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公開日 2008/12/29 11:57

「広州オーディオフェア2009」レポート − <Part.1>中国でも高まる「高音質CD」の人気

世界のオーディオファンが集結
季刊・オーディオアクセサリー編集部
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ショウの会場となったホワイトスワンホテル(広州白天鵝賓館)

ショウ開催前にお披露目されたコンパニオン
11月28日からの3日間、中国広州の「広州オーディオフェア2009」が開催された。現地での取材は今年で3年目を迎えた。毎年賑わいを見せている同ショウであるが、今年は経済の落ち込みがニュースで知られる中での開催。どうなることと思いきや、今まで以上に多くの来場者が訪れていた。具体的な数字は把握していないが、各ブースにごった返す人の数が半端ではない。昨年は写真撮影くらいはできたのだが、カメラを製品に近づけることもできないブースも多々あるほどの盛況ぶり。参加メーカーの構成としては、管球アンプとスピーカーを中心とした中国国内のブランドが多数を占め、その他にも台湾ブランドや欧米や日本の主力ブランドを取り扱う商社で占められていた。

さて、やはりまず気になるのは、中国のオーディオファンがどんな再生メディアを選択しているのかということ。結論から言ってやはりCDが根強い。SACDやDVDオーディオと言ったハイスペックフォーマットというよりは、CDそのものの材質を工夫して、音質を追求する動きが活発になってきている。信号面がブラックやパープルのものや、レーベル面の塗装にこだわった盤まで様々。このような流れは日本で話題のハードガラスCDやSHM-CD等の影響が多分にあるという。ただ、中国でガラスCDやSHM-CD盤を作るとなると莫大なコストがかかってしまう。そこで、これらの盤の音質を超える素材を自分たちの手で作ろうという流れができてきている。

中国北京のブランド、オペラ・オーディオのCDプレーヤー「CONSONANCE DROPLET CDP5.0」

広東省佛山市に拠点を置くSound Fieldの最高峰CDプレーヤー「SF-2」


中国ABCレコードから登場したHDCD盤。写真右が同社の代表、Simon Tsui氏。写真左、オーディオ評論家の福田雅光氏が手にするのが「隕石の粉が入った液体」

ショウ取材の合間をぬって、地元広州にあるABCレコードのスタジオを見学。1ビットマスターテープからマスタリング。フィリップスのDSDハードディスクに収められ、実際の盤のプレスはドイツで行われる


ABCレコードからリリースされた作品の一部。CDもアナログ盤も日本で手に入れることができる

英国ONIXのブース。日本でもそのコストパフォーマンスの高さで人気を高めつつあるブランド。トップモデルのCDプレーヤーとプリメインアンプが展示


1993年創業のスパーク(カイン)ブランドは今年で15周年を迎え、賑わいを見せていた。真空管アンプを中心にコンパクトで高品位な製品が揃う。写真は12AU7を搭載したCDプレーヤー「MT-CD40」
取材時にも素材にこだわった様々なサンプル盤をたくさんいただいたのだが、音源が音源だけに比較しようがないのが残念なところである。広州に拠点を置く、中国を代表する高音質レーベルABCレコードからはHDCDが登場。HDとは“ハイ・デフィニッション”の略であり、プレス時の技術にこだわった盤(すべてドイツプレス)で、ガラスに近い音質を目指したものである。ドイツの技術者が生み出したそうだが、レーベル面には制振のためのゴムが塗られ、モンゴルで採取されロシアで加工された隕石の粉が塗布されているという。この成分がどう影響するのかはわからないが、マスタリングし直したように音質の向上が認められた。今まで発売されたタイトルも少しずつHD化される予定で、日本でもカインラボラトリージャパンが取り扱っているので、ぜひとも聴いてみていただきたい。

広州のLine Magnetic AUDIO DESIGN LABではフィールド型スピーカーを発表。スーパートゥイーター、ホーンドライバー、ウーファーの3ウェイ構成

フィールド型スピーカーの電源部も自社製


香港ブランドPrince Audioのパワーフューズ。3グレードあり、いちばん上のシリーズにはパラジウムを採用

日本代表、アコースティック・リヴァイブの製品も人気が高い


広州のQinpu Audioではおしゃれでコンパクトな高品位システムを多数展示。IpodやUSB端末からの再生を想定したシステムが多い。コンパクトな無指向性スピーカーを組み合わせたシステム

ダイヤトーンの「P-610」を発見。非常にきれいな状態で残っている


骨型のパーツ!?これ実は小型のヘッドホンアンプ

中国の電源ブランドSINEには電源ケーブルをはじめ、あらゆる電源アイテムが揃う。-196℃のクライオ処理が特徴
フォーマットはCDということではらをくくったメーカーが多いのだろうか。各ブースではCDプレーヤーのラインアップが充実してきた。真空管を採用するモデルや、デザインに凝ったものまで様々である。

ドイツAUDIO DESK SYSTEM社のCDクリーナー。どうやって使うのだろうか?

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