PR 公開日 2023/09/06 08:00
【対談】評論家も太鼓判の「Polk Audio」のスピーカー。VGP2023 SUMMERで「金賞」多数の理由は?
わずか数年でシェア上位に
北米発のオーディオブランド、Polk Audioの日本での人気が急速に高まっている。3年ほど前に再上陸した同ブランドだが、すでにスピーカー市場でのシェア第3位を獲得。そのクオリティが高く評価され、今夏のVGP2023 SUMMERでも多くのモデルが賞に輝いた。そこで、Polk Audioのスピーカーが高評価を得た理由とその魅力を、審査委員長を務めた大橋伸太郎氏、審査員を務めた生形三郎氏の2名に語っていただいた。
大橋 今日はPolk Audioについて語っていきましょう。このブランドは日本に再上陸してから3年間で、非常に急伸長したスピーカーブランドです。
たとえば昨年8月の市場シェアは13%で、B&WとDALIに次ぐ第3位と聞いています。コロナという特異な時期もありましたが、短期間にこれだけ伸びたブランドというのは、非常に珍しいと思います。
いま日本に投入されているハイファイ系モデルは、Reserveシリーズ、それからSignature Eliteシリーズ、Monitor XTシリーズの3ライン。Reserveは50周年記念モデルの「R200AE」が2022年に発売されていて、すでに限定数が完売してしまいました。
その人気は、今夏のVGP2023 SUMMERの評価にも反映されているわけですね。Reserveシリーズのフロア型モデル「R700」がペア20万円以上30万円未満で部門金賞を獲得しています。ほかにも金賞では、Signature EliteシリーズのES60がペア10万円以上20未満、ES50がペア10万円未満、ES15がペア10万円未満に選ばれています。
さらに受賞でいうと、R200がペア10万円以上20万円未満、サブウーファーではMXT12が獲得しました。これに加えてさらにシアターバーもあり、REACTが受賞しています。非常に広範囲に、全ラインナップが賞に選ばれているわけです。
その理由ですが、VGPというのはご存知の通り、評論家だけではなく販売店の票も合算して決まっていくのが大きな特徴です。つまり、音質を評価する側からの高い支持だけでなく、同時に製品を売る側のプロからも高い支持が集まりました。
生形 大橋先生が仰ったように、Polk Audioが再上陸したタイミングが2020年ということで、コロナ禍に入ってから特需というか、特にPolk Audioが得意とする価格帯ぐらいのスピーカーが、ものすごく売れた状況もあると思います。Polk Audioの価格レンジや魅力が狙い通りというか、まさに状況と合致して大ヒットしたところが、すごく印象に残っています。
評論家側と販売店側の両方からこれだけ高い評価があるということは、まさしくPolk Audioが目指している「Great Sound for All」がもう達成されていると言うんですかね。高いレベルで実現できているという一言に尽きるかなと思います。
大橋 コロナ禍で活動が制限されていた3年間、いわゆる大規模なコンサートというのが、ジャンルを問わず全て中止になりましたよね。それから野外でのライブコンサートも中止になった。つまり、家庭で音楽を聴く時代でした。いわゆるオーディオマニアだけではなく、すべての音楽ファン、ミュージックラバーが一様にそういう状況でした。
その中でずっと、鼓膜入力(イヤホンやヘッドホン)で聴いていらっしゃった方、それが時代の風潮でしたが、なにか満たされない思いを持ったと思うんですよね。従来は、体で受け止めるような聴き方はライブで、家庭では鼓膜入力だった。ところがライブの方が無くなってしまった。
そういった背景があり、若いユーザーを含めた幅広い層が、スピーカーに対して関心を取り戻したんではないかと。音楽の楽しみ方として、体で受け止めるところにもう一度回帰したと思うんですよね。
その中でPolk Audioの特徴として、まずそのミュージックラバーのためのスピーカーであると。マニアだけのスピーカーではなくて、非常に幅広い層を前提として考えていますよね。そして「鳴らしやすい」。己の存在を消し去るような無色透明に徹するスピーカーではないです、Polk Audioはね。ではどうかと言うと、家庭で聴く音楽に、活力とか生気とかを吹き込むタイプのスピーカーなんですよ。
そのためのポイントが何かというと、音楽の支えである低音の量感を常に重視していますよね。低音が非常に厚くてしっかりしていると。量感を出すためにはバスレフポートとかに工夫が必要ですが、そこで音が歪まない工夫をしっかりと施しているわけです。
ボートノイズや風切り音を抑えるとか、低域の歪みを抑える工夫を一貫して行っている。だから低音の量感は出るけれども、低音が暴れずスムーズに出る。家庭で音楽を聴く上でのポイントをちゃんと押さえていて、なおかつマニアのような使いこなしを追求しなくても、割と満足のいくような音も自然に出せるというふうに思っています。
生形 組み合わせや置き方もそうですが、割とラフに組み合わせたり置いたりしても、すごくよく鳴ってくれる印象があります。音楽を楽しませるところで言うと、もともとライブサウンドの再現っていうところもPolk Audioの一つの目標であったと思うんですよね。
ライブで聞いているような音楽表現をスピーカーで楽しむという、まさに音楽が積極的にこちらに訴えかけてくるような音作りや設計ですね。そういうところが仰っていたように魅力に繋がっているのかなと思います。
大橋 ライブの音が飛んでくる感じは、アメリカのスピーカーの特徴だと思うんですよね。これは往年のALTECやJBLから始まって、共通した特徴として音離れが良く、聴き手に向かってボーカルやリード楽器の音が飛んでくると。
伝えるということがアメリカのスピーカーの特徴だと思うけども、Polk Audioはそれを押さえている。それから音に湿っぽさがなく、カラッとしている。ロックからクラシックまでオールラウンダーで、この音楽は得意だけど別の曲は違うとか、そういう得手不得手みたいなのがないですね。
ではPolk Audioのスピーカーはプリミティブなものかというと、そんなことはなくて、実はスピーカーサイエンスというものに立脚している。ブランドがスタートしたのは1970年代の後半で、この時期はアメリカでニューウェーブのスピーカーが出てきた頃ですね、Wilson AudioとかTHIELとか。
そういうスピーカーって、みなマニア向けのハイエンドに行きました。しかしPolk Audioはそうではなくて、ジョンズ・ホプキンズ大学の学生たちが、音楽を楽しく聴くスピーカーを、スピーカーサイエンスに立脚して作っていこう、理詰めで作っていこうというのが初心だった。
しかもそうして作ったスピーカーは、学生にも買える値段であるというのも持っていたわけ。それは今でも生きていて、だいたいオーディオメーカーは途中で高級路線に行きがちだけど、Polk Audioはそうじゃないんです。
3シリーズ全てから「金賞」受賞モデルがラインナップ
大橋 今日はPolk Audioについて語っていきましょう。このブランドは日本に再上陸してから3年間で、非常に急伸長したスピーカーブランドです。
たとえば昨年8月の市場シェアは13%で、B&WとDALIに次ぐ第3位と聞いています。コロナという特異な時期もありましたが、短期間にこれだけ伸びたブランドというのは、非常に珍しいと思います。
いま日本に投入されているハイファイ系モデルは、Reserveシリーズ、それからSignature Eliteシリーズ、Monitor XTシリーズの3ライン。Reserveは50周年記念モデルの「R200AE」が2022年に発売されていて、すでに限定数が完売してしまいました。
その人気は、今夏のVGP2023 SUMMERの評価にも反映されているわけですね。Reserveシリーズのフロア型モデル「R700」がペア20万円以上30万円未満で部門金賞を獲得しています。ほかにも金賞では、Signature EliteシリーズのES60がペア10万円以上20未満、ES50がペア10万円未満、ES15がペア10万円未満に選ばれています。
さらに受賞でいうと、R200がペア10万円以上20万円未満、サブウーファーではMXT12が獲得しました。これに加えてさらにシアターバーもあり、REACTが受賞しています。非常に広範囲に、全ラインナップが賞に選ばれているわけです。
その理由ですが、VGPというのはご存知の通り、評論家だけではなく販売店の票も合算して決まっていくのが大きな特徴です。つまり、音質を評価する側からの高い支持だけでなく、同時に製品を売る側のプロからも高い支持が集まりました。
生形 大橋先生が仰ったように、Polk Audioが再上陸したタイミングが2020年ということで、コロナ禍に入ってから特需というか、特にPolk Audioが得意とする価格帯ぐらいのスピーカーが、ものすごく売れた状況もあると思います。Polk Audioの価格レンジや魅力が狙い通りというか、まさに状況と合致して大ヒットしたところが、すごく印象に残っています。
評論家側と販売店側の両方からこれだけ高い評価があるということは、まさしくPolk Audioが目指している「Great Sound for All」がもう達成されていると言うんですかね。高いレベルで実現できているという一言に尽きるかなと思います。
“体で感じる”音楽の聴き方に回帰した自粛期間
大橋 コロナ禍で活動が制限されていた3年間、いわゆる大規模なコンサートというのが、ジャンルを問わず全て中止になりましたよね。それから野外でのライブコンサートも中止になった。つまり、家庭で音楽を聴く時代でした。いわゆるオーディオマニアだけではなく、すべての音楽ファン、ミュージックラバーが一様にそういう状況でした。
その中でずっと、鼓膜入力(イヤホンやヘッドホン)で聴いていらっしゃった方、それが時代の風潮でしたが、なにか満たされない思いを持ったと思うんですよね。従来は、体で受け止めるような聴き方はライブで、家庭では鼓膜入力だった。ところがライブの方が無くなってしまった。
そういった背景があり、若いユーザーを含めた幅広い層が、スピーカーに対して関心を取り戻したんではないかと。音楽の楽しみ方として、体で受け止めるところにもう一度回帰したと思うんですよね。
その中でPolk Audioの特徴として、まずそのミュージックラバーのためのスピーカーであると。マニアだけのスピーカーではなくて、非常に幅広い層を前提として考えていますよね。そして「鳴らしやすい」。己の存在を消し去るような無色透明に徹するスピーカーではないです、Polk Audioはね。ではどうかと言うと、家庭で聴く音楽に、活力とか生気とかを吹き込むタイプのスピーカーなんですよ。
そのためのポイントが何かというと、音楽の支えである低音の量感を常に重視していますよね。低音が非常に厚くてしっかりしていると。量感を出すためにはバスレフポートとかに工夫が必要ですが、そこで音が歪まない工夫をしっかりと施しているわけです。
ボートノイズや風切り音を抑えるとか、低域の歪みを抑える工夫を一貫して行っている。だから低音の量感は出るけれども、低音が暴れずスムーズに出る。家庭で音楽を聴く上でのポイントをちゃんと押さえていて、なおかつマニアのような使いこなしを追求しなくても、割と満足のいくような音も自然に出せるというふうに思っています。
生形 組み合わせや置き方もそうですが、割とラフに組み合わせたり置いたりしても、すごくよく鳴ってくれる印象があります。音楽を楽しませるところで言うと、もともとライブサウンドの再現っていうところもPolk Audioの一つの目標であったと思うんですよね。
ライブで聞いているような音楽表現をスピーカーで楽しむという、まさに音楽が積極的にこちらに訴えかけてくるような音作りや設計ですね。そういうところが仰っていたように魅力に繋がっているのかなと思います。
大橋 ライブの音が飛んでくる感じは、アメリカのスピーカーの特徴だと思うんですよね。これは往年のALTECやJBLから始まって、共通した特徴として音離れが良く、聴き手に向かってボーカルやリード楽器の音が飛んでくると。
伝えるということがアメリカのスピーカーの特徴だと思うけども、Polk Audioはそれを押さえている。それから音に湿っぽさがなく、カラッとしている。ロックからクラシックまでオールラウンダーで、この音楽は得意だけど別の曲は違うとか、そういう得手不得手みたいなのがないですね。
ではPolk Audioのスピーカーはプリミティブなものかというと、そんなことはなくて、実はスピーカーサイエンスというものに立脚している。ブランドがスタートしたのは1970年代の後半で、この時期はアメリカでニューウェーブのスピーカーが出てきた頃ですね、Wilson AudioとかTHIELとか。
そういうスピーカーって、みなマニア向けのハイエンドに行きました。しかしPolk Audioはそうではなくて、ジョンズ・ホプキンズ大学の学生たちが、音楽を楽しく聴くスピーカーを、スピーカーサイエンスに立脚して作っていこう、理詰めで作っていこうというのが初心だった。
しかもそうして作ったスピーカーは、学生にも買える値段であるというのも持っていたわけ。それは今でも生きていて、だいたいオーディオメーカーは途中で高級路線に行きがちだけど、Polk Audioはそうじゃないんです。
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