公開日 2016/06/10 10:00
各社バラバラに計測「ヘッドホンのハイレゾ測定法」がついに統一? JEITAの新規格を聞く
「ハイレゾロゴ」認定にも変化か
この数年、日本国内では「ハイレゾ」という言葉が一般に普及しつつある。メーカーがヘッドホン・イヤホンの「ハイレゾ対応」を謳うには、高域再生性能において「40kHz以上」の再生に対応することが必要とされている。
では各メーカーは、ヘッドホンやイヤホンが40kHz以上の音を再生できるか、どうやって測定しているのだろうか。
「当然、共通した測定方法があって、それを使っているはず」とお考えの方も多いだろう。
ところが、20kHz以上におけるヘッドホン・イヤホンの周波数特性を測る共通した測定法は、これまで存在しなかった。各社が独自の方法で測定し、それを自己申告していたのが実態だ。
このままでは、適切ではない手法で測定した製品でも、ハイレゾ対応を謳えることになってしまう。
この状況を重く見て、一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)では、業界各社が共通して正しく測定することを前提に「ハイレゾ対応」ヘッドホン・イヤホンのための新たな測定方法を規格化し、発表した。
JEITAの音響変換機器標準化グループでは、2015年4月にハイレゾ対応ヘッドホン・イヤホンの測定法の検討をスタート。同年末にかけて様々な検証を重ね、規格の中で明確化すべき項目を精査してきた。そして今年2月に規格化が完了。3月にはJEITAのAV&IT標準化委員会から承認を受け、規格の出版にこぎ着けた。
その内容を、JEITAの音響変換機器標準化グループ 主査として規格策定を行った原毅氏に聞いた。
■ヘッドホンの「ハイレゾ対応」は各社独自の手法で測定されてきた
新たな測定方法を知る前に、これまでのスピーカーやヘッドホン/イヤホンの測定方法について、かんたんにまとめてみよう。
スピーカーの場合は、自由音場特性を基準とした測定方法をベースに周波数特性を計測する。±10dBの変動幅において40kHz以上を再生できるものを「ハイレゾ対応」としている。
自由音場とは、スピーカーから出力された音が反射・共鳴しない無響室のような環境を指す。この自由音場において、測定用マイクからスピーカーを1m離した状態で測るのが一般的だ。
この手法はわかりやすく、設備さえ整えれば再現性も高い。だがヘッドホンやイヤホンの場合は、スピーカーとは事情が全く異なる。
では各メーカーは、ヘッドホンやイヤホンが40kHz以上の音を再生できるか、どうやって測定しているのだろうか。
「当然、共通した測定方法があって、それを使っているはず」とお考えの方も多いだろう。
ところが、20kHz以上におけるヘッドホン・イヤホンの周波数特性を測る共通した測定法は、これまで存在しなかった。各社が独自の方法で測定し、それを自己申告していたのが実態だ。
このままでは、適切ではない手法で測定した製品でも、ハイレゾ対応を謳えることになってしまう。
この状況を重く見て、一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)では、業界各社が共通して正しく測定することを前提に「ハイレゾ対応」ヘッドホン・イヤホンのための新たな測定方法を規格化し、発表した。
JEITAの音響変換機器標準化グループでは、2015年4月にハイレゾ対応ヘッドホン・イヤホンの測定法の検討をスタート。同年末にかけて様々な検証を重ね、規格の中で明確化すべき項目を精査してきた。そして今年2月に規格化が完了。3月にはJEITAのAV&IT標準化委員会から承認を受け、規格の出版にこぎ着けた。
その内容を、JEITAの音響変換機器標準化グループ 主査として規格策定を行った原毅氏に聞いた。
■ヘッドホンの「ハイレゾ対応」は各社独自の手法で測定されてきた
新たな測定方法を知る前に、これまでのスピーカーやヘッドホン/イヤホンの測定方法について、かんたんにまとめてみよう。
スピーカーの場合は、自由音場特性を基準とした測定方法をベースに周波数特性を計測する。±10dBの変動幅において40kHz以上を再生できるものを「ハイレゾ対応」としている。
自由音場とは、スピーカーから出力された音が反射・共鳴しない無響室のような環境を指す。この自由音場において、測定用マイクからスピーカーを1m離した状態で測るのが一般的だ。
この手法はわかりやすく、設備さえ整えれば再現性も高い。だがヘッドホンやイヤホンの場合は、スピーカーとは事情が全く異なる。
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12/20 10:05 更新