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公開日 2019/12/14 19:40

<ポタフェス>最新Bluetoothコーデック「aptX Adaptive」を体験/FiiO、THXアンプ搭載のDAP「M11 Pro」

各社からも完全ワイヤレスの新モデルが登場
編集部:成藤 正宣
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本日12月14日と15日の2日間、東京・秋葉原にてポータブルオーディオイベント「ポタフェス AUTUMN/WINTER TOUR 2019 東京・秋葉原」が開催される。本稿では、クアルコム/エミライ/NUARL/TaoTronics等のブースの模様をお伝えする。

スマートフォンのチップセットやBluetoothコーデック「aptX」で知られるクアルコムは、同社の新Bluetoothコーデック「aptX Adaptive」に関連する展示/体験を用意している。

クアルコムはBluetoothコーデックに関する体験イベントを展開

PHILE WEBでもこれまでに何度か取り上げているaptX Adaptiveは、クアルコムが昨年発表した最新のBluetoothオーディオコーデック。周囲の電波環境にあわせてデータの圧縮率を変化させることで音質と音の途切れにくさを両立、さらに音の遅延も小さく抑え込むというものだ。

国内でもいよいよaptX Adaptive対応製品が登場しつつあり、ブースでは対応製品の例として、シャープのスマートフォン「AQUOS R3」、B&Wのヘッドホン「PX7」「PX5」、イヤホン「PI4」「PI3」が展示。また、クアルコムとパートナーシップを結んでいるシーイヤー(株)が開発中の、aptX Adaptive対応Bluetoothスピーカー「pave2」も参考出展。AQUOS R3と組み合わせ、音質や遅延の小ささをSBCコーデックと比較しながら実際に体験することができる。

aptX Adaptive製品が国内でも登場をはじめている

pave2には他にも、クアルコムのチップセット「QCC5125」やフルデジタルアンプ「DDFA6640」、立体的な音場を再現する独自技術「cear Field ver. 4.0」といった最新技術を搭載。左右に向けて配置した15W+15Wのスピーカーユニットと組み合わせ、包み込まれるような音場を実現するとしている。正式な発売は2020年内を予定しているとのことだ。

aptX Adaptive対応Bluetoothスピーカーとして開発中のシーイヤー「pavo2」。SBCと音質や遅延の比較体験も行えた

エミライは、FiiO/Nobel Audio/ePro各ブランドの新製品や試作品を出展している。FiiOからは、12月20日から発売予定のDAP新製品「M11 Pro」を出展。従来モデル「M11」をベースに音質向上を図っており、ハードウェアの面では旭化成エレクトロニクスのDACチップ「AK4497EQ」2基、独立した2系統のクロック、そしてTHX社の特許技術を採用したAAA-78ヘッドホンアンプ回路を搭載。PCMは最大384kHz/32bit、DSDは11.2MHzまでのネイティブ再生に対応している。

発売日や価格も決定した、FiiOのDAP「M11 Pro」が出展

3.5mm/2.5mm/4.4mmの3種類のヘッドホン出力や、ライン/光デジタル/USB出力、aptX HD/aptX/LDAC/HWA等に対応するBluetooth送受信機能など、入出力の豊富さも特徴だ。市場想定価格は75,000円前後。また、本会場には展示されていないが、筐体をステンレス製とした数量限定モデル「M11 Pro Stainless Steel Edition」も、2020年1月下旬に95,000円前後での発売を予定している。

2.5mmバランスジャック搭載のBluetoothレシーバー「BTR5」も関東のポタフェスに初めて動作する状態で出展

Noble Audioでは、有線モデルの新ラインナップとして予定している「M3」「TUX5」の参考出展に加え、完全ワイヤレスイヤホン「FALCON」用スマートフォンアプリ「Noble Sound Suite」のアルファ版(プロトタイプ)が体験可能。左右イヤホンのバッテリー残量や使用中のBluetoothコーデックの確認から、3種類まで設定を保存しておけるイコライザー設定、本体操作ボタンで呼び出す機能の変更といったカスタマイズができる。iOS/Android端末に対応し、2019年内の配信目指して調整中とのことだ。

Noble Audioの2020年以降のラインナップ「M3」「TUX5」も展示

完全ワイヤレス「FALCON」用アプリが体験可能。状態確認やボタン/EQのカスタマイズができる

eProからはイヤーピース「Horn-Shaped Tips」のバリエーションモデルが展示。Noble Audio FALCONにも添付されている完全ワイヤレスイヤホン用モデルを、年明け後に発売する予定という。

eProからは、来年完全ワイヤレス向けイヤーピースが発売予定

エム・ティ・アイは、同社NUARLブランドのイヤホンを出展。特に、本日から発売開始する、独自開発のドライバーユニットを搭載した完全ワイヤレスイヤホン新モデル「N6」「N6 Pro」の試聴に、多くの来場者が集まっていた。

ドライバーの独自開発も行うNUARLのブース

上位モデルのN6 Proは、単相カーボンナノチューブとPEEK素材を真空蒸着した「SWCNT複合振動板」を採用する「NUARL DRIVER [N6]v5」を搭載し、フラットなサウンドにチューニング。「N6」はPEEK素材の表面にTPEとチタンを皮膜蒸着した「PTT多層皮膜振動板」を採用する「NUARL DRIVER [N6]v3」を搭載し、メリハリの効いたサウンドにチューニングしているとのこと。

独自開発のダイナミックドライバーを搭載する完全ワイヤレスイヤホン「N6」「N6 Pro」は本日発売

サンバレージャパンは、同社TaoTronics(タオトロニクス)ブランドから、特に人気が高いというBluetoothイヤホンを出展。また、RAVPOWERブランドの充電器を設置したフリー充電スペースも設けている。

豊富なBluetoothイヤホンをラインナップするTaoTronics

Airoha社のBluetoothチップにより、左右のイヤホンそれぞれが独立して端末と接続するという完全ワイヤレス「SoundLiberty 77」、バランスド・メンブレンという独自構造のドライバーユニットを搭載したネックバンド型「TT-BH-07S Plus」など、豊富なラインナップが用意されている。

オーディオ製品ではないが、VAVAブランドの4K短焦点プロジェクター「VA-LT002」が展示。40万円を越える製品だが、すでに次回入荷を待っている状態とのこと


北日本音響は自社ブランドMother Audioのイヤホンを出展。ベリリウムを蒸着させた振動板やステンレス削り出しハウジングを採用した1万円台前半のエントリーモデル「ME3」、ハウジングにジルコニウムをベースとした「液体合金金属」を採用し、高剛性によりSN感を高めたフラグシップモデル「ME8」などが試聴できる。

スピーカーユニットOEMも手掛ける北日本音響の独自ブランド、Mother Audio。エントリーモデルの「ME3」(左)、フラグシップモデル「ME8」(右)などが試聴可能

また参考出展として、ブランド初のBluetoothスピーカーのプロトタイプを用意している。同社はもともとスピーカーユニットのOEMを手掛けており、そのノウハウをMother Audioブランドで活かそうと試作したとのこと。本モデルのために新しく設計したドライバーユニット2基とパッシブラジエーターを搭載しており、また、まだ検討中とのことだが、クアルコムのフルデジタルアンプ「DDFA6640」やaptx Adaptiveなど、最新技術も採用していきたいという。

初のBluetoothスピーカーのプロトタイプを展示。最新技術を盛り込んでいくことも検討しているという

フィフティスクエア(株)は、ヘッドホンのイヤーパッドに被せるカバー「mimimamo」を出展。製品対応表に記載されていないヘッドホンを持ち込むと、製品をひとつプレゼントする「ヘッドホン対応表ご協力キャンペーン」を実施している。

12月13日までに対応確認されたヘッドホンは1,116機種。取材段階でさらに2機種の持ち込みがあり、合計1,118機種の対応が確認されているとのことだ。

mimimamoのヘッドホン対応表にのっていない機種をブースに持ち込むと、製品が1つプレゼント

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