公開日 2022/08/29 11:50
エプソンが取り組むプロジェクターの価値を拡大、裾野を広げる方策とは
VGP2022 SUMMER 受賞インタビュー:エプソン販売 小宮正志氏
VGP2022 SUMMER
受賞インタビュー:エプソン
国内最大級を誇るオーディオビジュアル機器の総合アワード「VGP2022 SUMMER」にて、4KのホームプロジェクターEH-LS12000が「総合金賞」を受賞した。巣篭もり需要をきっかけに注目が高まるプロジェクター。その多様化するニーズに応えるべくラインアップを強化し、体験価値を拡大していくエプソン販売の小宮正志氏に、その取り組みを聞いた。
エプソン販売株式会社 販売推進本部 VP MD部
部長 小宮正志氏
インタビュアー 徳田ゆかり(ファイルウェブビジネス担当)
明るい生活空間で高画質映像を楽しめるホームプロジェクターのフラグシップモデルEH-LS12000
ーー VGP2022 SUMMERで、ホームプロジェクターEH-LS12000が総合金賞を受賞されました。このモデルの特徴を、あらためてご紹介いただけますでしょうか。
小宮 EH-LS12000は、今年の2月に発表、発売いたしました。当社のホームプロジェクターのラインアップでEH-TW8400の後継機に当たりますが、ホームシアターファンのお客様に対してより高画質の体験をいただけるよう、明るさや解像度などの基本機能をさらにスペックアップし、ホームプロジェクターとしてフラグシップモデルと位置付けられます。
EH-TW8400は水銀ランプを光源としていたのに対し、EH-LS12000は、高い色再現性を実現するレーザー光源を採用しています。さらに、デバイスには3LCD透過型液晶を採用し、高効率で光を活用でき近くで見ても精細で粒状感のない美しい4K映像を実現する新技術の「2軸シフトテクノロジー」を投入して、明るさと解像度を高めています。
EH-LS12000は 明るい環境下でも高画質な映像をお楽しみいただけますから、ホームシアターの専用室だけでなく、リビングなどの生活空間でお使いいただけるものです。お客様のご都合に合わせてさまざまな場所に設置していただけるよう、従来からご好評いただいている広範囲のレンズシフト機能も採用しています。レーザー光源はランプ光源よりも寿命が長く、交換の手間が減るといったところもメリットです。保証も3年として、より安心して長くお使いいただけるモデルとなっています。
高まるプロジェクターのニーズを捉え、価値を伝えるコミュニケーション活動を推進
ーー ここ数年で世の中の様相や価値観などに大きな変化がありましたが、プロジェクターのニーズに変化はありましたでしょうか。
小宮 コロナ禍の緊急事態宣言で行動制限が生じ、いわゆる巣篭もりの需要が顕著になりました。その頃から、ホームプロジェクターの伸びが大きくなっています。映像配信サービスの加入者数の伸びに追随するような形だと思います。
そのような中、エプソンの商品で注目が高まったのはエントリークラスですね。家の中のさまざまなシーンでプロジェクターを手軽に使いたいニーズがあり、天井にも投写でき、機器がコンパクトで持ち運びしやすいといった、10万円前後の価格帯の商品の動きが活発です。市場全体でも同様で、この価格帯が一番大きく伸びてきています。
こういったニーズの高まりでプロジェクターを使う文化が根付いてきたかと思います。我々としては今後も勢いをつけ、さらなるニーズを引き出したいと思っています。新たな使い方を含めて、プロジェクターのさまざまな利用シーンをご提案し、便利さや楽しさを多くの方々に実感いただきたいと考えています。
ーー 今展開されているパンフレットなども、具体的な利用シーンが紹介されわかりやすい内容になっていますね。昨今のお客様へのアプローチは、どのようにされているのでしょうか。
小宮 昨今はお客さまの行動や購買の動きが多様化していますから、我々としても、従来の店頭に加えてオンラインを活用し、お客様にプロジェクターの価値が伝わるようなコミュニケーション活動を行っています。発信する内容は、製品のラインアップ、機能や使いかたの訴求。弊社のホームページ上でも、利用シーンを想定した具体的な表現を発信していますが、おっしゃるようにパンフレットもそうした切り口で展開しています。
さらに、店頭などで実機を体験していただく機会がないお客様に対して、実機のレンタルサービスを行っています。ご自宅などで何日間か実機を使用していただき、ご納得の上ご購入につなげる形です。そうした仕組みはここ数年やらせていただいているところです。サービスはまだ一部のラインアップに限ってはいますが、おかげさまでご利用の上ご購入に至るお客様は年々増えていますので、今後さらにラインアップを広げていきたいですね。
また直近ではコロナ制約も緩和される中で大画面映像、高画質を寝ながら、設置場所を取らず体験できることからホテル業界から利用客に対してラグジュアリーな体験を提供したいとの問い合わせも増えています。お客様の体験機会を増やす為にもホテル業界をはじめ様々な業界と連携した取り組みも広げていきたいと考えています。
EH-LS12000のようなフラグシップモデルの展開では、ホームシアターのファンの方々をターゲットとした専門店様との連携が重要です。お客様にしっかりと比較検討していただけるようなデモ環境の構築など、販売店様とともに引き続きしっかりと行っていきたいと思います。
プロジェクターのラインアップ強化に加え、アプリやコンテンツの提供で体験の裾野を広げる
ーー 今後のプロジェクターの方向性については、どのようにお考えでしょうか。
小宮 エプソンでは、空間演出に使うようなハイエンドの高光束モデルから、本格的なホームシアターモデル、そしてビジネスの場やご家庭で手軽に使っていただくモデルまで、幅広いラインアップでプロジェクターを展開しております。こうしたプロジェクターがもたらす体験価値を、今後も多くのお客様にご提供したいということで、引き続きラインアップの強化は進めて参ります。
さらに、プロジェクターの映像をさまざまな形で体験できるコンテンツも提案して参ります。先日発表させていただきましたが、エプソンのホームプロジェクターのお客様向けに、小さいお子様も楽しみながら学べるAndroid TV OS 対応の知育アプリの提供を開始致しました。プロジェクターがもたらす価値を広げる為に、お客さまの生活における課題や要望を調査し、アプリを提供されているワオ・コーポレーション様と協業し開発したものです。プロジェクターで投写して活用頂くためにアプリをカスタマイズしておりスマホやタブレットでは実現できない大画面体験を通じてお客様の日常をより豊かなものにできればと考えています。
エプソンのホームプロジェクター向けに知育アプリ「ワオっち!」シリーズを提供開始
空間演出として、ご家庭やレストランなどの商業施設でもご利用いただけるコンテンツデータの提供も開始しております。著名な絵画作品をデジタルコンテンツとして表現するプロジェクト「Art+(アートプラス)」を推進するシムディレクト様と連携したもので、こちらもエプソンのプロジェクターをご利用のお客様向けに、ホームページから無料でコンテンツをダウンロードいただくことができるものです。
エプソンのプロジェクター購入者向けに提供する無料動画コンテンツ
また社会貢献活動として、セイコーエプソンでの「ゆめ水族園」という取り組みも行っています。外部環境に接する機会が少ない方々に対して、映像を通じてバーチャルな世界観を体験していただくものです。映像で感動をもたらすだけではなく、社会貢献を含めてさまざまな観点で、プロジェクターの映像体験は活用していけるのではないかと思います。業種や機会を超えて、体験の裾野を広げたいと思っています。
ーー プロジェクターのラインアップの展開に加えて、体験機会を拡大するさまざまなお取り組みが進んでいますね。今後のご活動も楽しみです。有難うございました。
受賞インタビュー:エプソン
国内最大級を誇るオーディオビジュアル機器の総合アワード「VGP2022 SUMMER」にて、4KのホームプロジェクターEH-LS12000が「総合金賞」を受賞した。巣篭もり需要をきっかけに注目が高まるプロジェクター。その多様化するニーズに応えるべくラインアップを強化し、体験価値を拡大していくエプソン販売の小宮正志氏に、その取り組みを聞いた。
エプソン販売株式会社 販売推進本部 VP MD部
部長 小宮正志氏
インタビュアー 徳田ゆかり(ファイルウェブビジネス担当)
明るい生活空間で高画質映像を楽しめるホームプロジェクターのフラグシップモデルEH-LS12000
ーー VGP2022 SUMMERで、ホームプロジェクターEH-LS12000が総合金賞を受賞されました。このモデルの特徴を、あらためてご紹介いただけますでしょうか。
小宮 EH-LS12000は、今年の2月に発表、発売いたしました。当社のホームプロジェクターのラインアップでEH-TW8400の後継機に当たりますが、ホームシアターファンのお客様に対してより高画質の体験をいただけるよう、明るさや解像度などの基本機能をさらにスペックアップし、ホームプロジェクターとしてフラグシップモデルと位置付けられます。
EH-TW8400は水銀ランプを光源としていたのに対し、EH-LS12000は、高い色再現性を実現するレーザー光源を採用しています。さらに、デバイスには3LCD透過型液晶を採用し、高効率で光を活用でき近くで見ても精細で粒状感のない美しい4K映像を実現する新技術の「2軸シフトテクノロジー」を投入して、明るさと解像度を高めています。
EH-LS12000は 明るい環境下でも高画質な映像をお楽しみいただけますから、ホームシアターの専用室だけでなく、リビングなどの生活空間でお使いいただけるものです。お客様のご都合に合わせてさまざまな場所に設置していただけるよう、従来からご好評いただいている広範囲のレンズシフト機能も採用しています。レーザー光源はランプ光源よりも寿命が長く、交換の手間が減るといったところもメリットです。保証も3年として、より安心して長くお使いいただけるモデルとなっています。
高まるプロジェクターのニーズを捉え、価値を伝えるコミュニケーション活動を推進
ーー ここ数年で世の中の様相や価値観などに大きな変化がありましたが、プロジェクターのニーズに変化はありましたでしょうか。
小宮 コロナ禍の緊急事態宣言で行動制限が生じ、いわゆる巣篭もりの需要が顕著になりました。その頃から、ホームプロジェクターの伸びが大きくなっています。映像配信サービスの加入者数の伸びに追随するような形だと思います。
そのような中、エプソンの商品で注目が高まったのはエントリークラスですね。家の中のさまざまなシーンでプロジェクターを手軽に使いたいニーズがあり、天井にも投写でき、機器がコンパクトで持ち運びしやすいといった、10万円前後の価格帯の商品の動きが活発です。市場全体でも同様で、この価格帯が一番大きく伸びてきています。
こういったニーズの高まりでプロジェクターを使う文化が根付いてきたかと思います。我々としては今後も勢いをつけ、さらなるニーズを引き出したいと思っています。新たな使い方を含めて、プロジェクターのさまざまな利用シーンをご提案し、便利さや楽しさを多くの方々に実感いただきたいと考えています。
ーー 今展開されているパンフレットなども、具体的な利用シーンが紹介されわかりやすい内容になっていますね。昨今のお客様へのアプローチは、どのようにされているのでしょうか。
小宮 昨今はお客さまの行動や購買の動きが多様化していますから、我々としても、従来の店頭に加えてオンラインを活用し、お客様にプロジェクターの価値が伝わるようなコミュニケーション活動を行っています。発信する内容は、製品のラインアップ、機能や使いかたの訴求。弊社のホームページ上でも、利用シーンを想定した具体的な表現を発信していますが、おっしゃるようにパンフレットもそうした切り口で展開しています。
さらに、店頭などで実機を体験していただく機会がないお客様に対して、実機のレンタルサービスを行っています。ご自宅などで何日間か実機を使用していただき、ご納得の上ご購入につなげる形です。そうした仕組みはここ数年やらせていただいているところです。サービスはまだ一部のラインアップに限ってはいますが、おかげさまでご利用の上ご購入に至るお客様は年々増えていますので、今後さらにラインアップを広げていきたいですね。
また直近ではコロナ制約も緩和される中で大画面映像、高画質を寝ながら、設置場所を取らず体験できることからホテル業界から利用客に対してラグジュアリーな体験を提供したいとの問い合わせも増えています。お客様の体験機会を増やす為にもホテル業界をはじめ様々な業界と連携した取り組みも広げていきたいと考えています。
EH-LS12000のようなフラグシップモデルの展開では、ホームシアターのファンの方々をターゲットとした専門店様との連携が重要です。お客様にしっかりと比較検討していただけるようなデモ環境の構築など、販売店様とともに引き続きしっかりと行っていきたいと思います。
プロジェクターのラインアップ強化に加え、アプリやコンテンツの提供で体験の裾野を広げる
ーー 今後のプロジェクターの方向性については、どのようにお考えでしょうか。
小宮 エプソンでは、空間演出に使うようなハイエンドの高光束モデルから、本格的なホームシアターモデル、そしてビジネスの場やご家庭で手軽に使っていただくモデルまで、幅広いラインアップでプロジェクターを展開しております。こうしたプロジェクターがもたらす体験価値を、今後も多くのお客様にご提供したいということで、引き続きラインアップの強化は進めて参ります。
さらに、プロジェクターの映像をさまざまな形で体験できるコンテンツも提案して参ります。先日発表させていただきましたが、エプソンのホームプロジェクターのお客様向けに、小さいお子様も楽しみながら学べるAndroid TV OS 対応の知育アプリの提供を開始致しました。プロジェクターがもたらす価値を広げる為に、お客さまの生活における課題や要望を調査し、アプリを提供されているワオ・コーポレーション様と協業し開発したものです。プロジェクターで投写して活用頂くためにアプリをカスタマイズしておりスマホやタブレットでは実現できない大画面体験を通じてお客様の日常をより豊かなものにできればと考えています。
エプソンのホームプロジェクター向けに知育アプリ「ワオっち!」シリーズを提供開始
空間演出として、ご家庭やレストランなどの商業施設でもご利用いただけるコンテンツデータの提供も開始しております。著名な絵画作品をデジタルコンテンツとして表現するプロジェクト「Art+(アートプラス)」を推進するシムディレクト様と連携したもので、こちらもエプソンのプロジェクターをご利用のお客様向けに、ホームページから無料でコンテンツをダウンロードいただくことができるものです。
エプソンのプロジェクター購入者向けに提供する無料動画コンテンツ
また社会貢献活動として、セイコーエプソンでの「ゆめ水族園」という取り組みも行っています。外部環境に接する機会が少ない方々に対して、映像を通じてバーチャルな世界観を体験していただくものです。映像で感動をもたらすだけではなく、社会貢献を含めてさまざまな観点で、プロジェクターの映像体験は活用していけるのではないかと思います。業種や機会を超えて、体験の裾野を広げたいと思っています。
ーー プロジェクターのラインアップの展開に加えて、体験機会を拡大するさまざまなお取り組みが進んでいますね。今後のご活動も楽しみです。有難うございました。
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