公開日 2013/10/04 12:00
デノン「DCD-SX1」はこうして誕生した! − 開発者1万字インタビュー
30年にわたるデノンのディスクプレーヤーの歴史の集大成
デノンの新フラグシップとなるSACDプレーヤー「DCD-SX1」(関連ニュース)。デノンの30年にわたるディスクプレーヤーの歴史の集大成となるモデルは、どのように誕生したのか。音質を担当したサウンドマネージャーの米田晋氏、開発担当のCSBUデザインセンターの出口昌利氏に、その完成へ道のりに加え、デノンの歴史を俯瞰したとき、DCD-SX1が「集大成」と位置づけられる理由について、お話を伺った。
今まで培ってきたデノンの技術を全て詰め込んだ集大成
DCD-SX1は、2008年のフラグシップSACDプレーヤー「DCD-SX」から5年の時を経て、9月中旬に発売が開始された。この5年の間には、ネットオーディオの隆盛やハイレゾ配信の普及など、オーディオの潮流にも様々な変化があった。DCD-SX1が登場したのは、奇遇にもCD誕生から30年という、ある意味で節目の年であった。
出口氏によれば、DCD-SX1の基礎研究開発は2009年から開始したが、本格的な開発に着手したのは2012年の9月末だった。9年間ラインナップされた同価格帯のSACDプレーヤー「DCD-SA1」が生産終了するにあたり、それを補い、かつ「DCD-SX」の後継となる旗艦モデルが求められた。DSD再生に対応したUSB-DAC搭載も大きなトピックとなったが、企画当初では、ディスク専用プレーヤーにするか、USB-DACを搭載するかについて激しい議論が交わされることとなった。
「DCD-SX、USB-DAC搭載でハイレゾ再生に対応したDCD-1650REを経て、新しいデノンのフラグシップはどのような形であるべきか、議論を重ねました。ただ、“今まで培ってきたデノンの技術を全て詰め込んだ集大成にしよう”という意識は、開発に関わるメンバー全員で最初から共有していました」(出口氏)
「久々のハイエンドモデルということで、中途半端なものにはしたくありませんでした。新フラグシップを開発する以上は最高のものを作り上げようと考えました」(米田氏)
DCD-SX1の仕様が確定したのは2012年の年末、試作初号機が完成したのは今年2月だった。出口氏に「最終的にUSB-DACを搭載するに至った理由は何だったのか」という質問をぶつけてみた。
「DCD-SX1が、DCD-SA1と同じように長い間愛されるモデルになるためには、入力については様々な可能性を持たせておくことが必要だと判断しました。設計の立場だけから言えば、当然、機能は絞った方がやりやすい。でも、お客様に様々な楽しみを提供したいという気持ちが勝りました」(出口氏)
今まで培ってきたデノンの技術を全て詰め込んだ集大成
DCD-SX1は、2008年のフラグシップSACDプレーヤー「DCD-SX」から5年の時を経て、9月中旬に発売が開始された。この5年の間には、ネットオーディオの隆盛やハイレゾ配信の普及など、オーディオの潮流にも様々な変化があった。DCD-SX1が登場したのは、奇遇にもCD誕生から30年という、ある意味で節目の年であった。
出口氏によれば、DCD-SX1の基礎研究開発は2009年から開始したが、本格的な開発に着手したのは2012年の9月末だった。9年間ラインナップされた同価格帯のSACDプレーヤー「DCD-SA1」が生産終了するにあたり、それを補い、かつ「DCD-SX」の後継となる旗艦モデルが求められた。DSD再生に対応したUSB-DAC搭載も大きなトピックとなったが、企画当初では、ディスク専用プレーヤーにするか、USB-DACを搭載するかについて激しい議論が交わされることとなった。
「DCD-SX、USB-DAC搭載でハイレゾ再生に対応したDCD-1650REを経て、新しいデノンのフラグシップはどのような形であるべきか、議論を重ねました。ただ、“今まで培ってきたデノンの技術を全て詰め込んだ集大成にしよう”という意識は、開発に関わるメンバー全員で最初から共有していました」(出口氏)
「久々のハイエンドモデルということで、中途半端なものにはしたくありませんでした。新フラグシップを開発する以上は最高のものを作り上げようと考えました」(米田氏)
DCD-SX1の仕様が確定したのは2012年の年末、試作初号機が完成したのは今年2月だった。出口氏に「最終的にUSB-DACを搭載するに至った理由は何だったのか」という質問をぶつけてみた。
「DCD-SX1が、DCD-SA1と同じように長い間愛されるモデルになるためには、入力については様々な可能性を持たせておくことが必要だと判断しました。設計の立場だけから言えば、当然、機能は絞った方がやりやすい。でも、お客様に様々な楽しみを提供したいという気持ちが勝りました」(出口氏)
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