• ブランド
    特設サイト
公開日 2021/05/10 19:15

パナソニック、20年度決算は営業利益増。テレビ事業も3年ぶり黒字化達成

アプライアンス増益が寄与
PHILEWEBビジネス 徳田ゆかり
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
パナソニック(株)は2020年度第3四半期の本決算説明会をオンラインにて開催、同社取締役 専務執行役員 CFOの梅田博和氏が説明を行なった。

パナソニック(株)取締役 専務執行役員 CFOの梅田博和氏

2020年度の実績は、3Q決算発表時の修正公表値を上回った。売上高は事業ポートフォリオ改革による非連結化の影響に加えてコロナウイルスの影響により減収となったが、調整後営業利益は、経営体質強化の進捗と社会変化を捉えた事業の増販も寄与し、増益となった。営業利益と純利益は前年度のその他損失における一次益からの反動などがあり減益となった。

2020年度連結業績

2020年度の連結業績は、売上高は6兆6,988億円で前年比89%となった。調整後営業利益は3,072億円で前年比107%。当期純利益は1,651億円で前年比73%となった。また2020年度のコロナの影響による減益は1350億円となった。

事業別では、空調・空質、ホームアプライアンス、車載電池、インダストリアルソリューションズのシステムデバイス、プロセスオートメーションといった中長期的な社会変化を捉えた事業が年間984億円の増益となり、コロナ影響を大きく受けたアビオニクス等の減益をカバーした。

2020年度、上期はコロナ影響で減収となったが、下期からは前年を上回り回復基調が続いている。四半期別業績変化では、1Qにコロナ影響が響いてオートモーティブやコネクティッドソリューションズを中心に大幅な減収減益となったが、2Qにオートモーティブとアプライアンスの販売が回復、全社で増益に転じた。下期はアプライアンス、インダストリアルソリューションズ、オートモーティブが前年を上回り、全社で増収増益を達成した。

四半期別業績変化の推移

セグメント別では、調整後営業利益が3Q以降全てのセグメントで黒字化、年間でも全セグメント黒字確保。アプライアンスでホームアプライアンス分野の売上高が堅調、増販益を確保したが、販売を絞ったスマートライフネットワークの減販影響が大きく減収となった。ホームアプライアンス分野の増販益に加えて各事業でのコストコントロールが奏功して全体で増益となった。

2020年度のセグメント別実績

セグメント別の増減要因

2021年度の連結業績見通しについては、売上高7兆円で前年比3012億円の増収、調整後営業利益は3,900億円で前年比828億円の増益、営業利益は3,300億円、純利益は2,100億円とそれぞれ増益の見通し。

2021年度連結業績見通し

各国経済の回復や社会変化を捉えた事業の増販益に加えて、経営体質強化の取り組みを継続し、増収増益、全セグメントでの増益を見込む。また中期経営計画の最終年度として、低収益体質からの脱却に向けた取り組みを推進しつつ、中長期的な事業機会への取り組みを強化する。

セグメント別売上高見通しは、アプライアンスは前年並で、他全セグメントで増収、利益は全セグメントで増益見通し。アプライアンス、オートモーティブ、インダストリアルソリューションズで増益を継続、ライフソリューションズとコネクティッドソリューションズは前年の減益から増益に転じる見込み。

セグメント別、2021年度見通し

2019年度からの中期戦略の進捗については、低収益体質からの脱却を目指し、経営体質強化と事業ポートフォリオ改革を推進した。収益性は改善し、21年度も改善を見込む。これらの取り組みを2021年度も手を緩めず進めて収益性を高めていく。構造的赤字事業への対策として、テレビは20年度に黒字化を達成。生産拠点再編をすすめ、包括的な他社協業に向けて交渉中であるとした。

中期戦略の進捗状況

中長期的な成長に向けて

テレビ事業についての質問について梅沢氏は、「4Qベースでの黒字化は2017年度以来3年ぶりであり、2020年度3Qから黒字化し、4Qも継続している。不採算開発モデルの絞り込みとして、2020年度は前年比2割の機種を削減した」と回答。

生産拠点の集約については、「メキシコは閉鎖を発表済みで、今後自社生産拠点はマレーシア、チェコ、台湾、ブラジルに集約する方向。国内向けテレビ等を生産していた宇都宮、インド、ベトナムはテレビセットの生産を終了済み。しかしクローズするのでなく、今後は候補や試作に特化していく方針」とした。

中期戦略の重点取り組み、進捗状況

中長期的な成長に向けた取り組みとして、コロナでの社会変化の中で社会課題の解決に向けた取り組みを進める。アプライアンス、ライフソリューションズのくらし領域では、空調空質分野の将来成長に向けて、コアデバイスであるナノイー、ジアイーノの価値訴求を強化。一層の商品普及を目指す。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX