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公開日 2008/10/30 16:12

【更新】パイオニア新社長に現常務の小谷進氏が就任

経営スピードをアップ、あらゆる施策を検討・実行
Phile-web編集部
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速報でもお伝えしたとおり、パイオニア(株)は、本日開催した取締役会において、現代表取締役社長の須藤民彦氏が11月15日付で辞任し、新社長に現常務取締役の小谷進氏が11月16日に就任することを決議したと発表した。須藤氏は取締役に就任する。

新社長に就任する小谷進氏

現代表取締役社長 須藤民彦氏

今回の人事は、2008年度の通期連結業績見通しが170億円の営業赤字となり、純損失が780億円に拡大することについて、経営責任を明確にしたものと同社では説明している。

新社長に就任する小谷氏は1950年4月12日生まれの58歳で、鳥取県出身。1975年に明治学院大学経済学部を卒業し、同年パイオニアに入社した。これまでカーエレクトロニクスでの営業経験に加え、ホームエンタテインメントビジネスグループ本部長や国際部長、海外現地法人の社長などの経験を積んでいる。

本日同社は今回の人事に関する記者会見と、2009年3月期 第2四半期連結業績および通期連結業績説明会を開催した。

■「経営の意志決定スピードアップ、あらゆる施策を検討・実行」(小谷新社長)

会の冒頭には須藤・小谷両氏が登壇。須藤氏は「昨今の世界的経済状況の悪化は、我々の予想を大きく上回ったものだった。しかし変化に対応できず業績を下方修正するに至ったのは社長の責任。任期半ばにしての辞任は正直忸怩たる思いがあるが、現状から一日も早く脱却するには、新しいリーダーに舵取りを託すのが最適だと判断した」と説明。後任人事について「小谷氏はカー/ホームエレクトロニクス両方の分野で仕事をしてきた人間。最近ではホームエレクトロニクス本部長として、プラズマ事業の構造改革に辣腕を発揮している。また海外法人の社長を務めた経験もあり、海外事業について理解・判断・決断できる人間だと考えた」と語った。

小谷氏は「このような状況のなか社長を引き受けるのは、大変責任の重いことだと感じている」と切り出し、「事業構造改革はほぼ計画通りに進んでおり、成果も見え始めている。しかし経済状況悪化により、一層の改革を迫られているのも事実。今後重視すべきは、経営の意志決定のスピードアップだと考えている。このままでは環境変化に追いつけず、企業として生き残っていけないという危機感を抱いている。経営陣一丸となって社員をひっぱり、一日も早い黒字化に向け、あらゆる施策を検討・実行していく所存だ」と抱負を語った。

「パイオニア創業以来の精神は『最先端であること』。新しい価値を生み出す製品力をつくるため、根本的に改革をおこなわねばと考えている」と説明する小谷氏。具体的な経営戦略は来年2月に発表を行うとのことだが、今回の説明会では、質疑応答のなかでおおまかに以下のような方針が示された。

■赤字体質からの脱却
「最優先すべきは損益の改善」(小谷氏)。カーエレクトロニクスは通信機能対応ポータブルナビなどを強化し、OEMにも注力。カーオーディオはシェア維持と新規市場開拓、カーAVへの移行を図るという。また、既存のカテゴリーに加え、全く新しい分野への挑戦も考えているという。

■ディスプレイ事業は、数よりも価値で勝負するプレミアム路線を踏襲
構造改革を推進し損益改善。パナソニック、シャープとの協業を進める。

■リソースを成長分野であるプロ用音楽機器、STB、ブルーレイ関連製品などにシフト
特にブルーレイ関連製品については、シャープとの協力体制も視野に入れながら開発力を強化。「来期から全て入れ替える予定。かなり強力な製品が出せるだろう」(小谷氏)。

■他社との協業強化
単なる供給だけでなく、中身のある協業ができるよう積極的に進めていく考えだという。たとえばカーナビはソフト開発を他社と行うことも視野に入れているとのこと。


■2009年3月期 第2四半期の連結業績発表

2009年3月期 第2四半期の連結売上高は、前年同期比-17.2%のの1,660億7,600万円。営業利益はマイナス687億2,000万円、純利益はマイナス452億3,400万円となった。

前年度に比べ大きく減収となった

中期計画も修正をおこなった

これにともない、2009年度の連結業績予想も修正。売上高は7,000億円、営業利益はマイナス1,700億円、純利益はマイナス780億円と修正した。同社は2010年度3月期の連結売り上げを9,000億円、営業利益を370億円とすることを中期経営目標として掲げていたが、こちらも見直し。新たな中期経営目標を検討中だという。

カーナビは中国市場などで好調。OEMも増収となった

DVDドライブやプラズマディスプレイで減収となった


開発リソースの移行などを行っている

ディスプレイ事業の構造改革

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