公開日 2009/04/24 19:19
沖縄・知名御多出横、「テーゲースタジオ」でオーディオ機器新製品を発表
独自の「TRADコンセプト」に基づき開発
沖縄のオーディオメーカー、知名オーディオ(知名御多出横)は24日、都内・南青山にあるショールーム「テーゲースタジオ」にてプレス向けイベントを実施。沖縄から知名宏師氏が上京し、同社の製品開発コンセプトや新ラインナップモデルについて説明を行った。
知名オーディオは生演奏の忠実な再現を目指し、独自の音響理論を用いてオーディオ製品を開発してきた沖縄・那覇のオーディオメーカー。この度、これまでの開発成果を元に、その開発手法を「TRADコンセプト」と名付け、従来モデルを整理。新ラインナップとして展開するTRADコンセプトに基づいて開発されたオーディオシステムのフラグシップ機「TRADsystem(トラッドシステム)」と、コンパクトモデル「Putina(プッチーナ)」をイベントで紹介した。
■「生演奏の再現」に取り組む知名オーディオの試み
知名オーディオ製品の開発目的は非常にシンプルで、とにかく「生演奏の再現」を目指すというもの。テーゲースタジオを運営する(株)テーゲー 代表取締役 オーディオアドバイザーの石井肇氏は、知名オーディオのコンセプトについて紹介し「現在のオーディオ開発は、極端な話、アンプやスピーカーの設計者は最良のアンプやスピーカーを作ろうとするし、エンジニアは最高のミキシングを目指している。それは当然の流れではあるが、最終的な目的が不明瞭でいわば“木を見て森を見ず”の状態。知名オーディオの最終的な目的は、生演奏の再現。アーティスト、演奏者の魂が伝われば良く、オーディオ機器は見えなくていい、繋ぐ役割でしかない、という考えに基づいている」と語る。
知名オーディオでは音声の正確な再現を妨げる要素を感覚的な“不自然さ”ととらえ、その原因が各機器による“補正”であるとしている。知名氏は「これまでのオーディオ機器は低音がでないからウーファーをつける、高音がでなからトゥイーターをつけるといったことをしてきた。そうすると必ず位相がズレて不自然な音が発生してしまう」と説明。この“不自然さ”を解消するためには補正が必要のないレベルまで原音を正確に処理することが必要だと考えたという。
そして生演奏の再現を実現するため、録音マイク、ケーブル、スピーカー、アンプ、部屋などオーディオに影響を与えると考えられるものを全て試してみた結果、その中でも一番影響力を持っていたのが「アンプ」「スピーカー」「録音」だったのだという。この3分野において、信号のひずみ、位相のズレ、機械的な指向性を解消する手法が、「TRADコンセプト(TINA Recording,Amplifier and Diffusion Concept)」である。
具体的には「録音はワンポイント録音でしか生演奏を再現できるものはない。アンプはハンダの歪みが音を変えてしまう原因。スピーカーは指向性を持つ機器なので、そもそも正確な再現は不可能。知名オーディオのスピーカーも指向性を持つ普通のスピーカーを使用しているが、出す音を反射させて擬似的に一点から出すようにしているので指向性の特性を打ち消している」と石井氏は説明する。
■TRADコンセプトに基づいて開発された新ラインナップ
本日紹介された2製品は、アンプとスピーカー2chという構成のオーディオシステム。ハイエンドモデル「TRADsystem」は、「無ハンダ溶接アンプ(TRADアンプ)」と「全指向性パイプ型スピーカー(TRADスピーカー)」で構成される。無ハンダ溶接アンプはノイズが少なく、ボリュームを小さくしても細かい信号の増幅が可能だという。アンプ出力は10W+10Wから最大500W+500Wまでのラインナップを揃え、スピーカーもユニットを80mmコーン型、120mm/160mm/220mmトリプルコーン型といったラインナップの中から選択できる。最上位の500Wアンプと200mmトリプルコーン型フルレンジスピーカーのシステム「TRADsystem2020」は4,200,000円(税込)で販売される。
「Putina」は出力10W+10Wのアンプ、80mmコーン型フルレンジスピーカーで構成されるコンパクトモデル。アンプは入力端子2系統を装備。「収録されている音をそのまま再生するのが目的なため、ソースは問わない。MP3のデータでさえもそのままの状態で再生できる」とiPod内の音を忠実に再生できる利点も訴求する。iPodはアナログ接続となる。なおアンプの形状はラウンドタイプとスクエアタイプの2種類を用意している。価格は198,000円(税込)。
■東京・南青山に構えるショールーム「テーゲースタジオ」
本日イベントが行われたテーゲースタジオは、石井氏が知名オーディオの音に惚れ込み「これは多くの人に伝えなければいけない」と思った石井氏が知名氏に打診し、去年オープンに至ったのだという。
「オープン以来、来た人がみんな驚いて帰っていって、大きな反響をいただだいている。当初はオーディオ製品の紹介という役割を果たしていたが、知名さんの製品作りに対する思想はオーディオという概念を越えている。テーゲースタジオをこの知名オーディオのコンセプトを実証、普及する試験的機関として位置づけていく」としている。同スタジオでは、製品の販売、音源製作、コンサートイベントといった多様な展開を行っていく。
外苑前駅または青山一丁目駅から徒歩5分程度の好立地に構えるテーゲースタジオ。「特性の数値で語れない部分が多いので、愛聴ソフトやiPodを持参して直接聴きに来て欲しい」と話す石井氏。また知名氏も「ここでイーグルスのホテルカリフォルニアを聴いて感動して涙を流す人もいるほど。是非体験してみてほしい」と語ってくれた。
■TEEGEE STUDIO(テーゲースタジオ)
東京都南区南青山2-10-14 AOYAMA ANNEX 2階
TEL/03-6459-2790
http://stereo.cd/
営業時間
14時〜20時(火・水・金)、11時〜19時(日・祝、第135土曜)
知名オーディオは生演奏の忠実な再現を目指し、独自の音響理論を用いてオーディオ製品を開発してきた沖縄・那覇のオーディオメーカー。この度、これまでの開発成果を元に、その開発手法を「TRADコンセプト」と名付け、従来モデルを整理。新ラインナップとして展開するTRADコンセプトに基づいて開発されたオーディオシステムのフラグシップ機「TRADsystem(トラッドシステム)」と、コンパクトモデル「Putina(プッチーナ)」をイベントで紹介した。
■「生演奏の再現」に取り組む知名オーディオの試み
知名オーディオ製品の開発目的は非常にシンプルで、とにかく「生演奏の再現」を目指すというもの。テーゲースタジオを運営する(株)テーゲー 代表取締役 オーディオアドバイザーの石井肇氏は、知名オーディオのコンセプトについて紹介し「現在のオーディオ開発は、極端な話、アンプやスピーカーの設計者は最良のアンプやスピーカーを作ろうとするし、エンジニアは最高のミキシングを目指している。それは当然の流れではあるが、最終的な目的が不明瞭でいわば“木を見て森を見ず”の状態。知名オーディオの最終的な目的は、生演奏の再現。アーティスト、演奏者の魂が伝われば良く、オーディオ機器は見えなくていい、繋ぐ役割でしかない、という考えに基づいている」と語る。
知名オーディオでは音声の正確な再現を妨げる要素を感覚的な“不自然さ”ととらえ、その原因が各機器による“補正”であるとしている。知名氏は「これまでのオーディオ機器は低音がでないからウーファーをつける、高音がでなからトゥイーターをつけるといったことをしてきた。そうすると必ず位相がズレて不自然な音が発生してしまう」と説明。この“不自然さ”を解消するためには補正が必要のないレベルまで原音を正確に処理することが必要だと考えたという。
そして生演奏の再現を実現するため、録音マイク、ケーブル、スピーカー、アンプ、部屋などオーディオに影響を与えると考えられるものを全て試してみた結果、その中でも一番影響力を持っていたのが「アンプ」「スピーカー」「録音」だったのだという。この3分野において、信号のひずみ、位相のズレ、機械的な指向性を解消する手法が、「TRADコンセプト(TINA Recording,Amplifier and Diffusion Concept)」である。
具体的には「録音はワンポイント録音でしか生演奏を再現できるものはない。アンプはハンダの歪みが音を変えてしまう原因。スピーカーは指向性を持つ機器なので、そもそも正確な再現は不可能。知名オーディオのスピーカーも指向性を持つ普通のスピーカーを使用しているが、出す音を反射させて擬似的に一点から出すようにしているので指向性の特性を打ち消している」と石井氏は説明する。
■TRADコンセプトに基づいて開発された新ラインナップ
本日紹介された2製品は、アンプとスピーカー2chという構成のオーディオシステム。ハイエンドモデル「TRADsystem」は、「無ハンダ溶接アンプ(TRADアンプ)」と「全指向性パイプ型スピーカー(TRADスピーカー)」で構成される。無ハンダ溶接アンプはノイズが少なく、ボリュームを小さくしても細かい信号の増幅が可能だという。アンプ出力は10W+10Wから最大500W+500Wまでのラインナップを揃え、スピーカーもユニットを80mmコーン型、120mm/160mm/220mmトリプルコーン型といったラインナップの中から選択できる。最上位の500Wアンプと200mmトリプルコーン型フルレンジスピーカーのシステム「TRADsystem2020」は4,200,000円(税込)で販売される。
「Putina」は出力10W+10Wのアンプ、80mmコーン型フルレンジスピーカーで構成されるコンパクトモデル。アンプは入力端子2系統を装備。「収録されている音をそのまま再生するのが目的なため、ソースは問わない。MP3のデータでさえもそのままの状態で再生できる」とiPod内の音を忠実に再生できる利点も訴求する。iPodはアナログ接続となる。なおアンプの形状はラウンドタイプとスクエアタイプの2種類を用意している。価格は198,000円(税込)。
■東京・南青山に構えるショールーム「テーゲースタジオ」
本日イベントが行われたテーゲースタジオは、石井氏が知名オーディオの音に惚れ込み「これは多くの人に伝えなければいけない」と思った石井氏が知名氏に打診し、去年オープンに至ったのだという。
「オープン以来、来た人がみんな驚いて帰っていって、大きな反響をいただだいている。当初はオーディオ製品の紹介という役割を果たしていたが、知名さんの製品作りに対する思想はオーディオという概念を越えている。テーゲースタジオをこの知名オーディオのコンセプトを実証、普及する試験的機関として位置づけていく」としている。同スタジオでは、製品の販売、音源製作、コンサートイベントといった多様な展開を行っていく。
外苑前駅または青山一丁目駅から徒歩5分程度の好立地に構えるテーゲースタジオ。「特性の数値で語れない部分が多いので、愛聴ソフトやiPodを持参して直接聴きに来て欲しい」と話す石井氏。また知名氏も「ここでイーグルスのホテルカリフォルニアを聴いて感動して涙を流す人もいるほど。是非体験してみてほしい」と語ってくれた。
■TEEGEE STUDIO(テーゲースタジオ)
東京都南区南青山2-10-14 AOYAMA ANNEX 2階
TEL/03-6459-2790
http://stereo.cd/
営業時間
14時〜20時(火・水・金)、11時〜19時(日・祝、第135土曜)