• ブランド
    特設サイト
公開日 2016/08/08 14:53

<香港AVショウ>アジア最大級のオーディオショウが開幕。現地から集中レポート

活況のヘッドホン&ハイエンドオーディオ
オーディオ編集部:浅田陽介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
中国・香港にて現地時間の8月5日から7日まで開催された「2016 Hong Kong High-End Audio Visual Show」(通称:香港AVショウ)。アジアでは多くのオーディオ&ビジュアル関連のショウが開催されているが、なかでも取り分け各社が重要視しているイベントのひとつが、この香港AVショウだ。

会場となった香港会議展覧中心のエントランスの様子

会場となった香港コンベンンション&エキシビジョンセンター(香港会議展覧中心)のエントランス前には、今年も会場前から多くのオーディオファン達で長蛇の列ができた。そこには地元香港はもちろんのこと中国本土、インドネシアやタイ、ベトナムといった、現在オーディオ市場が大きな盛り上がりを見せているアジア各国からの来場者の姿を見ることができた。

香港といえば、いまや世界最大のマーケットに成長した中国本土へと直結する地域として重要とされてきた。しかし近年では、その姿は少しずつ「アジア各国のマーケットへつながる入り口」へと変わりつつある印象だ。

狭い地域に多くの人々が住む香港の住環境は、日本の都市圏と極めて近いと言われている。その一方で、膨大な国土を持つ中国本土も重視した展開を各ディストリビューターが行っているなど、出展される各社製品は実にバリエーション豊かなものとなっている。

まず昨今の動きの中で取り分け注目されるのが、イヤホン、ヘッドホンマーケットの躍進だ。会場内で目にすることができた製品は、日本でもすでに発売済みのものが多くを占めていたものの、ここ最近では香港AVショウを世界初披露の場所として選ぶブランドも出てきている。

イヤホン/ヘッドホンの人気は日本同様極めて高い

日本でも人気の高いAstell&Kernは、香港での注目度も極めて高い。AK70等の新製品の試聴を待つ来場者で大きな賑わいを見せている

事実、モバイルオーディオを扱うディストリビューターのブースでは、常に試聴を求めるユーザー達で大きな盛り上がりを見せている。

このイヤホン/ヘッドホンの盛り上がりを支えるのは、若い世代。ファッションアイテムとしての要素も備えるイヤホン/ヘッドホンだからこそ、音だけではなくデザインや質感にまでこだわりたいというニーズは、いまやアジア共通の動きといっていいだろう。

その一方でやはり見逃すことができないのが、ハイエンドオーディオに対する圧倒的な注目度である。

初日は平日だったにもかかわらず、午前中から人が溢れるブースも多数。展示される機器も日本円にして数百万円クラス、さらには1000万円を超える製品も登場。各ディストリビューターは、「中国のマーケットはピークを超え、これから落ち着きを見せるだろう」と口を揃えるが、それでもなおハイエンドオーディオは世界トップクラスの盛り上がりを維持していると言えそうだ。

ハイエンド・オーディオの関心も極めて高い。写真はdCSやマジコ、コンステレーション・オーディオ等を扱うRADER AUDIO COMPANYのブースの様子

また、香港AVショウにて各社が行うデモンストレーションも非常に興味深い。世界最大級の規模を誇る独ミュンヘンの「HIGH END」や、米ラスベガスのInternational CESといったショウでは、アナログレコードや高音質ストリーミングサービスを活用したデモンストレーションが現在の主流となっていた。一方、中国になるとアナログレコードでのデモンストレーションが圧倒的多数を占める。

そして、世界の潮流が最先端のデジタルか、アナログかという二極化しつつある昨今にあって、香港では日本同様CDでのデモンストレーションを多くみることができた。

しかし、この流れも少しずつ変化しているようで、現地のディストリビューターによると「香港でもアナログへの関心が非常に高いものとなりつつある」とのこと。詳細は追ってお伝えしていくが、今年はアナログレコードを活用したデモンストレーションを行うブースが増えているそうだ。

日本ブランドの人気も極めて高い。写真はテクダスのAirForce One Premiumを用いた試聴イベントの様子

会場内には高音質ソフトを販売するブースも多数展示。特徴的だったのはCDの人気が依然として大きなものとなっていたことだ

日本を中心として大きな盛り上がりを見せているハイレゾについても、全く関心がないわけではない。まだまだ数は少ないものの欧米でトレンドとなっているミュージックサーバー型の製品や、ハイエンドUSB-DACのデモンストレーションにも多くの来場者が集まり、そのサウンドへ熱心に耳を傾けていた。「デジタルは若い世代との親和性をみても極めて重要」と各社が語ることからも分かる通り、今後のトレンドとして欠かすことのできない存在と受け止めているようだ。

ネットワークオーディオの展示を行うブースは少数派ではあるものの、その関心は徐々に高まりつつある。写真はワイスやオーレンダー、フィダータを扱うSquare Waveのブース

いずれにしても、香港AVショウを見て感じるのは、圧倒的な熱気と勢いだ。アジアのマーケットを大きく左右する存在として、注目すべきショウであることは誰の目でみても明らかだろう。

そんな香港AVショウの詳細は、別項にてお伝えしていく。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 先進の高画質パネルを惜しみなく投入!TCLの4K Mini LED液晶テレビ「Q7Cシリーズ」徹底レビュー
2 映画「スター・ウォーズ」シリーズ最新作、日本にて正式発表。2027年5月28日に全米公開予定
3 今、SOUNDPEATSの音の進化がスゴい。「Air5 Pro」は“真の高音質コーデック対応”イヤホンだ【割引クーポン有】
4 final新フラグシップイヤホン「A10000」。ひと足さきに聴いたら本気で語彙力がなくなった
5 Acoustune、完全ワイヤレス「HSX1001 Jin -迅-」用の真鍮チャンバー&有線接続化モジュール
6 SHANLING、新据置ストリーミングデバイス「SM1.3」。ブランド初のRoon Ready対応機
7 音茶楽、“付帯音ゼロ” 目指した拭き漆仕上げイヤホン「Flat4-楓零」
8 フォステクス、高精度成型ホーン採用のスーパートゥイーター「GS17H」。4月下旬発売
9 「Switch 2」量販店の予約状況・方法まとめ。Amazon、ヨドバシ、ビックなどの現状は?【4/18更新】
10 組み立てる喜び、音が出る感動。真空管初心者にも安心、トライオードのアンプキットを作ってみた!
4/21 9:57 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー196号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.196
オーディオアクセサリー大全2025~2026
特別増刊
オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX