公開日 2006/09/08 20:01
「数十年に一度の製品」 ― JBL60周年記念モデル「DD66000」発表会詳報
ハーマン・インターナショナル(株)は、同社が取り扱う米JBL社の創立60周年を記念するフラグシップモデル「Project EVEREST「DD66000」の発表会を開催した。本項では発表会の様子をお伝えする。
冒頭挨拶したハーマン・インターナショナル 代表取締役社長の安田耕太郎氏は、「普及価格帯の製品を作ることはもちろん大切だ。しかし、志や夢を注ぎ込んだフラグシップ製品を作ることは、飽くなき挑戦を生み、会社全体の技術や向上心を高める効果があると考えている。コンシューマーのことを常に考え、常にレベルの高いものを作ることは我々の使命だ。人の喜ぶ顔を見るのが何よりの幸せ。自分たちの作ったものがいろいろな人々の幸せに繋がるならばとても嬉しい」と述べた。
続いて、JBL社長のポール・ベンテ氏が挨拶した。氏は冒頭「こんにちは。またお会いできて嬉しいです」と日本語を披露。来日前購入したエベレストに関する書籍にあったという「チベットの人々の人間性はエベレストから貰ったもの」という言葉を引用し、「エベレスト」という名を冠した今回のスピーカーも同様に、コンシューマーからJBLに対する情熱をもらって出来上がったものだ、と説明した。
同氏は「『EVEREST』ほど良いスピーカーはない、と自信を持って言えるが、常により良いものを求めるのがJBLだ。我々は更にレベルの高いハイファイスピーカーを作り上げるために進み続ける。新しい製品が楽しみだ」と挨拶を締めくくった。
また、本日都合のため会に出席することができなかったハーマン・コンシューマーグループ社長のジーナ・ハーマン氏は次のようなメッセージを寄せた。
「高い目標をクリアするために挑戦を続け、試行錯誤を繰り返してきたその歴史がJBLの礎を作った。ハーマン・インターナショナル・インダストリーズ 創業者兼会長のシドニー・ハーマンは『JBLがハーマンの根幹である』と述べている。同社はiPod用スピーカーから業務用、車載用、そして新しい技術を結集した新たな市場用のオーディオなど、幅広い分野の製品を扱い、新たな技術の創出と人々の生活に様々な貢献をしている。ハーマンに在籍して20年になるが、『DD66000』を初めて聴いたとき、これまでにない感動を覚えた。ハーマンの全社員にも本機を試聴するよう薦めているほどだ。JBLの粋が詰まった製品を発表することができ、とても誇りに思う。今日はみなさんを『エベレスト』へご案内したい。この音響体験は、きっと皆様を新しいどこかへ導いてくれるだろう」
その他発表会では、JBLが輩出した歴代の名機と、その思想を受け継いだDD66000のテクノロジーを紹介する映像を上映。フェンダーに認められた銘機「D130」や、初の家庭用フロアスピーカー「ハーツフィールド」、31年ものロングラン製品「パラゴン」や、木工格子が美しい「オリンパス」など、1927年にジェームズ・B・ランシングにより「ランシング・マニュファクチャリング」として創業して以来脈々を受け継がれてきた「優れたスピーカーはその外観にもそれが洗われるべきだ」という理念を説明した。DD66000の曲線のデザインは「パラゴン」を受け継いだものだという。DD66000のテクノロジーについては別項を参照されたい。
更にDD66000の体験試聴も行われた。試聴に用いられたソフトを以下に紹介する。
■前田憲男:「前田憲男ミーツ5サクソフォン」より「Don't be That Way」
■ゴールウェイ(Cond)/マリサ・ロブレス(Fl):モーツァルト「フルート協奏曲第1番」
■バウゼ(pf):ドビュッシー「子供の領分」より「ゴリウォーグのケークウォーク」
■ムーティ(Cond):ムソルグスキー「展覧会の絵」より「バーバ・ヤーガの小屋」
■アルネ・ドムネラス:「Antiphone Blues」より「Nobody Knows the Trouble I've Seen」
■ジョン・アーグル:「EARGLE ON EVEREST」よりコープランド作曲「BILLY IS THE KID」
■カウント・ベイシー・オーケストラ:「Basie is Back」より「Whirly-Bird」
なお、「EARGLE ON EVEREST」は、サウンドエンジニアであるジョン・アーグル氏が「EVEREST」を使用し聴くためにセレクトした19曲が収録されたCDだ。
(Phile-web編集部)
冒頭挨拶したハーマン・インターナショナル 代表取締役社長の安田耕太郎氏は、「普及価格帯の製品を作ることはもちろん大切だ。しかし、志や夢を注ぎ込んだフラグシップ製品を作ることは、飽くなき挑戦を生み、会社全体の技術や向上心を高める効果があると考えている。コンシューマーのことを常に考え、常にレベルの高いものを作ることは我々の使命だ。人の喜ぶ顔を見るのが何よりの幸せ。自分たちの作ったものがいろいろな人々の幸せに繋がるならばとても嬉しい」と述べた。
続いて、JBL社長のポール・ベンテ氏が挨拶した。氏は冒頭「こんにちは。またお会いできて嬉しいです」と日本語を披露。来日前購入したエベレストに関する書籍にあったという「チベットの人々の人間性はエベレストから貰ったもの」という言葉を引用し、「エベレスト」という名を冠した今回のスピーカーも同様に、コンシューマーからJBLに対する情熱をもらって出来上がったものだ、と説明した。
同氏は「『EVEREST』ほど良いスピーカーはない、と自信を持って言えるが、常により良いものを求めるのがJBLだ。我々は更にレベルの高いハイファイスピーカーを作り上げるために進み続ける。新しい製品が楽しみだ」と挨拶を締めくくった。
また、本日都合のため会に出席することができなかったハーマン・コンシューマーグループ社長のジーナ・ハーマン氏は次のようなメッセージを寄せた。
「高い目標をクリアするために挑戦を続け、試行錯誤を繰り返してきたその歴史がJBLの礎を作った。ハーマン・インターナショナル・インダストリーズ 創業者兼会長のシドニー・ハーマンは『JBLがハーマンの根幹である』と述べている。同社はiPod用スピーカーから業務用、車載用、そして新しい技術を結集した新たな市場用のオーディオなど、幅広い分野の製品を扱い、新たな技術の創出と人々の生活に様々な貢献をしている。ハーマンに在籍して20年になるが、『DD66000』を初めて聴いたとき、これまでにない感動を覚えた。ハーマンの全社員にも本機を試聴するよう薦めているほどだ。JBLの粋が詰まった製品を発表することができ、とても誇りに思う。今日はみなさんを『エベレスト』へご案内したい。この音響体験は、きっと皆様を新しいどこかへ導いてくれるだろう」
その他発表会では、JBLが輩出した歴代の名機と、その思想を受け継いだDD66000のテクノロジーを紹介する映像を上映。フェンダーに認められた銘機「D130」や、初の家庭用フロアスピーカー「ハーツフィールド」、31年ものロングラン製品「パラゴン」や、木工格子が美しい「オリンパス」など、1927年にジェームズ・B・ランシングにより「ランシング・マニュファクチャリング」として創業して以来脈々を受け継がれてきた「優れたスピーカーはその外観にもそれが洗われるべきだ」という理念を説明した。DD66000の曲線のデザインは「パラゴン」を受け継いだものだという。DD66000のテクノロジーについては別項を参照されたい。
更にDD66000の体験試聴も行われた。試聴に用いられたソフトを以下に紹介する。
■前田憲男:「前田憲男ミーツ5サクソフォン」より「Don't be That Way」
■ゴールウェイ(Cond)/マリサ・ロブレス(Fl):モーツァルト「フルート協奏曲第1番」
■バウゼ(pf):ドビュッシー「子供の領分」より「ゴリウォーグのケークウォーク」
■ムーティ(Cond):ムソルグスキー「展覧会の絵」より「バーバ・ヤーガの小屋」
■アルネ・ドムネラス:「Antiphone Blues」より「Nobody Knows the Trouble I've Seen」
■ジョン・アーグル:「EARGLE ON EVEREST」よりコープランド作曲「BILLY IS THE KID」
■カウント・ベイシー・オーケストラ:「Basie is Back」より「Whirly-Bird」
なお、「EARGLE ON EVEREST」は、サウンドエンジニアであるジョン・アーグル氏が「EVEREST」を使用し聴くためにセレクトした19曲が収録されたCDだ。
(Phile-web編集部)