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公開日 2011/07/20 18:52

スマートテレビの普及は2016年度までに770万世帯に達する − 野村総研が予測

「スマートテレビの利用意向に関する調査」を実施
ファイル・ウェブ編集部
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(株)野村総合研究所は、6月11日から12日にかけ、関東地方在住の20歳〜59歳までの男女3,688名を対象に「スマートテレビの利用意向に関する調査」をインターネット上で実施した。この調査は、7月24日の地アナ停波後に新たな情報機器として注目される「スマートテレビ」に関して、利用意向者の割合や特徴を把握し、今後のスマートテレビの市場動向等を分析することを目的に行ったもの。

調査の結果、同社はスマートテレビの普及が2016年度までに770万世帯に達すると予測している。


スマートテレビの普及が2016年度までに770万世帯に達すると予測
テレビ経由でインターネット上の映像コンテンツを利用している世帯は、2010年度で410万世帯あると推計。今後はインターネット接続に対応したテレビ端末の増加やスマートテレビ普及によるネット利用率の増加によって、2016年度には4倍近い1,532万世帯まで拡大すると見込んでいる。そのうち、スマートテレビを利用する世帯は、約半数に上ると予想した。

同社はアンケート結果から、スマートテレビの利用意向が高い回答者は、利用意向の低い回答者と比べて、映像の総視聴時間が20%程度長いヘビーユーザーであると推察。そのため、放送やインターネット上の映像コンテンツを合わせた映像の総視聴時間のうち、スマートテレビ経由での視聴が2016年度時点で20%まで増加するとしている。

加えて、スマートテレビの登場により、テレビ経由のネット動画視聴はPC経由と同規模になるとも予測。

2011年6月時点では、テレビ画面で視聴できるネット映像コンテンツ各種のサービス利用者の割合は、回答者全体の1〜3%と非常に少ない状況だが、「無料動画配信・無料動画共有サイト」については19%、「公開済みの映画の有料動画配信」については10%の人が、テレビ経由でサービスを利用したいと回答した。


19%のユーザーが、テレビで「無料動画配信・無料動画共有サイト」を利用したいと回答
ここから同社は、これまで多くのユーザーはPCを用いてネット上の映像コンテンツを視聴し、利便性の低いテレビ経由での視聴を断念していたと推察。各ユーザーは高い処理能力を持ち、テレビ向けのアプリケーションが利用できるスマートテレビの購入を契機に、テレビ経由でネット上の映像コンテンツ視聴を拡大する可能性が高いと予想している。結果、ネット上の映像コンテンツに限ると、総視聴時間のうち、インターネットテレビとスマートテレビを合わせたテレビ経由での視聴が、2016年では46%まで拡大すると見込んでいる。加えて、スマートテレビでのネット上の映像コンテンツ視聴の拡大に伴い、2010年度から2016年度までに映像の総視聴時間は10%弱拡大するとしている。


映像コンテンツの総視聴時間に占める各種端末の利用割合の推移・予測
また今後、スマートテレビの普及にともない、通信事業者などによるテレビ・映像視聴市場への参入や、逆に放送事業者によるネット上の映像コンテンツ市場への参入拡大も予期。「スマートテレビは、これまで別物であったPCとテレビという端末の壁を超えた競争を激化させ、放送事業者を中心に進められてきた地上放送のデジタル化とは異なる、新たな波を引き起こす」としている。

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