ソニー、1920対応のフルHD“ハンディカム”を発売 − 3媒体記録のハイブリッドモデルも

ソニーは、AVCHD形式での1920フルHD記録対応モデルなど、HD対応のビデオカメラ“ハンディカム”新モデル4機種を2月10日より順次発売する。ラインナップには120GB HDD搭載機や、3媒体記録対応機などモデルが含まれる。

今回発表されたHD記録対応機のラインナップは以下の通り。

・120GB HDD搭載機「HDR-SR12」/2月20日発売/￥OPEN（予想実売価格170,000円前後）
・60GB HDD搭載機「HDR-SR11」/2月20日発売/￥OPEN（予想実売価格170,000円前後）
・“ハイブリッドプラス”モデル「HDR-UX20」/2月20日発売/￥OPEN（予想実売価格130,000円前後）
・HDVモデル「HDR-HC9」/2月10日発売/￥OPEN（予想実売価格130,000円前後）

順にそれぞれの特徴を紹介していこう。


■HDD搭載モデル「HDR-SR12」「HDR-SR11」

先頃米国で開催されたCES2008のソニーブースにも展示された最新機種（関連ニュース）。上位機種のSR12には、シリーズ最大容量となる120GBのハードディスクが搭載されている。

今回からAVCHD High Profileに対応したことにより、1920×1080iのフルHD記録が可能になった点が“ハンディカム”フルHDシリーズの最大の特徴だ。AVCHD形式でのフルHD記録モードは、1920対応の「FHモード（16Mbps）」から、「HQモード」「SPモード」「LPモード」の4つを揃える。MPEG2形式でのスタンダード画質の記録も可能だ。なお、HDDのほかメモリースティックにもフルHD動画の記録ができる。内蔵HDDに記録した映像を本体上でメモリースティックにダビングすることも可能だ。

イメージセンサーには同社の一眼レフカメラ“α700”などに採用されている“Exmor”の技術を採用。1/3.13型「クリアビッドCMOSセンサー」に搭載することで、ノイズを抑えた高品位な画質を実現している。新たに搭載された画像処理エンジン“BIONZ”との組み合わせにより、動画・静止画記録ともに高画質・高速処理が可能になった。静止画モードでは最大1020万画素相当の静止画記録を実現。動画撮影中にも、フォトボタンを押せば最大760万画素相当の静止画を同時記録できる。また本体内でも再生中の動画から210万画素の静止画が切り出せるほか、付属のソフト「Picture Motion Browser」では、撮影したハイビジョン映像から300万画素相当の静止画が切り出せる。

撮影時に便利な機能の一つとして、“ハンディカム”シリーズ初の動画撮影時での「顔検出機能」を搭載。撮影時には、被写体から最大8名までの顔ターゲットを検出し、フォーカスや明るさ、美肌などの項目をカメラが自動で調節し、きれいな人物の顔撮影が楽しめる。AVCHDでの撮影時には、検出された顔部分に優先的にデータ容量を割り当てて圧縮し、顔部分の画質改善を図っている。また「Dレンジオプティマイザー」機能では、撮影するシーンに応じて最適な露出・コントラストに自動調整を行い、より自然な映像を実現している。

本体にはx.v.Colorに対応した3.2型「エクストラファイン液晶」を採用。タッチパネル操作に対応している。「日付インデックス」「フィルムロールインデックス」「フェイスインデックス」の3種類の検索機能を搭載し、見たい映像が簡単に検索できる。

本体に搭載された「クイックオン」ボタンは、押せばスリープモードに入り、スリープ中に再度「クイックオン」ボタンを押すことで約1秒で高速起動し、撮影をスタートすることができる。また5.1ch記録にも対応する内蔵ズームマイクを本体に搭載し、変化に富んだサラウンド音声の記録が可能だ。さらに撮影時に便利な、アクティブレンズ方式の光学式手ブレ補正機能も搭載する。

■“ハイブリッドプラス”モデル「HDR-UX20」

8GB内蔵メモリー、8cmDVD、メモリースティックの3種の記録媒体に1920対応のフルHD映像が記録できるビデオカメラ。“ハイブリッドプラス”のコンセプトネームを掲げている。

AVCHD形式での1920対応フルHD記録モードは、内蔵メモリーとメモリースティックへの記録に対応する「FHモード（16Mbps）」と、8cmDVDへの記録に対応する「FSモード（14Mbps）」を用意。ほかにも1440対応の「HQモード」「SPモード」「LPモード」が揃い、内蔵メモリーには最長約3時間（LPモード時）の記録が可能だ。

本体サイズをコンパクト化した点も本機の特徴で、バッテリー装着時で質量約560g、外寸58W×93H×150Dを実現している。

本体にはダビングボタンを設け内蔵メモリー、またはメモリースティックに記録したハイビジョン動画を本体だけで簡単にDVDへダビングすることができる。ダビングのパターンも用途に合わせて、「全部ダビング」から「差分ダビング」「日付選択ダビング」「シーン選択ダビング」など各モードを揃える。DVDにダビングした映像はそのまま同社のBDレコーダーなどで再生して楽しめる。

“Exmor”の技術を採用。1/5型「クリアビッドCMOSセンサー」は、400万画素相当の静止画記録にも対応。高速処理対応の新映像処理エンジン“BIONZ”や、動画撮影時の顔検出機能の搭載はHDD搭載機「SR12/11」に共通した仕様だ。ほかにも5.1chサラウンド記録ズーム連動マイクやクイックオン機能を採用している。

なお、今回発表されたAVCHD形式でのフルHD撮影に対応するSR12/SR11、UX20の3機種で撮影したフルHD動画は、プロファイルと画像解像度の差異により、従来のAVCHD記録対応機種で再生することはできない。従来機で撮影したHD動画を最新3機種で再生することは可能だ。

■HDVモデル「HDR-HC9」

映像の記録フォーマットにHDV規格を採用し、1440×1080iのHD記録に対応したビデオカメラ。従来機のHDR-HC7に搭載された機能に加え、スポット測光・フォーカス、センターマーカー表示、マニュアルフォーカス（無限）、ピーキングなど、充実のマニュアル撮影機能を追加している。

静止画撮影は1/2.9型「クリアビッドCMOSセンサー」の採用により、高画質の610万画素で記録ができる。デュアル記録機能の搭載により、動画撮影中も460万画素相当の高精細な静止画記録を行える。手ぶれ補正機能にはアクティブレンズ方式の光学式手ブレ補正機能を搭載する。

【問い合わせ先】
ソニーマーケティング（株）　お客様ご相談センター
TEL/0570-00-3311

（Phile-web編集部）