• ブランド
    特設サイト
公開日 2012/02/02 18:18

米国で開催大盛況のオーディオ・イベント ー 「T.H.E.SHOWレポート」の魅力溢れる展示を振り返る

LAやNYにもショウが拡大
季刊オーディオアクセサリー編集部 浅田陽介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
現地時間の1月10日〜13日にわたり、アメリカ・ラスベガスで開催された2012 International CES。オーディオファンにとっては、ハイエンドオーディオ・ブランドが多く名を連ねるヴェネチアンホテルが最も注目を集める会場となっているが、そのすぐ近くに位置するフラミンゴホテルにて、毎年同時期に開催されているオーディオショウがあるのはご存じだろうか。今回ご紹介する「T.H.E.SHOW(The Home Entertainment Show)」である。

会場となったフラミンゴホテル。CESにてハイエンドオーディオブランドが多く名を連ねるヴェネチアンホテルから徒歩5分程度の場所に位置している

T.H.E.SHOWは、1998年よりスタートしたオーディオショウだ。今年で14回目の開催となるこのショウは、回を重ねるごとにその規模を順調に拡大しており、今年は世界各国から148のオーディオブランドが出展し大きな盛り上がりをみせた。

日本でのお馴染みのブランドも多数ブースを出展。写真はスイスのハイエンドブランドdarTZeelとPLAYBACK DESIGNSのブース

日本からは海外展開を主とするWAVACや、クボテックなどが出展。写真はクボテックのブース


日本ではまだ紹介されていないブランドの製品が多数展示されているのもT.H.E.SHOWの魅力のひとつ。写真は個性的な外観が目を引くM AUDIOというブランドのスピーカー
ANTELOPEやPLAYBACK DESIGNSなど日本でもお馴染みのブランドの出展はもちろんのこと、日本では紹介されていないブランドも数多く出展していることからも、T.H.E.SHOWが世界各国のブランドから高い注目を集めているショウであることを感じることができる。いまや世界を代表するオーディオショウとして確固たる地位を築き上げているのだ。

話題のネットオーディオ関連製品も多くのブランドが展示。アメリカのディストリビューターであるhigh-end electronicsのブースでは、独自ブランドによるLINUXベースのストリーミングプレーヤー「MUSIC SERVER I」という個性的なネットワークプレーヤーが注目を集めていた

ANTELOPEのブースではZODIAC GOLDのオプションカラーとなるブラックモデルが登場。日本の展開はまだ予定されていないとのことだ

T.H.E.SHOWがここまで世界各国のオーディオブランドから注目を集めている理由は、出展ブランドの独自性に溢れた製品提案に加え、それらを余すところなく来場者にアピールすることができる環境が整っていることにある。

「T.H.E.SHOWが大切にしていること、それはメーカーの皆様が作り上げた素晴らしい製品の魅力を、訪れる消費者の皆様に余す所なくご体感いただくというものです。そのためには、まず敷居そのものを取り払う必要があります。その方法としては、出展者が参加しやすい環境をどこまで整備できるかということです。例えば、出展社が会場のちょっとしたトラブルが元で慌ただしくしているようであれば、来場者の皆様は製品を堪能するどころではなくなってしまうので、まずは何か問題が起きた場合でも気軽に主催者に問い合わせることができる環境を整えています」


T.H.E.SHOWの運営を取り仕切っているRichard Beers氏
こう語るのはT.H.E.SHOWを取り仕切るRichard Beers氏。実際、同氏は会期中、常に会場内を歩き周って各ブースの状況を確認するなど、実に細かい配慮を行っている。その対応も「どう?何か問題ない?何かあったらすぐに声をかけてくださいね」というようなフランクなもので、リラックスした雰囲気の会場を作り出しているのである。

また、T.H.E.SHOWは非常に幅広いジャンルのオーディオ製品がひとつの会場に集まっていることも魅力だ。日本でも人気沸騰中のヘッドフォン関連製品を始め、ネットオーディオ用のソフトウェア、アナログ関連製品、オーディオアクセサリー、レコードなど、オーディオを楽しむためのツールがメーカー規模の大小問わず所狭しと並び、来場者はゆっくりとそれらを見て回ることができる。


日本でもヘッドフォンマニアから高い注目を集めるJH AUDIOやHEADROOMなど、ヘッドフォン関連ブランドの展示も行われていた

会場にはマーケットプレイスと呼ばれるブースも用意。ネットオーディオ関連製品からアナログ関連機器まで幅広い展示が行われていた。写真は日本でもお馴染みのラトックシステムのブース
「T.H.E.SHOWが目標としているのは、業界がもっと盛り上がってオーディオを”面白い趣味”として多くの人に認知していただくことはもちろん、iPodやヘッドフォンで楽しまれている若い方々にもっと”良い音”を知っていただくということにあります。だからこそ、出展社の皆様に対して展示内容の制約を掲げることは決してありませんし、もっとさまざまな出展社、来場者にご参加いただき、バリエーション豊かな製品をご紹介したいと考えております。」とRichard氏は語る。


T.H.E.SHOWではCESでは見られないようなガレージメーカーも多くブースを構えている。写真は小型のMCトランスをラインアップしているBOB'S DEVICESの製品。T.H.E.SHOWに出展するブランドは、アナログかネットオーディオでデモを行っているブースが多い
なお、この夏は昨年に引き続きロサンゼルスでも「T.H.E.SHOW NewportBeach」として6月1日より開催を予定しているほか、4月13〜15日にはニューヨークにて初となる「T.H.E.SHOW NewYork」の開催を予定している。

多くのオーディオメーカーと来場者による理想的なコミュニケーションを実現しているT.H.E.SHOW。今後の展開に最も注目したいオーディオイベントのひとつといえるだろう。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
2 連載:世界のオーディオブランドを知る(3)日本発ブランドの象徴「デノン」の歴史を紐解く
3 ボーズ、ながら聴きTWS「Bose Ultra Open Earbuds」にさらに新色。計7色のカラバリを用意
4 FX-AUDIO-、ヘッドホンアンプ/プリアンプとしても使えるコンパクトDAC「DAC-T3J」。税込7480円
5 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.1】10000円未満のオススメは?
6 日本発、高コスパイヤホン新本命。final「ZE3000SV」は機能充実、そして何より音が良い!
7 BenQ、ノングレアIPSパネル搭載のプログラミング向け31.5型4Kモニター「RD320U」
8 e☆イヤホン、2025年「福耳袋」を12/20から順次販売開始。スタッフセレクト袋や100万円の「超福耳袋」も
9 装着性が向上してさらに進化! “ハイルドライバー” AMT搭載のオープン型ヘッドホン「HEDDphone TWO」を聴く
10 【インタビュー】エソテリックとティアック、進化し続ける2ブランド。世界にアピールする技術力でオーディオを推進
12/18 9:21 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX