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公開日 2024/04/25 16:00

TAD、Referenceシリーズにプリアンプ「TAD-C700」。高純度プリアンプ回路を搭載

「TAD-C600」の後継機
編集部 : 伴 修二郎
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テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ(TAD)は、 ハイエンドライン “Referenceシリーズ”にプリアンプ「TAD-C700」を6月下旬より発売する。価格は5,720,000円(税込)。

「TAD-C700」

2011年に発売されたフラグシップモデル「TAD-C600」の後継機種にあたるプリアンプ。音の純度を高めるためにより深化させた新しい回路技術を採用し、さらなる音質向上を実現したとアピールしている。

フラットアンプ部に高性能な1段増幅電流帰還形アンプを搭載。増幅素子を必要最小限とし、音源の持つ情報量を余すことなく伝達する。2系統の出力端子はそれぞれに専用の出力段増幅回路を備え、信号分岐や後段接続機器同士の干渉や音質劣化を防ぐという。

伝送回路には正と負の信号や左右のチャンネル間で発生する増幅誤差を極限まで抑えるため、入力から出力まで正負対称の「フルバランス増幅方式」を採用する。入力端子から出力端子までの配線の長さやスタイリングまで正負、左右を同一に設計し、理想的な音声信号の伝送を実現したとする。

また、正負、左右の対称性を徹底的に追求した「デュアルモノコンストラクション」を採用することで、電気的、メカニカル的に回路の信号増幅環境を同一にし、「優れた『ステレオフォニック』を実現した」と説明している。

電源部は独立構成として、メカニカル部やオーディオ回路に悪影響を及ぼすトランスの不要振動と漏洩磁束を排除した。電源トランスの内部巻線は直出しされ、引き出し線との接点を極力削減して電源回路の高純度化を図っている。直出し線のターミナル、基板マウントターミナル、締結ビスには非磁性のメッキとOFC純銅を採用し、磁性歪を排除した。

オーディオ用の電源トランスには、400VAとパワーアンプ並みの「トロイダルトランス」を搭載することで信号応答性能を高め、電源部の筐体には制振性能に配慮した強固な「鋳造アルミニウム製モノコックシャーシ」を採用する。

厚さ33mm、質量15kgのアルミニウム無垢材シャーシを使用した振動制御構造により、スピーカーなど外部振動を抑えるとともに、無垢材シャーシを使うことでインピーダンスの低い安定したアース電位を得られるため、安定した純度の高い音を再生するという。

TADオリジナルのラダー抵抗切替型電子ボリュームを備え、超高精度ATT特性と低歪率(0.0005%以下/1Vrms入力時)を実現。電源回路では平滑用コンデンサに繰り返し試聴して開発したとする電解コンデンサを採用したほか、出力カップリング用コンデンサには低域のカットオフ周波数を広帯域化する大容量超低歪フィルムコンデンサを使用している。

Master/Slave端子を備え、Masterアンプとして使用する1台のTAD-C700から、Slave端子に接続した複数のTAD-C700を同期制御することができる。これにより、完全モノラルプリアンプ構成や3チャンネル以上のプリアンプ構成が可能となる。

入力したオーディオ信号をセレクター回路を通さずにそのまま出力できる録音出力、入力と同レベルでプリアウトから出力するパススルー機能もサポート。なお、素子による音質劣化を防ぐため、モニタースイッチは搭載していない。

入力端子はバランス4系統、アンバランス2系統、出力端子はバランス2系統、アンバランス2系統を装備。定格出力電圧はバランス1.5V、アンバランス0.75V、最大出力電圧はバランス20Vrms、アンバランス10Vrms。SN比は120dB、周波数特性は10Hz - 100kHz(-1dB)、消費電力は52W(待機時消費電力0.5W以下)。外形寸法/質量は本体部が450W×150H×440Dmm/29kg、電源部が220W×185H×430Dmm/15kg。

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