公開日 2016/10/19 11:00
fidata、オーディオサーバー最上位機「HFAS1-XS20」。2TB SSDを搭載し音質強化
CDリッピングにもアップデート対応
アイ・オー・データ機器は、同社が手がけるfidataブランドの“ネットワークオーディオサーバー”最上位モデル「HFAS1-XS20」を12月下旬より発売する。ストレージはSSDで、容量は2.0TB。カラーはシルバー(HFAS1-XS20)とブラック(HFAS1-XS20/K)を用意し、価格はいずれも648,000円(税抜)となる。
なおfidataの従来モデルである「HFAS1-S10」(SSD 1.0TBモデル)、「HFAS1-H40/K」(SSD 1.0TB/ブラック色モデル)「HFAS1-H40」(HDD 4.0TBモデル)は引き続き併売される。
fidataブランドは2015年10月に設立され、上述の「HFAS1」が初号モデルとして登場。当初はネットワークプレーヤーと組み合わせて用いることを前提とした“オーディオ専用NAS”という位置付けだったが、2016年3月のアップデートでUSB-DACを接続して再生するトランスポート機能に対応。今後のアップデートではCDリッピング機能やCD再生にも対応予定など、いわゆるNASという範疇を超え、同社が“ネットワークオーディオサーバー”と形容する機能を備えることになる。
今回登場するHFAS1-XS20は、fidataのネットワークオーディオサーバーの最上位モデルという位置付け。従来から要望が大きかったというSSDモデルの大容量化を実現しつつ、ハードウェア面からの音質アプローチをさらに強化。一方で機能/ソフトウェア面はHFAS1と共通となる。
■「X-Cluster SSD」によってSSD大容量化と音質向上の両方を実現
大容量化とオーディオ品質を両立させるために、本機のために新開発されたオーディオ専用SSDユニット「X-Cluster SSD」を採用した。これは合計の4基のSSDをクラスタリング(1基のSSDのように使用できるように)しつつ、オーディオ機器としての電源への配慮も行った独自のSSDユニット。SSDの大容量化に伴う電源の安定化、ノイズの低減に対してストレージという観点からアプローチした新技術と同社は紹介している。
本機のX-Cluster SSDでは、500GBのSSDを左右に2基ずつセット。合計4台のSSDをクラスタリングして、データを均等に分散。常時、全てのSSDにデータアクセスするため電源負荷の方よりを抑えて平準化している。
このX-Cluster SSDには、クリーンな電力供給を実現する専用リニア電源回路「リニアパワーコンディショナー」が搭載されている。
HFAS1では、メイン基板のシステム用電源生成ブロックと、ストレージ用電源生成ブロックを完全分離することで、ストレージからの電源ノイズがシステム部に混入することを防いでいた。HFAS1-XS20ではこれを踏襲しつつ、SSD用に上述のリニア電源を追加。ストレージ用のスイッチング電源に由来する微細なノイズも抑制することを可能にしたという。
今回の大容量SSDモデルの登場の背景には、従来のHFAS1において、搭載するストレージがSSDかHDDかによって、接続するプレーヤーの再生音に大きな影響を与えるということが明白になったことがある。結果として、そもそも大容量ストレージを希望するユーザー向けに用意されたHDDモデルではなく、SSD搭載の大容量モデルを望むユーザーの声が大きかったという。
SSDモデルの大容量化にあたっても、SSDストレージの大容量化を行いつつ、さらなる高音質化を実現することも同時に目指した。そこで新たに開発されたのが「X-Cluster SSD」なのである。
なおSSDについては、HFAS1-S10と同じサムスン製「850 EVO」を採用。容量についても同じ500GBのものを4基(HFAS1-S10は2基)搭載することで、2TBという容量を実現した。SSDの大容量化にあたっては、相当数のSSDの聴き比べを行った結果、この850 EVOが(しかも同容量のものが)最も音質に優れると結論づけた。このSSDを4基搭載して大容量化を実現しつつ、音質をさらに高めるために「X-Cluster SSD」を開発したとのことだ。
なお、従来のHFAS1シリーズを「X-Cluster SSD」搭載モデルへ有償アップグレードするプログラムも準備中(下記の3.2mm厚ベース鋼板はアップグレードに含まれない)。提供開始時期や価格は記事執筆時点で未定となる。
■ベース部に3.2mm厚・熱間圧延鋼板を採用することで低域再現をさらに強化
筐体剛性をさらに高めるために、3.2mm厚のベース鋼板を採用したことも特徴だ。従来機が2.3mmのベース鋼板だったのに対して、1.4倍の厚みを備えたことになる。
またベース鋼板の表面処理の見直しも実施。従来は冷間圧延鋼板を用いていたのに対して、本機では熱間圧延鋼板に黒クロメイト処理を施すことで、シャーシの外観をそのままに剛性を高めた。なお、シルバー/ブラックの両モデルでブラックのベース鋼板を採用している。インシュレーターはアルミ製となる。
この鋼板についても、様々な表面処理や塗装を試して音質を検討した結果、本機の使用にたどり着いたとのことだ。
■12月のアップデートにてCDリッピング機能にも対応
2016年12月のソフトウェア・アップデートにて、USB光学ドライブをを接続しての直接CDリッピングに対応予定。本機能は、従来のHFAS1シリーズも同様にアップデート対応する予定だ。
WAVまたはFLACでCDを取り込み可能。Gracenoteのデータベースによる楽曲情報およびジャケット画像の取得にも対応する。また、楽曲データの比較データベース「AccurateRip」との連携による、ビットパーフェクトリッピングも可能となる。FLACでの読み込みについては、圧縮レベルも選択可能となる。
同アップデートによって、USB光学ドライブにセットしたCDをリアルタイムで再生することも可能になる。再生については、Gracenoteから取得した楽曲情報と共に、Twonky Serverで配信する形態をとる。よって、ネットワークプレーヤー、接続したUSB-DACの両方からCD再生が可能になる。Gracenoteから楽曲情報を取得するため、CDをトラック番号ではなく、曲名から選曲することもできる。
なお、本機はUSB端子を1系統のみ搭載するため、USB光学ドライブとUSB-DACの両方を接続したい場合はUSBハブを併用する必要がある。
最大消費電力はHFAS1-S10の約25Wに対して、本機は約32W。重量はHFAS1-S10の約6kgに対して、本機は約7.3kgとなる。
メディアサーバーには従来機と同様にTwonky Server7を搭載。e-onkyo自動ダウンロード機能も備える点も同様だ。
対応サンプリング周波数/ビットレートは、PCMが最大768kHz/32bit、DSDが最大11.2MHz/1bit。主な対応ファイル形式はWAV、AIFF、FLAC、ALAC、OGG、DSF、DFF、AAC、MP3、WMAなど。
なおfidataの従来モデルである「HFAS1-S10」(SSD 1.0TBモデル)、「HFAS1-H40/K」(SSD 1.0TB/ブラック色モデル)「HFAS1-H40」(HDD 4.0TBモデル)は引き続き併売される。
fidataブランドは2015年10月に設立され、上述の「HFAS1」が初号モデルとして登場。当初はネットワークプレーヤーと組み合わせて用いることを前提とした“オーディオ専用NAS”という位置付けだったが、2016年3月のアップデートでUSB-DACを接続して再生するトランスポート機能に対応。今後のアップデートではCDリッピング機能やCD再生にも対応予定など、いわゆるNASという範疇を超え、同社が“ネットワークオーディオサーバー”と形容する機能を備えることになる。
今回登場するHFAS1-XS20は、fidataのネットワークオーディオサーバーの最上位モデルという位置付け。従来から要望が大きかったというSSDモデルの大容量化を実現しつつ、ハードウェア面からの音質アプローチをさらに強化。一方で機能/ソフトウェア面はHFAS1と共通となる。
■「X-Cluster SSD」によってSSD大容量化と音質向上の両方を実現
大容量化とオーディオ品質を両立させるために、本機のために新開発されたオーディオ専用SSDユニット「X-Cluster SSD」を採用した。これは合計の4基のSSDをクラスタリング(1基のSSDのように使用できるように)しつつ、オーディオ機器としての電源への配慮も行った独自のSSDユニット。SSDの大容量化に伴う電源の安定化、ノイズの低減に対してストレージという観点からアプローチした新技術と同社は紹介している。
本機のX-Cluster SSDでは、500GBのSSDを左右に2基ずつセット。合計4台のSSDをクラスタリングして、データを均等に分散。常時、全てのSSDにデータアクセスするため電源負荷の方よりを抑えて平準化している。
このX-Cluster SSDには、クリーンな電力供給を実現する専用リニア電源回路「リニアパワーコンディショナー」が搭載されている。
HFAS1では、メイン基板のシステム用電源生成ブロックと、ストレージ用電源生成ブロックを完全分離することで、ストレージからの電源ノイズがシステム部に混入することを防いでいた。HFAS1-XS20ではこれを踏襲しつつ、SSD用に上述のリニア電源を追加。ストレージ用のスイッチング電源に由来する微細なノイズも抑制することを可能にしたという。
今回の大容量SSDモデルの登場の背景には、従来のHFAS1において、搭載するストレージがSSDかHDDかによって、接続するプレーヤーの再生音に大きな影響を与えるということが明白になったことがある。結果として、そもそも大容量ストレージを希望するユーザー向けに用意されたHDDモデルではなく、SSD搭載の大容量モデルを望むユーザーの声が大きかったという。
SSDモデルの大容量化にあたっても、SSDストレージの大容量化を行いつつ、さらなる高音質化を実現することも同時に目指した。そこで新たに開発されたのが「X-Cluster SSD」なのである。
なおSSDについては、HFAS1-S10と同じサムスン製「850 EVO」を採用。容量についても同じ500GBのものを4基(HFAS1-S10は2基)搭載することで、2TBという容量を実現した。SSDの大容量化にあたっては、相当数のSSDの聴き比べを行った結果、この850 EVOが(しかも同容量のものが)最も音質に優れると結論づけた。このSSDを4基搭載して大容量化を実現しつつ、音質をさらに高めるために「X-Cluster SSD」を開発したとのことだ。
なお、従来のHFAS1シリーズを「X-Cluster SSD」搭載モデルへ有償アップグレードするプログラムも準備中(下記の3.2mm厚ベース鋼板はアップグレードに含まれない)。提供開始時期や価格は記事執筆時点で未定となる。
■ベース部に3.2mm厚・熱間圧延鋼板を採用することで低域再現をさらに強化
筐体剛性をさらに高めるために、3.2mm厚のベース鋼板を採用したことも特徴だ。従来機が2.3mmのベース鋼板だったのに対して、1.4倍の厚みを備えたことになる。
またベース鋼板の表面処理の見直しも実施。従来は冷間圧延鋼板を用いていたのに対して、本機では熱間圧延鋼板に黒クロメイト処理を施すことで、シャーシの外観をそのままに剛性を高めた。なお、シルバー/ブラックの両モデルでブラックのベース鋼板を採用している。インシュレーターはアルミ製となる。
この鋼板についても、様々な表面処理や塗装を試して音質を検討した結果、本機の使用にたどり着いたとのことだ。
■12月のアップデートにてCDリッピング機能にも対応
2016年12月のソフトウェア・アップデートにて、USB光学ドライブをを接続しての直接CDリッピングに対応予定。本機能は、従来のHFAS1シリーズも同様にアップデート対応する予定だ。
WAVまたはFLACでCDを取り込み可能。Gracenoteのデータベースによる楽曲情報およびジャケット画像の取得にも対応する。また、楽曲データの比較データベース「AccurateRip」との連携による、ビットパーフェクトリッピングも可能となる。FLACでの読み込みについては、圧縮レベルも選択可能となる。
同アップデートによって、USB光学ドライブにセットしたCDをリアルタイムで再生することも可能になる。再生については、Gracenoteから取得した楽曲情報と共に、Twonky Serverで配信する形態をとる。よって、ネットワークプレーヤー、接続したUSB-DACの両方からCD再生が可能になる。Gracenoteから楽曲情報を取得するため、CDをトラック番号ではなく、曲名から選曲することもできる。
なお、本機はUSB端子を1系統のみ搭載するため、USB光学ドライブとUSB-DACの両方を接続したい場合はUSBハブを併用する必要がある。
最大消費電力はHFAS1-S10の約25Wに対して、本機は約32W。重量はHFAS1-S10の約6kgに対して、本機は約7.3kgとなる。
メディアサーバーには従来機と同様にTwonky Server7を搭載。e-onkyo自動ダウンロード機能も備える点も同様だ。
対応サンプリング周波数/ビットレートは、PCMが最大768kHz/32bit、DSDが最大11.2MHz/1bit。主な対応ファイル形式はWAV、AIFF、FLAC、ALAC、OGG、DSF、DFF、AAC、MP3、WMAなど。