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公開日 2008/05/15 09:11
東芝、HD Rec対応のHDD+DVDレコーダー最高峰モデル「RD-X7」を発売
(株)東芝は、デジタルビデオレコーダー“VARDIA”シリーズの最新機種として、「HD Rec」対応によるDVDへのハイビジョン録画機能などを搭載した、HDD+DVDレコーダーのフラグシップモデル「RD-X7」を6月中旬に発売する。
価格はオープンだが、160,000円前後での販売が予想される。
■内蔵HDDやDVDメディアへのハイビジョン記録に対応
本体には1TBの大容量ハードディスクを搭載。DVD記録ドライブは、片面1層のDVD-R/-RW/-RAMのほか、DVD-R DLに書き込みが可能だ。カートリッジタイプのDVD-RAMも記録・再生ができる。
チューナーは地上・BS・110度CSデジタルチューナーを各2基ずつ、アナログチューナーを1基搭載する全7チューナー構成。「デジタル×デジタル」、「デジタル×アナログ」の2番組同時録画に対応した。W録時にはレコーダーの側で「TS1」「TS2」の空き状況を確認し、状況に応じて録画モードを自動的に切り替える「W録機能振替」も備える。その他、これまでの“VARDIA”シリーズにも採用されていた、「おまかせ自動録画・お楽しみ番組自動録画」や「番組追っかけ」、「おすすめサービス」など、録画時に便利な機能を完備している。
本機は昨年秋に発売されたHD DVDレコーダー「RD-A301」(関連ニュース)以来の、「HD Rec」に対応したビデオレコーダーとなる。MPEG4 AVC/H.264形式でのフルHD記録を実現する「HDトランスコーダー」を搭載し、内蔵する1TBのHDDには、H.264形式(TSEモード)で、3.6Mbps時に最大で約533時間のハイビジョン番組が録画できる。DVDメディアへのハイビジョン記録を可能にする「HD Rec」については、RD-A301ではDVD-Rのみに対応していたが、本機ではHDVRフォーマットで初期化した、3倍速以上のCPRMに対応するDVD-R/-R DL/-RW/-RAMをサポートしている。またHDDからのダビング時のみならず、「HD Rec」によりDVDメディアにダイレクトエンコーディング記録もできる。TSモードのタイトルをH.264形式(TSEモード)に変換してダビングする際には、新たにチャプターも継承されるようになった。なおHDVRフォーマットで初期化したディスクには、TS/H.264/VR(MPEG2)タイトルを混在して記録することもできる。
H.264形式(TSEモード)記録時の画質レートはMN3.6からMN17まで「47段階」で設定ができ、ディス容量に応じた効率的な記録ができる。映像はH.264形式に変換して記録されるが、音声についてはオリジナルのまま無劣化で2ストリームまで記録が可能。AAC 5.1chのサラウンド音声信号も、そのまま放送時のAACで残すことができる。
HDMIはVer.1.3a対応の出力端子を1系統装備する。DeepColorや同社の薄型テレビとの連動を実現する“レグザリンク”に対応する。
■フラグシップモデルならではの高画質・高音質へのこだわり
そのほかにも、本機にはフラグシップモデルならではの高画質・高音質再生を実現するためのスペックが惜しみなく投入されている。
映像処理回路にはシリコンオプティクス社製「HQV Reon VX50」を搭載し、高精度なI/P変換やノイズリダクション処理を実現。HDMI接続時には、DVDに収録されている480pコンテンツをダイレクトに1080p/24Fのフォーマットに変換して、高画質に再生できる機能も搭載する。
従来はDVDに記録されている480pの映画コンテンツを、ハードウェア内部で3-2プルダウン、2-3逆変換、プログレッシブ化処理した後に、アップスケール処理を行い1080p/60Fの映像を得ていた。本機の場合は、Reonエンジンの高性能処理により、アップスケールまでの処理をスキップすることで、480pのオリジナルソースから、高画質な1080p/24F出力を実現している。さらに放送波コンテンツの1080p/24F出力にも対応しており、SD放送は480i信号を3-2プルダウンした後、Reonの映像処理回路にて480iで収録されたオリジナルソースから480pのオリジナルフレーム変換を行い、さらにI/P変換やスケーリング処理を実施して、1080p/24Fの映像を生成。HD放送の際には1080i信号の3-2プルダウンを行い、Reonで2-3逆変換と1080pへのI/P変換し、オリジナルフレームレートでの高画質な再生が可能だ。
そのほかの高画質化への取り組みとしては、ハイビジョン4倍オーバーサンプリングが可能な12bit/297MHzの映像DACを搭載。D端子からのアナログ映像出力もハイビジョンで高画質に再生できる。
モニター出力専用端子も搭載され、GUI表示の影響を受けずに現在選択されている映像を出力することが可能になった。これにより、本機をデジタルチューナーを搭載していないレコーダーにつないで、デジタル放送の録画を楽しむこともできる。なおこの場合、出力される映像は標準画質となる。
音質面では192kHz/24bit対応のDAコンバーターを採用。アナログ・デバイセズ社製「AD1955」を搭載し、115dB以上の高ダイナミックレンジと0.005%以下の歪率を実現している。また銅フレーム仕様のOPアンプに加え、高精度金属皮膜抵抗やPPS高音質コンデンサーによる高音質アナログ回路も採用している。HDMIも専用のローカルレギュレータに加え、低インピーダンスケミコンにより、HDMI出力の電源環境を整備するなど、データレートの影響を削減した回路設計とした。またHDMI端子を搭載しないAVアンプにも接続し、高品位な音声が楽しめるよう同軸デジタル音声出力も搭載された。
リアパネルは非磁性ステンレスヘアライン仕上げ、AV端子固定用にも非磁性ステンレスビスを採用している。また映像・音声端子は金メッキ処理を施し、高品位な信号伝送が可能だ。
そのほか、i.Linkダビング機能「RD間 i.LinkダビングHD」や、タテ・ヨコの表示切り替えが可能な独自の電子番組表「WEPG」、「スカパー!連動機能」やCATVチューナーとVARDIAをIRブラスターで接続して、対応するケーブルテレビ局のチャンネルをレコーダーの番組表から自動で予約録画ができる「CATV連動機能」など、便利な諸機能が搭載されている。なお「ダビング10」については、運用開始時にソフトウェアのアップデートにより対応される予定だ。
■「VARDIAはやめない」 − レコーダー新製品説明会
同社はレコーダー新製品“VARDIA”のマスコミ向け説明会を開催した。
新たに“VARDIA”の責任者に就任したデジタルAV事業部長の下田乾二氏は、今後のレコーダー事業の取り組みを説明した。最新の“VARDIA”シリーズについては「アグレッシブな仕様を盛り込んだ」としながら、今後のレコーダービジネスについては「HD DVDがなくても確固たる信念をもって取り組んでいくという、東芝の意気込みが新シリーズの内容から伝わって欲しい」と語った。DVDに注力していく同社の戦略について説明を続けた下田氏は「既存の赤色レコーダーの市場はまだ75%を占めている。東芝としてはこの市場でどう闘い、勝ち抜いていくかが今後の大きなテーマである」とし、東芝としてレコーダービジネスを継続していくことを強調するとともに、積極的に新しい技術を投入したいと宣言した。
続いてデジタルAV事業部 DAV商品企画部 部長附の片岡秀夫氏が登壇。これまでにも“VARDIA”シリーズの商品企画開発に携わってきたキーパーソンとしても名を馳せてきた片岡氏だが、本年の初めに同社が宣言した「HD DVD事業の撤退」後、はじめてマスコミの前にその姿を現した。片岡氏はこの日、HD DVDに関する言及は避けたものの、「その後、当社のビジネスのみならず私個人にも色々な励ましの言葉をいただいた。VARDIAがいかに多くの方々に愛されているかを強く実感した。今後のシリーズの展開を安心して見守って欲しい」と語った。また新しいフラグシップモデルとなる「RD-X7」については、「1998年にRDシリーズのアイデアをまとめたところから当社のデジタルレコーダーの歩みはスタートしたが、このモデルをシリーズの節目となる10年目につくることができて嬉しく思う。またそれだけ充実した出来であると自負している」と語った。
【問い合わせ先】
東芝DVDインフォメーションセンター
TEL/0120-96-3755
(Phile-web編集部)
価格はオープンだが、160,000円前後での販売が予想される。
■内蔵HDDやDVDメディアへのハイビジョン記録に対応
本体には1TBの大容量ハードディスクを搭載。DVD記録ドライブは、片面1層のDVD-R/-RW/-RAMのほか、DVD-R DLに書き込みが可能だ。カートリッジタイプのDVD-RAMも記録・再生ができる。
チューナーは地上・BS・110度CSデジタルチューナーを各2基ずつ、アナログチューナーを1基搭載する全7チューナー構成。「デジタル×デジタル」、「デジタル×アナログ」の2番組同時録画に対応した。W録時にはレコーダーの側で「TS1」「TS2」の空き状況を確認し、状況に応じて録画モードを自動的に切り替える「W録機能振替」も備える。その他、これまでの“VARDIA”シリーズにも採用されていた、「おまかせ自動録画・お楽しみ番組自動録画」や「番組追っかけ」、「おすすめサービス」など、録画時に便利な機能を完備している。
本機は昨年秋に発売されたHD DVDレコーダー「RD-A301」(関連ニュース)以来の、「HD Rec」に対応したビデオレコーダーとなる。MPEG4 AVC/H.264形式でのフルHD記録を実現する「HDトランスコーダー」を搭載し、内蔵する1TBのHDDには、H.264形式(TSEモード)で、3.6Mbps時に最大で約533時間のハイビジョン番組が録画できる。DVDメディアへのハイビジョン記録を可能にする「HD Rec」については、RD-A301ではDVD-Rのみに対応していたが、本機ではHDVRフォーマットで初期化した、3倍速以上のCPRMに対応するDVD-R/-R DL/-RW/-RAMをサポートしている。またHDDからのダビング時のみならず、「HD Rec」によりDVDメディアにダイレクトエンコーディング記録もできる。TSモードのタイトルをH.264形式(TSEモード)に変換してダビングする際には、新たにチャプターも継承されるようになった。なおHDVRフォーマットで初期化したディスクには、TS/H.264/VR(MPEG2)タイトルを混在して記録することもできる。
H.264形式(TSEモード)記録時の画質レートはMN3.6からMN17まで「47段階」で設定ができ、ディス容量に応じた効率的な記録ができる。映像はH.264形式に変換して記録されるが、音声についてはオリジナルのまま無劣化で2ストリームまで記録が可能。AAC 5.1chのサラウンド音声信号も、そのまま放送時のAACで残すことができる。
HDMIはVer.1.3a対応の出力端子を1系統装備する。DeepColorや同社の薄型テレビとの連動を実現する“レグザリンク”に対応する。
■フラグシップモデルならではの高画質・高音質へのこだわり
そのほかにも、本機にはフラグシップモデルならではの高画質・高音質再生を実現するためのスペックが惜しみなく投入されている。
映像処理回路にはシリコンオプティクス社製「HQV Reon VX50」を搭載し、高精度なI/P変換やノイズリダクション処理を実現。HDMI接続時には、DVDに収録されている480pコンテンツをダイレクトに1080p/24Fのフォーマットに変換して、高画質に再生できる機能も搭載する。
従来はDVDに記録されている480pの映画コンテンツを、ハードウェア内部で3-2プルダウン、2-3逆変換、プログレッシブ化処理した後に、アップスケール処理を行い1080p/60Fの映像を得ていた。本機の場合は、Reonエンジンの高性能処理により、アップスケールまでの処理をスキップすることで、480pのオリジナルソースから、高画質な1080p/24F出力を実現している。さらに放送波コンテンツの1080p/24F出力にも対応しており、SD放送は480i信号を3-2プルダウンした後、Reonの映像処理回路にて480iで収録されたオリジナルソースから480pのオリジナルフレーム変換を行い、さらにI/P変換やスケーリング処理を実施して、1080p/24Fの映像を生成。HD放送の際には1080i信号の3-2プルダウンを行い、Reonで2-3逆変換と1080pへのI/P変換し、オリジナルフレームレートでの高画質な再生が可能だ。
そのほかの高画質化への取り組みとしては、ハイビジョン4倍オーバーサンプリングが可能な12bit/297MHzの映像DACを搭載。D端子からのアナログ映像出力もハイビジョンで高画質に再生できる。
モニター出力専用端子も搭載され、GUI表示の影響を受けずに現在選択されている映像を出力することが可能になった。これにより、本機をデジタルチューナーを搭載していないレコーダーにつないで、デジタル放送の録画を楽しむこともできる。なおこの場合、出力される映像は標準画質となる。
音質面では192kHz/24bit対応のDAコンバーターを採用。アナログ・デバイセズ社製「AD1955」を搭載し、115dB以上の高ダイナミックレンジと0.005%以下の歪率を実現している。また銅フレーム仕様のOPアンプに加え、高精度金属皮膜抵抗やPPS高音質コンデンサーによる高音質アナログ回路も採用している。HDMIも専用のローカルレギュレータに加え、低インピーダンスケミコンにより、HDMI出力の電源環境を整備するなど、データレートの影響を削減した回路設計とした。またHDMI端子を搭載しないAVアンプにも接続し、高品位な音声が楽しめるよう同軸デジタル音声出力も搭載された。
リアパネルは非磁性ステンレスヘアライン仕上げ、AV端子固定用にも非磁性ステンレスビスを採用している。また映像・音声端子は金メッキ処理を施し、高品位な信号伝送が可能だ。
そのほか、i.Linkダビング機能「RD間 i.LinkダビングHD」や、タテ・ヨコの表示切り替えが可能な独自の電子番組表「WEPG」、「スカパー!連動機能」やCATVチューナーとVARDIAをIRブラスターで接続して、対応するケーブルテレビ局のチャンネルをレコーダーの番組表から自動で予約録画ができる「CATV連動機能」など、便利な諸機能が搭載されている。なお「ダビング10」については、運用開始時にソフトウェアのアップデートにより対応される予定だ。
■「VARDIAはやめない」 − レコーダー新製品説明会
同社はレコーダー新製品“VARDIA”のマスコミ向け説明会を開催した。
新たに“VARDIA”の責任者に就任したデジタルAV事業部長の下田乾二氏は、今後のレコーダー事業の取り組みを説明した。最新の“VARDIA”シリーズについては「アグレッシブな仕様を盛り込んだ」としながら、今後のレコーダービジネスについては「HD DVDがなくても確固たる信念をもって取り組んでいくという、東芝の意気込みが新シリーズの内容から伝わって欲しい」と語った。DVDに注力していく同社の戦略について説明を続けた下田氏は「既存の赤色レコーダーの市場はまだ75%を占めている。東芝としてはこの市場でどう闘い、勝ち抜いていくかが今後の大きなテーマである」とし、東芝としてレコーダービジネスを継続していくことを強調するとともに、積極的に新しい技術を投入したいと宣言した。
続いてデジタルAV事業部 DAV商品企画部 部長附の片岡秀夫氏が登壇。これまでにも“VARDIA”シリーズの商品企画開発に携わってきたキーパーソンとしても名を馳せてきた片岡氏だが、本年の初めに同社が宣言した「HD DVD事業の撤退」後、はじめてマスコミの前にその姿を現した。片岡氏はこの日、HD DVDに関する言及は避けたものの、「その後、当社のビジネスのみならず私個人にも色々な励ましの言葉をいただいた。VARDIAがいかに多くの方々に愛されているかを強く実感した。今後のシリーズの展開を安心して見守って欲しい」と語った。また新しいフラグシップモデルとなる「RD-X7」については、「1998年にRDシリーズのアイデアをまとめたところから当社のデジタルレコーダーの歩みはスタートしたが、このモデルをシリーズの節目となる10年目につくることができて嬉しく思う。またそれだけ充実した出来であると自負している」と語った。
【問い合わせ先】
東芝DVDインフォメーションセンター
TEL/0120-96-3755
(Phile-web編集部)
関連リンク
- ブランドTOSHIBA
- 型番RD-X7
- 発売日2008年6月中旬
- 価格¥OPEN(予想実売価格160,000円前後)
【SPEC】●HDD容量:1TB ●記録メディア:DVD-RAM(*カートリッジタイプも含む)、DVD-R/-R DL/-RW ●映像DAコンバーター:12bit/297MHz ●音声DAコンバーター:192kHz/24bit ●受信チャンネル:地上デジタル/BSデジタル/110度CS/地上アナログ ●入出力端子:D1映像入力1、S1映像入力3、映像入力3、アナログ2ch音声入力3、D2-4映像出力1、S1映像出力1、映像出力1、アナログ2ch音声出力1、モニター出力(S1映像、映像、アナログ2ch音声)1、デジタル音声出力(光)1(同軸)1、HDMI出力1(1080p対応) ●外形寸法:430W×98H×376Dmm(突起部含まず) ●質量:7.8kg