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公開日 2021/10/15 11:00

デノン、8K対応の新エントリーAVアンプ「AVR-X1700H」。サウンドマスターが音決めを担当

11月下旬より発売
編集部:杉山康介
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デノンは、エントリークラスの7.2ch AVレシーバー「AVR-X1700H」を、11月下旬より発売する。価格は77,000円(税込)。

AVR-X1700H

2019年に発売された「AVR-X1600H」の後継となる、エントリークラスのAVアンプ。昨年発売の「AVR-X2700H」をはじめとした上位モデル同様に、8K/60Hz、4K/120Hz映像信号のパススルーに対応。HDRも従来のHDR10/Dolby Vision/HLGに加え、HDR10+/Dynamic HDRへと新対応している。

また、サラウンドフォーマットはDolby Atmos/DTS:Xに加え、MPEG-4 AACに新対応。イマーシブ音源のハイトを擬似的に再現するDolby Atmos Height Virtualizer/DTS Virtual:Xも引き続き使用可能となっている。

HDMIは6入力/1出力を搭載しており、うち3入力は8Kに対応。ALLM/VRR/QMS/QFTなどのHDMI2.1最新規格やeARC伝送、デジタル映像コンテンツの著作権保護技術「HDCP2.3」、従来のHD映像の2倍以上の広色域表現を可能にする「BT.2020」などもサポートしている。

本機の背面部。HDMI入力端子のうち4、5、6入力が8K対応となっている

サウンドマスター山内氏が、AVアンプの音決めも担当

最大の変更点として、同社サウンドマスターの山内氏が音質チューニングを一手に引き受けている点が挙げられる。これまでのデノンAVアンプ製品は高橋佑規氏・山内氏の両名によって音質調整が行われていたが、本機からは山内氏がより深く携わるようになったという。

パワーアンプは、Hi-Fiオーディオアンプの設計思想を継承したという全チャンネル同一構成のディスクリート構成を採用。パワートランジスタはパーツメーカーと共同開発したことにより、山内氏が目指したシャープな音像、高い分解能、しなやかな表現力を実現したとのこと。

電源回路には、カスタム仕様の大型EIコアトランスや専用チューニングの大容量10,000µFカスタムコンデンサを2個搭載。信号経路や電源供給ラインの最短化、基板上のパターンを太くするなどの改良により、5ch同時再生時でも定格出力の70%以上の出力を可能としている。さらにデジタル電源基板も一新し、より広い空間表現力の獲得や周辺回路への干渉の抑制などを実現したという。

電源部には大型EIトランスコアやカスタムコンデンサを搭載する

7chパワーアンプは全てディスクリート構成

ほか、音質対策パーツの追加、ビスに至るまでのパーツ見直しも実施。山内氏によれば、前モデルのX1600Hと比較すると数百個ものパーツが変わっているそうだ。定格出力は80W+80Wで、実用最大出力は175W、適合インピーダンスは4-16Ω。周波数特性は10Hz-100kHzで、S/Nは98dBとなっている。

BluetoothはVer.4.2、コーデックはSBCに対応し、またAirPlay2にも対応。HEOSアプリを活用してのマルチルーム環境構築やSpotify、Amazon Music HDなどのストリーミングサービスを再生することも可能となっている。外形寸法は434W×215H×339Dmm(アンテナを立てた場合)で、質量は8.6kg。

内部構造

「AVR-X1700H」編集部インプレッション

使用イメージ図

この度、AVR-X1700Hを試聴する機会を得たので、簡単にだがインプレッションを記していこう。まずは2chでの音楽再生で、前モデルAVR-X1600Hとの比較を行なった。

X1700Hは、一言で表すなら「Hi-Fiオーディオの音」だ。X1600Hと比べると低域が引き締まり、全体的に解像感が向上している。各パートの分離も非常に綺麗で、よりはっきりした定位をする印象。それでいて決して冷たい印象はなく、適度なしなやかさも持ち合わせている。

ただ、X1600Hの正統進化というよりは、違うキャラクターになったという方が正しいだろう。X1600Hの重心が低く、力強さのある音に“デノンのAVアンプらしさ”を見出したり、そちらの方が好みだと感じる方も多いように思える。

実際、記者も最初は「ホームシアターにはX1600Hの方が適していて、上品なX1700Hだと迫力に欠けてしまうのでは」と危惧していたが、それは杞憂に終わった。『フォードVSフェラーリ』のパワフルなエンジン音を余すことなく再現してくれるうえ、ピットのシーンの喧騒や劇伴なども綺麗に描き分けてくれた。

これ以降、デノンのAVアンプは山内氏が音作りを担当していくとのこと。先述の通り「前の方が良かった」と感じる方も中にはいるかもしれないが、オーディオ的でありながら、AVアンプとしての地力も兼ね備えるAVR-X1700Hを皮切りに、これからどのような製品が生まれてくるのか期待して待ちたい。

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