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公開日 2014/11/25 20:26

ソニー、テレビほぼ全機種でAndroid搭載へ − “ヒットモデル作戦”でモデル数絞込み

黒字化達成は『事業存続への入場券』
ファイル・ウェブ編集部
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ソニーは、投資家などに向けて事業戦略を説明する「Sony IR Day 2014」を開催。午前中に行われた「ゲーム&ネットワークサービス分野」と「モバイル・コミュニケーション分野」に続き(関連ニュース)、午後の部では、テレビとオーディオを含むホームエンタテインメント&サウンド(HE&S)分野などの説明が行われた。

HE&S分野では、2017年度までに売上高1兆円〜1兆1,000億円、営業利益率2〜4%を目指すと発表。商品力向上による粗利率を改善し、固定費削減により営業利益率2〜4%を目指すという。

■テレビの黒字化達成は『事業存続への入場券』/2015年からほぼ全モデルでAndroid搭載

ソニービジュアルプロダクツ代表取締役社長の今村昌志氏は、テレビ事業について「2014年度の黒字化達成は『事業存続への入場券』だ」とし、「中期的ゴールは、安定的収益基盤の確立にある」とコメント。今後のテレビ市場は2017年度に向けて台数ベースでは微増ながら単価下落によって金額ベースで縮小していくであろうこと、そしてそのなかでも4Kが着実に浸透していくと見ていることを紹介する。

ソニービジュアルプロダクツ 今村氏

そして「コンパクトデジタルカメラに対してのスマートフォン、PCにとってのタブレットといった業界のコンバージェンスが起きるなかで、テレビは約2億台の需要が存在する特異な市場。それは商品が各国の放送方式や居住環境といった地域特性に密着しているからで、大型タブレットがテレビの置き換えにならなないのはそのため」とし、「一方で単価アップを図るような価値創造をできない場合はコモディティ化はさらに進むだろう。このなかで、基本性能追求による差異化を通して利益率アップを図り、選択と資源の集中による固定費の削減によって、売り上げが仮に2014年度から2割〜3割下がっても利益が出せる事業構造を作り出すことを目指している」と言葉を続けた。

「基本性能追求」においては、「ソニーの差異化技術、つまり、画像信号処理、パネル、LED、バックライト、光学デバイス、それらを商品に組み立てあげる構造や制御領域にエンジニアリングリソースの集中を行う」と説明。

また、ブラウン管の時代にはテレビの高画質化は放送規格に則したものだったが、現代の液晶テレビは放送の枠に収まるものではないとも言及。ネット配信コンテンツを含めた新しい基準、標準化の流れがあること、HDR方式が業界で検討されていることなどを紹介し、「LEDバックライトの構造や駆動方式にも新しい競争が生まれる。こうした領域においてソニーは新しいトレンドを作り続けていく」とした。なお、有機ELテレビについては「表示デバイスについては今後いろいろな形が考えられるだろう。有機ELもそれ以外のデバイスも積極的に検討していきたい」という。

■2015年からほぼ全モデルにAndroid搭載/「ヒットモデル作戦」でモデル数絞込み

そして、使い勝手の追求のため、2015年度からエントリークラスの一部を除くほぼすべてのテレビにAndroid OSを採用するともコメント。「テレビを取り巻くモバイルデバイスと、そこから提供されるコンテンツをいかに簡単に大型画面で楽しめるかに注力する」とし、「Androidベースのスマホ/タブレットとブラビアの連携が飛躍的に向上することによって、放送やネットコンテンツを通した新しいテレビの楽しみ方を提案していく」と述べた。

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