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公開日 2022/04/14 21:24

Ayon Audio、真空管プリメインアンプ「Triton EVO」。3極管/5極管モードの切り替え可能

ブランド最小の「Spirit SE II」も
編集部:松永達矢
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アクシスは、同社が取り扱うAyon Audio(アイオンオーディオ)の純A級真空管プリメインアンプ「Triton EVO」「Spirit SE II」を、5月より受注販売する。価格はTriton EVOが1,925,000円、Spirit SE IIが693,000円(すべて税込)。

「Triton EVO」

Triton EVOは、2016年に発売された「Triton III」をベースに、厳選素材を用いた新たなアウトプットトランスや高品位パワーサプライを投入するなどしてアップグレードを図ったモデル。

真空管は「KT150」を8基、「12AU7」を2基、「6SN7」を4基使用。特別にカスタムメイドしたAmplitrex AT1000チューブテスターで事前にバーンインと特性テストを行った上で厳選したものを採用する。オプションとして、8基のKT150を「KT170」とすることも可能。その場合の本体価格は2,057,000円となる。

出力は純A級プッシュプル方式で、3極管モードと5極管モードの切り替えが可能。5極管モードでは出力が50%増加し、余裕のある動作を実現するとしている。

全出力管のバイアスを最適値に自動調整する独自の「インテリジェント・オートフィックス・バイアス(AFB)回路」を搭載。また電源を入れた後に緩やかな起動を行なう「ロジカル・シーケンス・ソフトスタート・パワーアップ回路」により、真空管の寿命を延ばすことができるとしている。ほか、出力管回路を保護するプロテクションサーキットシステムも備える。

信号経路は可能な限りシンプル化かつ短縮して、純度の高い信号増幅を追求。半導体素子も使用せず、増幅回路にもフォロアー、バッファーを用いることなく設計されている。加えて、随所に高品質部品を投入。入力切り替えのセレクター回路は、入力端子に最短距離で配備されたリレーを駆動するなど徹底した配慮を施したとする。

電源部には超広帯域出力トランスを搭載し、アンプの方形波応答特性を大きく改善。超高域での伝送速度を維持しながら、低音域においても強大な電流供給を実現するとしている。また各増幅ステージ別に分離・絶縁された独立電源供給構造を採用する。ほか、プリ段およびドライバー管用の高電流高安定フィラメントレギュレーターを装備。保護機能としてソフトスタート・フィラメントDC電源供給や突入電流制限回路、各セクションを安全に順起動するオートシーケンス・パワーオン回路を備える。

シャーシ素材として非磁性/非共振特性に優れたブラッシュド・アノダイズ処理によるハイグレードアルミニウムを採用。放熱特性に配慮されたベンチレーションを配したデザインに仕上げられている。

そのほかのパーツも厳選されており、高速かつ高品質のオーディオファイル・グレード・カップリングコンデンサや、ベリリウム銅による高い強度を持つスプリングピンを組み込んだAyon特製のチューブソケット、高品質バインディングポスト/RCA入力ジャックなどを搭載する。

出力は3極管モードで70W×2(KT150)/75W×2(KT170)、5極管モードで120W×2(KT150)/125W×2(KT170)。入力インピーダンスは100kΩ@1kHz、出力インピーダンスは8Ω/4Ω。帯域幅は10Hz - 60kHz/-3dBで、最大出力時の入力感度は400mV、S/Nは95dBとなる。入力はXLR×1、RCA×3、ダイレクトイン端子を1系統備える。外形寸法は510W×260H×420Dmm、質量は45kg。付属リモコンで音量調整も可能となる。

有償オプションとしてチューブケージ(40,700円) 、最大384kHz/32bitのPCM、およびDSD 256に対応するUSB DACモジュール(71,500円)を用意する。

Spirit SE IIは同ブランドの中でも最も小型なモデルで、厳選した出力真空管をシングル構成とし、3極管モードで純A級駆動する。真空管は「KT150」2基と「PCL86」を2基使用する。またKT150真空管を「KT88」に変更することも可能だ(616,000円)。

独自のインテリジェント・オートフィックス・バイアス(AFB)回路によりバイアス設定を自動で最適値に調整可能で、真空管の負担軽減を図るロジカル・シーケンス・ソフトスタート・パワーアップ回路、出力管回路プロテクション・サーキットシステムも備える。

上述のTriton EVOと同じく超広帯域出力トランスを採用。パーツレイアウトや内部配線の線材、プリント基板の銅箔パターンに至るまで、回路のシンプル化、信号経路の短縮を徹底している。

出力は15W×2(KT150)、12W×2(KT88)。入力インピーダンスは100kΩ@1kHz、出力インピーダンスは8Ω/4Ω。帯域幅は15Hz - 50kHzで、最大出力時の入力感度は250mV。入力端子はRCAを3系統搭載。外形寸法は300W×230H×430Dmm、質量は22kg。

「Spirit SE II」

本機もまた有償オプションとしてチューブケージ(33,000円)、USB DACモジュール(71,500円)、リモコン(49,500円)を用意する。

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