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公開日 2024/10/02 11:52

テクニクス、モーター基板の強化で振動を徹底排除したアナログプレーヤー「SL-1300G」

「コアレス・DD・モーター」と「ΔΣ-Drive」が進化
編集部:長濱行太朗
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パナソニックは、同社のテクニクスブランドから、 “Grand Class” にラインナップするダイレクトドライブ方式採用のアナログプレーヤー「SL-1300G」を10月下旬に発売する。価格は396,000円(税込)としている。カラーはシルバー/ブラックの2色を用意する。

「SL-1300G」 カラーはシルバー

ブラックモデル

SL-1300Gは、2023年9月にリリースされた「SL-1200GR2」と共に、同社の “第四世代・ターンテーブル” に位置づけられたモデル。デザインは、フラグシップモデル「SL-1000R」やエントリーモデル「SL-1500C」で採用された、シンプルな操作性とミニマルデザインを兼ねたHi-Fiオーディオモデルの思想を継承する。

モーター部には、「新ツインローター型コアレス・ダイレクトドライブ・モーター」を搭載。従来モデルでは片面基盤だったところを両面基板に変更し、上位機種SL-1000Rと同一基板の補強パターンを採用することで、剛性を着実に高めている。

ブラッシュアップされた「コアレス・ダイレクトドライブ・モーター」を搭載

ビスには、不要な磁気負荷を解消するために「非磁性ビス」を採用しており、定足回転時の消費電流を18%減少させている。これらのモーター設計の見直しによって、微小振動による音質劣化を防いでいるとのこと。回転数は、33 1/3/45/78rpmに対応する。

本モデルでは、同社のデジタルアンプ技術「JENO Engine」で培ったノウハウが投入された、新モーター駆動技術「ΔΣ-Drive」が採用されている。モーターコントローラー部分に「ΔΣ-Drive」を加えることで、駆動信号の誤差を低減している。

磨き上げられたモーター駆動技術「ΔΣ-Drive」が導入された

高精度なPWM生成技術によって、低歪の駆動信号を作り出すことができるため、ワウ・フラッターやS/N比の測定では確認できないほどの微小な回転ムラや微振動の抑制が可能となっており、SL-1300GではさらにΔΣ変調次数を上げることで、さらに振動成分の抑制に成功しているという。

SL-1200Gでも採用されていた、ローノイズで電圧変動の少ない電源回路「Multi-Stage Silent Power Supply」も装備。大型トランスを持たないためメカニカルノイズを大幅に低減し、スイッチング電源で発生するノイズを可聴域外に高速スイッチングすることで安定した電圧供給を叶える「ローノイズスイッチング電源」を搭載する。

加えて、ノイズ抽出機とトランジスタで構成された、検出したノイズに対して逆相の電流を注入することでノイズをキャンセリングする手法を用いた、ハイエンドモデルSL-1000Rと同様のノイズ除去回路「Current Injection Active Noise Cancelling」も備えている。

シャーシ構造は、アルミダイカストとBMCを組み合わせた高剛性シャーシを導入しており、アルミダイカストの厚みを向上させ、さらにモーターとトーンアームの間にリブを追加することで、強度を高めている。

シャーシはアルミダイカストとBMCによる2層構造を採用

アルミダイカストシャーシは、モーターとトーンアーム部の間に補強リブを追加

プラッターには真鍮/アルミダイカスト/デッドニングラバーという固有値が異なる異素材を組み合わせた3層構造バランシングプラッターを採用。SL-1200GR2と比較して1.8倍の重量、1.6倍の慣性を実現したことで、安定した回転を成し得ている。本モデルは、高精度な専用バランス調整機を用いたバランス調整を一品一品に実施。その証として、プラッター部に「BALANCED」シールが貼り付けれている。

3層構造のプラッターによって高い振動減衰特性を実現

トーンアームは、ユニバーサルS字形・スタティックバランス型を採用。素材にアルミニウムを用いた9インチモデルであり、アーム有効率は230mm、オーバーハングは15mm、オフセット角は22°としている。アーム高さ調整は最大6mmまで、適用カートリッジ質量は補助ウェイトなしで5.6 – 12.0g、補助ウェイト小・使用時で10.0 – 16.4g、補助ウェイト大・使用時で14.3 – 19.8g、シェル質量は約7.6g。

出力端子はPHONO×1基、PHONOアース×1基を搭載。外形寸法(ダストカバー付)は453W×173H×372Dmm、質量は約13.0kg。

SL-1300Gの背面端子部

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