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公開日 2007/02/07 13:38
ビクター、フルHD“Everio”を正式発表 − HD映像の保存対応DVDライターも発売
日本ビクター(株)は、今年1月にCES2007で発表した(関連ニュース)フルHD対応HDDビデオカメラ“Everio”「GZ-HD7」の国内販売を正式発表した。3月中旬発売予定で、価格はオープンだが200,000円前後での販売が予想される。
■製品概要
60GBのHDDを内蔵したビデオカメラ。1/5型の16対9プログレッシブCCDを3枚搭載し、MPEG2-TS形式のフルHD映像(1920×1080i)の撮影が可能だ。映像エンジンにはハイビジョンに対応した新開発の「HD Gigabrid」を搭載。レンズは、民生用として初めてフジノン製の高性能レンズを採用した。液晶モニターは16対9ワイドの2.8型を採用。0.57型26.9万画素液晶のカラービューファインダーも搭載した。
■フルHD記録性能
CCDを3枚使用した3CCD方式を採用。Everioとしては初めて16対9のCCDを採用している。各CCDの有効画素数は53万画素だが、斜め画素ずらし構造を採用することで有効画素数214万画素のフルHD撮影を実現している。またCCDの固定には、6軸方向で調整、固着する「6軸調整CCD固定方式」を採用している。
映像処理エンジンには、フルHD映像に最適化された「HD Gigabrid」を搭載。5つのノイズリダクションを含む映像処理を出力の直前までプログレッシブ映像の状態で行うことで、垂直解像度を約30%向上させることに成功している。
録画モードは3種類を用意。最高画質の「フルHDモード」は1920×1080iで最高30MbpsのVBR(平均26.6Mbps)の約5時間録画、「SPモード」は1440×1080iで最高22MbpsのVBR(平均19Mbps)の約7時間録画、「1440CBRモード」は1440×1080iで固定27Mbpsの約5時間録画に対応。音声はすべてMP2を採用する。なおSPモードでは、SDカードへの映像記録にも対応している。
■高性能レンズ
放送局用のHDカメラで実績のあるフジノン製のレンズを民生用として初めて搭載。非球面レンズを3枚使用し、そのうち1枚に高屈折率硝材を採用することで、F1.8-F1.9のF値を実現している。また、「NEW EBC(Electronic Beam Coating)コート」を採用することでレンズ表面の不要な反射を抑え、フレアやゴーストの低減を実現している。
光学式の手ブレ補正システムもフルHDに最適化した。補正アルゴリズムを新たに開発するなどし、動画、静止画ともに自然なブレ補正を実現している。
■豊富な出力端子
アナログの映像/音声出力の他に、HDMI、i.Link、USB2.0端子を搭載。HDMI端子は、テレビなどに出力して手軽にHD映像を楽しむことが可能だ。
i.Link端子は、「DV」「1440CBR」の2種類の出力方法を用意。「DV」では、撮影した映像を本体内でSD画質にダウンコンバートしてストリーム出力し、DV入力に対応したDVDレコーダーなどに出力してダビングを行うことなどが可能だ。
「1440CBR」は、「1440CBRモード」で記録した映像をMPEG2ストリームデータに変換し、出力が可能。同信号はHDVフォーマットと互換性を持っており、入力に対応した機器に出力してダビングなどを行うことが可能だ。
■その他の機能
「ダイレクトバックアップ」機能は、付属のソフトウェアをインストールしたパソコンとEverioを接続し、ボタンを押すだけで、自動的にパソコンソフトが立ち上がり、履歴のないデータの自動バックアップを手軽に行うことができる。
「フォーカスアシスト」機能は、フォーカスがあっている部分を赤/青/緑のいずれかで表示し、フォーカシング状況を確認することが可能。また、露出オーバー部分にゼブラ模様を表示する「ゼブラパターン」機能も搭載している。
■HD対応DVDライター
HD映像の保存機能も搭載したDVDライター「CU-VD40」も3月下旬に同時に発売する。価格はオープンだが、50,000円前後での販売が予想される。
HDDに取りためた映像をPCレスでDVDに保存できる、Everio専用DVDライターの最新モデル。EverioとUSBケーブルで接続して使用する。本機の最大の特長は、GZ-HD7で撮影したHD映像を、MPEG2-TS形式の動画ファイルデータとしてDVDに保存でき、さらにそれを再生できる点だ。フルHD映像データは、8.5GBの2層式DVDに約40分保存することができる。ライターはリモコン操作でディスクの再生を行うことができ、本体背面のHDMI出力端子よりフルHD出力することが可能だ。
また本機は従来モデル同様、SD画質のDVD-Videoの作成ももちろん可能。Everio「MGシリーズ」を接続して使用することも可能だ。また、PC用外付けドライブとしても使用することができる。
■HD対応編集ソフトウェア
Windows用ソフトとしては「CyberLink BD Solution」を付属。1フレーム単位での映像編集が可能で、Blu-ray Discの作成機能も備えている。またMac用のソフトとしては、プラグインソフト「QuickTime component for Everio」を付属。本プラグインをインストールすることで、「iMovieHD」や「Final Cut Pro」用にHD映像を取り込むことが可能となる。
■発表会詳報
本日行われた発表会では、同社モバイルAV事業グループ統括 カムコーダーカテゴリー長の中沢隆平氏が、デジタルビデオカメラの市況とハイビジョン展開について説明した。
中沢氏は冒頭、「ビデオカメラは、使い勝手がよく、小型軽量で携帯性が高く、何より将来性があるものが大事だと考えている。今後はハイビジョンが標準になり、綺麗に観たい、綺麗に記録したいというニーズはますます高まってくるだろう。このような市場の未来を見据えた結果、今回民生用として世界初となるフルスペックHDビデオカメラを発売するに至った」と説明した。
続いて、デジタルビデオカメラの世界市場動向について述べた。近年、DVDやHDD、SDカードなど、記録メディアが多様化してきているデジタルビデオカメラだが、なかでもHDD方式製品の市場は大きく拡大している。2006年度には250万台の売上を記録し、2007年度は420万台までの市場拡大を予測しているという。
さらに、HDビデオカメラの市場の急成長も指摘。2007年度、国内市場におけるHDビデオカメラの割合は40%強になるだろうと予測した。
同氏は、「エブリオの販売台数は、2005年度から2006年度の間に2倍強まで伸長した。2007年度はHDD方式ビデオカメラ市場において、シェア50%となる210万台の販売を計画している。また、そのうちフルHD対応機器については、25万台以上の売上が目標だ。ディスプレイなど周辺機器のフルHD化に伴い、デジタルビデオカメラもフルHDが当たり前になる時代が来ると考える。2007年はその始まりの年。一歩先んじてフルスペックHD機を投入することで、業界のナンバーワンを目指したい」と抱負を語った。
以下、発表会で行われた質疑応答の主な内容を掲載する。
Q.AVCHD方式を採用しなかったのは何故か。
A.ディスプレイなどビデオカメラ以外の市場動向を考慮した結果。また、ビデオ編集をPCで行う人は多いが、AVCHD方式のデータをPCで扱うのはまだ難しく、使い勝手がよくないと判断した。
Q.1080pでの記録にしなかった理由を教えて欲しい。
A.消費電力やコストの問題だ。最終目標は1080p記録であると考えている。今後、LSIの進化とともに実現して行きたいと考えている。
Q.x.v.Colorには対応しているか。
A.搭載しているHDMIのバージョンが1.2aのため、対応していない。今後の課題と考えている。
【問い合わせ先】
日本ビクター(株)
お客様ご相談センター
TEL/0120-2828-17(フリーダイヤル)
TEL/045-450-8950(携帯電話・PHSなど)
(Phile-web編集部)
■製品概要
60GBのHDDを内蔵したビデオカメラ。1/5型の16対9プログレッシブCCDを3枚搭載し、MPEG2-TS形式のフルHD映像(1920×1080i)の撮影が可能だ。映像エンジンにはハイビジョンに対応した新開発の「HD Gigabrid」を搭載。レンズは、民生用として初めてフジノン製の高性能レンズを採用した。液晶モニターは16対9ワイドの2.8型を採用。0.57型26.9万画素液晶のカラービューファインダーも搭載した。
■フルHD記録性能
CCDを3枚使用した3CCD方式を採用。Everioとしては初めて16対9のCCDを採用している。各CCDの有効画素数は53万画素だが、斜め画素ずらし構造を採用することで有効画素数214万画素のフルHD撮影を実現している。またCCDの固定には、6軸方向で調整、固着する「6軸調整CCD固定方式」を採用している。
映像処理エンジンには、フルHD映像に最適化された「HD Gigabrid」を搭載。5つのノイズリダクションを含む映像処理を出力の直前までプログレッシブ映像の状態で行うことで、垂直解像度を約30%向上させることに成功している。
録画モードは3種類を用意。最高画質の「フルHDモード」は1920×1080iで最高30MbpsのVBR(平均26.6Mbps)の約5時間録画、「SPモード」は1440×1080iで最高22MbpsのVBR(平均19Mbps)の約7時間録画、「1440CBRモード」は1440×1080iで固定27Mbpsの約5時間録画に対応。音声はすべてMP2を採用する。なおSPモードでは、SDカードへの映像記録にも対応している。
■高性能レンズ
放送局用のHDカメラで実績のあるフジノン製のレンズを民生用として初めて搭載。非球面レンズを3枚使用し、そのうち1枚に高屈折率硝材を採用することで、F1.8-F1.9のF値を実現している。また、「NEW EBC(Electronic Beam Coating)コート」を採用することでレンズ表面の不要な反射を抑え、フレアやゴーストの低減を実現している。
光学式の手ブレ補正システムもフルHDに最適化した。補正アルゴリズムを新たに開発するなどし、動画、静止画ともに自然なブレ補正を実現している。
■豊富な出力端子
アナログの映像/音声出力の他に、HDMI、i.Link、USB2.0端子を搭載。HDMI端子は、テレビなどに出力して手軽にHD映像を楽しむことが可能だ。
i.Link端子は、「DV」「1440CBR」の2種類の出力方法を用意。「DV」では、撮影した映像を本体内でSD画質にダウンコンバートしてストリーム出力し、DV入力に対応したDVDレコーダーなどに出力してダビングを行うことなどが可能だ。
「1440CBR」は、「1440CBRモード」で記録した映像をMPEG2ストリームデータに変換し、出力が可能。同信号はHDVフォーマットと互換性を持っており、入力に対応した機器に出力してダビングなどを行うことが可能だ。
■その他の機能
「ダイレクトバックアップ」機能は、付属のソフトウェアをインストールしたパソコンとEverioを接続し、ボタンを押すだけで、自動的にパソコンソフトが立ち上がり、履歴のないデータの自動バックアップを手軽に行うことができる。
「フォーカスアシスト」機能は、フォーカスがあっている部分を赤/青/緑のいずれかで表示し、フォーカシング状況を確認することが可能。また、露出オーバー部分にゼブラ模様を表示する「ゼブラパターン」機能も搭載している。
■HD対応DVDライター
HD映像の保存機能も搭載したDVDライター「CU-VD40」も3月下旬に同時に発売する。価格はオープンだが、50,000円前後での販売が予想される。
HDDに取りためた映像をPCレスでDVDに保存できる、Everio専用DVDライターの最新モデル。EverioとUSBケーブルで接続して使用する。本機の最大の特長は、GZ-HD7で撮影したHD映像を、MPEG2-TS形式の動画ファイルデータとしてDVDに保存でき、さらにそれを再生できる点だ。フルHD映像データは、8.5GBの2層式DVDに約40分保存することができる。ライターはリモコン操作でディスクの再生を行うことができ、本体背面のHDMI出力端子よりフルHD出力することが可能だ。
また本機は従来モデル同様、SD画質のDVD-Videoの作成ももちろん可能。Everio「MGシリーズ」を接続して使用することも可能だ。また、PC用外付けドライブとしても使用することができる。
■HD対応編集ソフトウェア
Windows用ソフトとしては「CyberLink BD Solution」を付属。1フレーム単位での映像編集が可能で、Blu-ray Discの作成機能も備えている。またMac用のソフトとしては、プラグインソフト「QuickTime component for Everio」を付属。本プラグインをインストールすることで、「iMovieHD」や「Final Cut Pro」用にHD映像を取り込むことが可能となる。
■発表会詳報
本日行われた発表会では、同社モバイルAV事業グループ統括 カムコーダーカテゴリー長の中沢隆平氏が、デジタルビデオカメラの市況とハイビジョン展開について説明した。
中沢氏は冒頭、「ビデオカメラは、使い勝手がよく、小型軽量で携帯性が高く、何より将来性があるものが大事だと考えている。今後はハイビジョンが標準になり、綺麗に観たい、綺麗に記録したいというニーズはますます高まってくるだろう。このような市場の未来を見据えた結果、今回民生用として世界初となるフルスペックHDビデオカメラを発売するに至った」と説明した。
続いて、デジタルビデオカメラの世界市場動向について述べた。近年、DVDやHDD、SDカードなど、記録メディアが多様化してきているデジタルビデオカメラだが、なかでもHDD方式製品の市場は大きく拡大している。2006年度には250万台の売上を記録し、2007年度は420万台までの市場拡大を予測しているという。
さらに、HDビデオカメラの市場の急成長も指摘。2007年度、国内市場におけるHDビデオカメラの割合は40%強になるだろうと予測した。
同氏は、「エブリオの販売台数は、2005年度から2006年度の間に2倍強まで伸長した。2007年度はHDD方式ビデオカメラ市場において、シェア50%となる210万台の販売を計画している。また、そのうちフルHD対応機器については、25万台以上の売上が目標だ。ディスプレイなど周辺機器のフルHD化に伴い、デジタルビデオカメラもフルHDが当たり前になる時代が来ると考える。2007年はその始まりの年。一歩先んじてフルスペックHD機を投入することで、業界のナンバーワンを目指したい」と抱負を語った。
以下、発表会で行われた質疑応答の主な内容を掲載する。
Q.AVCHD方式を採用しなかったのは何故か。
A.ディスプレイなどビデオカメラ以外の市場動向を考慮した結果。また、ビデオ編集をPCで行う人は多いが、AVCHD方式のデータをPCで扱うのはまだ難しく、使い勝手がよくないと判断した。
Q.1080pでの記録にしなかった理由を教えて欲しい。
A.消費電力やコストの問題だ。最終目標は1080p記録であると考えている。今後、LSIの進化とともに実現して行きたいと考えている。
Q.x.v.Colorには対応しているか。
A.搭載しているHDMIのバージョンが1.2aのため、対応していない。今後の課題と考えている。
【問い合わせ先】
日本ビクター(株)
お客様ご相談センター
TEL/0120-2828-17(フリーダイヤル)
TEL/045-450-8950(携帯電話・PHSなど)
(Phile-web編集部)
関連リンク
- ブランドVICTOR
- 型番GZ-HD7
- 発売日2007年3月中旬
- 価格¥OPEN(予想実売価格200,000円前後)
【SPEC】●撮像素子:1/5型57万画素CCD×3 ●動画/音声記録・再生方式:MPEG-2 TS/MPEG-1 Audio Layer II ●ズーム倍率:光学ズーム倍率10倍、デジタルズーム使用倍率200倍 ●モニター:2.8型 26.9万画素 カラー液晶モニター ●最低照度:18ルクス ●入出力端子:HDMI出力、i.Link出力、S出力、AV出力、コンポーネント出力、USB、外部マイク入力、DC入力 ●消費電力:7.1W(液晶モニター使用時) ●外形寸法:91W×77H×186Dmm ●質量:約665g(本体)、約750g(撮影時)
- ブランドVICTOR
- 型番CU-VD40
- 発売日2007年3月下旬
- 価格¥OPEN(予想実売価格50,000円前後)
【SPEC】出力端子:HDMI、コンポーネント、コンポジット映像/音声 ●外形寸法:171W×56H×262Dmm ●質量:約1.4kg
<エブリオ接続時>●対応ディスク:DVD-R/RW/R DL ●インターフェース:USB2.0
<PC接続時>
●対応ディスク:書き込み…DVD-R/RW/R DL 読み込み…DVD-ROM/Video/R/RW/R DL ●対応OS:Windows XP HE/Pro ●データバッファ容量:2MB
<エブリオ接続時>●対応ディスク:DVD-R/RW/R DL ●インターフェース:USB2.0
<PC接続時>
●対応ディスク:書き込み…DVD-R/RW/R DL 読み込み…DVD-ROM/Video/R/RW/R DL ●対応OS:Windows XP HE/Pro ●データバッファ容量:2MB