尋ねたとしましょう。多くの人は「車」と答えるかもしれません。次に上位に上がるのは「休暇のため」でしょうか。そして、その次に来るのが「コンシューマーエレクトロニクス」になるのが、近年のコンシューマーの消費傾向だと思います。ひょっとすると、今や家電は2番目に上がってくるかもしれません。ホームアプライアンスを含む、コンシューマーエレクトロニクスの注目度はいま大変高まっています。
出展社の魅力的な商品とコンシューマーをつなぎ、市場にポジティブなムードをつくり出しながら活性化を促していくこともIFAの大事な役割であると認識しています。IFAの雰囲気づくりが成功することによって人々のマインドが楽観的なムードになれば、コンシューマーの購買意欲が高まって、業界も元気になります。例えばスマートフォンのように、高価だけれど注目度の高い商品カテゴリーの販売が好調なことも市場を支えています。商品が売れればリテーラーのマインドもポジティブになって、市場に好循環が生まれます。
− 今年のIFAに日本から参加したメーカーの展示内容はいかがでしたか。
ハイテッカー氏:日本の方々は今年の春に未曾有の大災害に見舞われましたが、いま着実にその困難を乗り越えようとしていることを、今回IFAに参加いただいた出展社の皆様が証明されました。日本メーカーの出展されたブースには魅力的な製品が数多く並び、常時大勢の来場者による熱気に満ちていました。
今回IFAのオープニング・キーノートにご登壇いただいた東芝・大角氏のスピーチは大変印象深いものでした。日本のエレクトロニクス産業界の現状を正確に把握した上で、決してあきらめることなく、新しい技術とサービス、ネットワーク社会を構築して行こうとした、大角氏の力強い宣言が多くのジャーナリストの共感を呼んだものと思います。また、今後の日本社会の発展のために、先進国社会とのコミュニケーションが大事であり、より強化していくべきであるという、大角氏の示した方向性も非常に正しいものであると思います。
今年のIFAでは、日本からのビジター数も大幅に増えています。現在大変な環境にある中で、日本の皆様は海外市場とのつながりを大事にしながら、ビジネスの成功に向けて力強く活動されていることが、私の印象に大変強く残りました。
来年のIFA2012はどんなイベントになる?
− 来年はどんなIFAにしたいと考えていますか。
ハイテッカー氏:そうですね。まずは今、とても高いレベルに達したIFAのクオリティを落とさず、今後もキープし続けることが大事だと考えています。私があえて中立的な立場に立って評価してみても、コンシューマーエレクトロニクスとホームアプライアンスの広大なカテゴリーをカバーして、インターナショナルなトレードビジターやジャーナリストをこれほどまでに集めているエレクトロニクスショーは、世界でIFAしかないと思います。
IFAの展示では、人々のライフスタイルに根付いたかたちで商品の魅力に触れることができ、しかも昨今のトレンドになっている「ネットワーク」のかたちが、様々な商品カテゴリーをつないだかたちで見ることができます。これほど多くのソリューションに、一度に触れられるイベントはほかにありません。またトレードビジターとのコミュニケーションの場を、これほどまで効率よく提供できるイベントも、ほかにないと思います。
IFAに参加いただいた方々が求めている情報を、それぞれ正確なチャンネルへお届けすることがIFAのポリシーです。来年もより効率的に情報とビジネスチャンスを皆様にご提供できるよう、最良のプランを練っていくことに力を注いでいきたいと考えています。
IFAの品質向上を図るため、私たちは今年IFAに足を運んでいただいたヨーロッパのリテーラー組織の方々へ、オンラインアンケートをお願いしています。例えば今年、ヨーロッパのある地域から100人のリテーラーを団体で派遣いただいたグループがありました。彼らは団体用の飛行機をチャーターして、1日のIFA視察ツアーを組まれていました。彼らに今年のIFAの感想をうかがったところ、「来年は倍の200人の参加者が集まるだろう。もっと大きな飛行機が必要だね」と、大変有意義な滞在だったおっしゃっていました。
また「視察に2倍の時間が必要」とも話されていました。私たちの調べでは、トレードビジターの方々の平均滞在日数はこれまで1.6日でしたが、今年の平均は2日に伸びています。出展社の方々にはトレードビジターの方々とのコンタクトタイムが、今後ますます増えだろうとお伝えしたいと思っています。
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